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かさ張(ば)った女とピンク色

散歩日和につき柴犬のシンベエと散歩

何時ものコースを歩きました。歩きながら昔のこの町・・当時、村は大きな川が流れていました。現在は町のはずれを流れていますが大きな川ではありません。

昔は田んぼだらけで、村人は水飲み百姓だったと聞きました。

20年ぐらい前に区画整理をして道路も整備されて、住宅も立ち並び市内で一番の住宅地となった。バブルの時代には、坪150万と考えられない値段がついて買い手は居たが売り手はほとんど無く不動産屋も、土地持ちの百姓家に売ってくださいと手土産を持っていく始末でした。土地をを売った百姓はまだ残っていた広い自分の土地に豪邸を建てた。

又は、町の中を通っているメイン道路沿いの土地を店舗と駐車場等に貸していた。

但し、安普請やすぶしんのアパートがかなりあるので高級住宅地ではないと思っている。

高級住宅地とは住んでいる人も高級な人たちが望ましいと思った。

私の家から見て斜め前の大家のお宅の西側の土地が開いていましたが、安普請のワンルームアパートを建てた。建設期間も非常に短く出来上がった。入居者も決まり順調だと見ていた。老夫婦が入居したと町内会長が回っていたがそれら一週間位経ったら老夫婦は引っ越してしまった。どうしたのかと隣のおばさんに聞いてみた。隣のおばさんは理由を知っていた。大家とワンルームアパートが近いため大家で飼っているダックスフンドロングヘアーが毎日限りなく吠えます。特に夏は窓を開けるとダックスフンドロングヘアーの鳴き声がよく聞こえた。

老夫婦はとそれが気なってワンルームマンションを引き揚げた。隣のおばさんが小さな声で教えてくれた。

ワンルームの大家さんは老父夫婦が出て行った原因を知らない。

現在はイヌを調教してくれる学校もある。または、調教師が出向いてきてくれるところもあるから調教してもらうべきだと思った。だが先に飼い主を調教することが必要だと思われた。

我が家の柴犬のシンベエは毎日私が付ききりで、待て、お座り、お手、よし、止まれ、等は一応教えた。今の所問題は発生してない。

柴犬は神経質の所があるので飼い主をよく見て言うことは分かるし、何より中型犬なので犬の中では扱いやすいと思っている。

今日のシンベエの散歩は帰りのコースが少し違いました。

何時もは豪邸の玄関がある表側を通りますが、今日はシンベエに引っ張られて裏側の道を通りました。このお宅は表が道路に面して裏口も道路に面しています。

およそ500坪位の土地に、豪邸と大きな納屋が建っていた。

シンベエはご機嫌に裏の道路を、小走りに進んでいました。

豪邸の裏口に差し掛かった時、裏口から一人の女が飛び出して来て立ち止った。

突然の出来事に私とシンベエも立ち止った。

そこには私を上から下まで見まわしているかさばっった女が居た。

私も立ち止って上から下まで見まわしているかさ張った女を見まわした。

かさ張った女は胸に刺繍の入ったオールピンクのブラウス、濃いピンクのロングスカート、ピンクの靴、幅の広いひさしのピンクの帽子、そしてピンクのカバンを肩から提げていた。

かさ張った女は黙って道路を自転車に乗り濃いピンクのロングスカートをヒラヒラさせて走り去って行きました。見たくないものを見た朝でした。かさ張った女は

裏口を利用しているようなので、今度は固く閉まった玄関が面している方の道を通ることにした。シンベエも早く帰りたいと引っ張っていた。

家に着いてから妻に全身ピンクのかさ張った女に会ったことを話した。

妻は「ピンクのおばさんで有名なの」近所では知らない人はいないと普通に言いました。「朝からオールピンクで何処にいくの?ご主人は?」聞くと「アルバイトらしい、ご主人はかなり前に亡くなって、男の子が一人いるが男の子は独身で家は別の場所に建てて有る」と又普通に言った。かさ張ったピンクの女は豪邸に、男の子は独りで別の家に住んでいました。

妻が「自転車もピンクなの」と教えてくれた。出会い頭なので分からなかったが、かさ張った女の自転車もピンクだとは痛く感心した。

しかし、人間いくら豪邸に住もうと全身ピンクだろうと個人の自由だが、

「かさ張った」生き方だけはしないようにと思っている。


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