流星群ー夜空の宝石ー
「流れ星」それに願いを3回言えば叶う。
今日はその流れ星が流れる日。僕は今日願い事を一つ言うんだ。
「一回でいいから綺麗な宝石が見てみたい。」と。
僕は宝石を見た事がない。ダイヤモンドも、サファイヤも。金や銀でさえ。
僕は宝石はキラキラしたモノだと思ってる。月が綺麗だとか、星が綺麗だなと思う事がある。
でも、僕が思う宝石とは少し違うんだ。
僕が見てみたい宝石…それは一瞬だけ輝くモノ。刹那の時だけ輝くモノにこそ、本当の美しさがあると僕は思うんだ。ダイヤモンドもサファイヤも金や銀も、月も星もハッキリ言ってずっと輝いている。
ほんの一瞬だけ輝くモノ程美しいモノはない。
僕は山頂を目指して登った。
「よし。」
僕は流れ星を観る準備をした。
そして空を見上げた。
「もうそろそろかな…。」
すると、流れ星が流れ始めた。
「(本当の宝石が見られますように…)」
目を瞑って3回唱えた。目を開いた。その空には無数の流れ星があった。
「綺麗だなあ。」
思わずため息が出てしまった。まるで僕が夜空に呑み込まれそうだ。
「本当の宝石は…」
流星群が本当の宝石だと、この夜空は教えてくれたのかもしれない。