俺、頑張るから
絵梨と付き合いだし、同棲するぞー!と思っていたところにストップがかかった。
絵梨と俺と同棲に賛成だ。
そうすると絵梨の両親か?それとも俺の両親か?
そうじゃなくて…。
絵梨が妊娠していた。
絵梨と二人で住む部屋を探していた。
二人だからまだ子供部屋とかいらないよねーということで、ファミリータイプは避けていた。
しかし、絵梨から「きてないんだけど…」と言われ、調べて見るとお腹に赤ちゃんがいる状態だった。
4週目だって。
そういえば絵梨付き合った日にアレをしてませんでしたね!
まさかのまさかですよ…。
最初だったから燃えちゃったんだよ…。
一旦部屋探しは中断し、絵梨のおじさんとおばさんに挨拶に行った。
俺はおじさんに殴られる覚悟で行ったのだが…。
二人からは「よかよか」と歓迎ムード。
おばさんからはよくやったと褒められる始末。
なら俺の両親なら…と覚悟していくも、歓迎ムード。
すでに絵梨のおばさんから話は伝わっていたらしい。
俺の胃痛を返せ!
できちゃった婚だからめっちゃ悩んだんだぞ!
そこからは両家の飲み会。
結納?何それ美味しいの状態だ。
俺の実家で両家でどんちゃん騒ぎ。
さらに絵梨の「お義母さんと一緒に住みたい」発言で、絵梨と俺の同棲は部屋を探すことなく決まった。
そう、俺の実家だ。
いいの?いきなり嫁姑ですよ?
え、昔から知ってるから何を今更?
デスヨネー。
住居は決まった。
だけど同棲予定の住居だった。
だけど、絵梨のお腹の中には新しい命がいる。
絵梨と俺の子供だ。
そうなると同棲を飛び越えて結婚だ。
俺は慌ててある準備をする。
そりゃあれだよ…。
「懐かしいね」
「久しぶりだよな。体大丈夫か?寒いとかないか?」
「心配し過ぎ」
絵梨と母校である中学校に訪れていた。
最初は入れるのかな?と思ったけど、在学中にいた先生が在校しており、理由を離すと快く入れてくれた。
先生も絵梨と俺のことを覚えていたようだ。
秀才とバカのコンビだったと…。
先生…それは酷いっす。
妊娠した絵梨の体を心配するのは父親として当たり前だろ!
まだ安定期に入ってないんだぞ!
絵梨や両親からは呆れられてるが、それでも絵梨が無事なら問題ない!
絵梨と子供には無事でいてほしいから。
「変わらないね」
「少し古くなったって感じか?」
校舎内を歩くと、懐かしい空気に包まれる。
少し古くなった校舎内だったが、在校時と変わらぬ風景だった。
「この傷まだあるよ」
「うわぁ…。あのときは若かった…」
廊下の隅はコンクリートがかけていた。
何を隠そう、犯人は俺です。
俺だけじゃないんだけど、給食のドライアイスを水筒に入れようとしたバカがいたんだ。
俺も一緒になってバカをやった一人だけど…。
そしたら水筒が爆発して、蓋諸共吹っ飛んでいって、壁に直撃して粉々になったんだよなぁ…。
あのときはとんでもなく怒られた。
先生にも親にも…。
今となってはあんなバカなことはしないが、若かりし頃の苦い思い出だ。
「奏司バカだったもんねぇ」
「秀才の絵梨さんとは違いますし」
「テスト前に「助けてくれ!」って泣きついてきたのにね」
「お世話になりまして…」
勉強ができないわけじゃない…と思う。
ただ、中学時代は部活にのめり込んでいたから、授業中は大半居眠りしていた。
そうなるとテストの点数なんてものは見るも無残な点数に。
だからテスト前は絵梨によく泣きついてたな。
絵梨のおかげで高校も行けたようなものだし…。
「懐かしいー!」
「懐かしの3年2組だな。変わってねーなぁ…」
絵梨と同じだったクラスに足を運ぶと、昔変わらぬ状態だった。
絵梨は昔の自分の席に座る。
絵梨があそこの席ってことは、俺が絵梨の前だったときだな。
俺も自分の過去の席に座る。
「寝てた奏司を起こしてすぐ寝ちゃうんだもん」
「ケガしてたときに背中を定規で突かれるのは死ぬかと思ったけどな」
懐かしい。
「なんで学校に行こうって言ったの?」
「そりゃぁ…」
なんとなくて来るわけないだろ。
ちゃんと理由があるんだよ!
「絵梨。絵梨は俺の初恋の女性だ」
「どうしたの?」
絵梨がキョトンとした顔で俺を見る。
「博多駅で久しぶりに絵梨と会ったけど、あのとき会えたのは運命だと思う」
「ふーん…」
「初恋は叶わないって言うけど、俺はそうは思わない。絵梨のことが改めて好きだと思った」
「私の気持ちには気づいてくれなかったくせに…」
「うぐっ…」
俺はジャケットのポケットからある物を取り出す。
「絵梨、好きだ。愛してる。俺と結婚してほしい」
「え…」
絵梨の前に指輪を差し出す。
「子供もできちゃったのに…、今更プロポーズ…?」
「遅くなってごめん」
「もう…バカなんだから…」
絵梨の目からは涙が流れている。
悲しい涙なんて流させないから。
「返事は?」
「返事する前に指にはめたの誰よ…」
絵梨の指が目の前にあればはめるさ。
答えは聞かなくたってわかってる。
これは自惚れじゃない。
「…よろしくお願いします」
「ありがとう」
絵梨の唇が俺の唇に重なる。
忘れていた俺の初恋。
初恋を思い出させてくれたのは絵梨。
改めて好きだと思った。
誰にも渡したくないと思った。
一度手放してしまった手を握ってくれたのは絵梨。
俺も二度と離さない。
ずっと一緒だ。
これにて初恋をもう一度完結となります。
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
本当は明日から別作品を…と思っていましたが、筆が進まず投稿を断念しました。
完結できずに、更新途中で放置してしまう可能性があるので、個人的に全て書き終えてから投稿しています。
また投稿を再開しましたら、その際はよろしくお願いします。




