↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
追放された副隊長は、人と竜が憎み合う世界で“共に生きる国”を築く ~剣より対話を選んだ最強の軍師は、やがて魔王と呼ばれる~  作者: 竜太郎


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
313/337

王国法の席・残した結論

、六日目、賛成と反対を併記した決定文が掲示された。勝者だけの言葉にせず、次に見直す日も記された。


聖光教会の支配を終わらせることと、祈る者から信仰を奪うことは違う。彼は聖堂を焼く案を退け、命令と献納と拘束の仕組みだけを公の検証へ出した。


老司祭セヴランは祈りをやめず、古い聖句と後世の注釈を別々に読んだ。組織への異議を信仰への攻撃にすり替えさせない証言だった。


祈りの鐘が鳴ると、信徒でない者も荷運びの手を休めた。互いの習慣へ従うためではなく、相手が大切にする時間を奪わないためだった。


禁忌大陸の一団が独断で武器を運ぼうとした。遺族が進路を塞ぎ、亡くなった者の名を知らない町への攻撃に使うなと荷車を引き返させた。


答えは一つにならなかった。それでも異なる意見が同じ壁へ掲示され、誰かを黙らせなければ続かない秩序から町は少し離れた。


アレンが去った後にも続く方法でなければ意味がない。重い扉には滑車を付け、記録には複数の保管者を置き、強い一人を必要としない形へ直していった。


誰も全体を知らなかった。断片を無理に物語へ整えず、不明と書く欄を残す。その空白は弱さではなく、次の証言を歪めず迎える場所になった。


食事の席では反対票を投じた者も同じ鍋を囲んだ。意見が違うことを追放の理由にしない習慣が、命令よりゆっくり町へ根を下ろした。


決定には期限が付けられた。正しいと信じた規則でも、暮らしを傷つけるなら見直せるようにする。取り消せない命令を増やさないことが、中央のやり方との違いだった。


記録係はこの日の紙へ通し印を置き、写しを二つの保管所へ分けた。第12日目の判断も、誰か一人が消せる形にはしなかった。


(本文実測:692字)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。