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1 わたしは、きみのことが嫌いです。(でも、わたしはきみのことが大好きです)

 はずかしがりやの影の世界の王女 リトルプリンセス タタ


 わたしはきみのことが嫌いです。(でも、わたしはきみのことが大好きです)


 永遠の夜の中に閉ざされている、一年中雪の降り続けるとても寒い山々の奥に影の世界はあった。

 生きているものは誰もが立ち入ることのできないとされている禁忌の場所。

 その影の世界には影のお城があり、そのお城には一人の影の王女さまが暮していた。

 影の王女さまの名前は、タタと言った。

 タタは影の獣であるたった一人の家族のカカと一緒に孤独にひとりぼっちで暮らしていた。

 そんな影のお城に一人の女の子が光に包まれて落ちてきた。

 そんな不思議な光景を見て、タタは思わずその真っ赤な瞳を、いつもよりもずっとずっと大きく見開いて、驚いた顔をした。

「カカ。あれはいったいなんだろう?」とカカの体をぎゅっと抱きしめるようにしながら、影のお城にゆっくりと落ちてくる大きな光を見て、タタは言った。

 言葉をしゃべることのできない、獣のカカはいつものように黙ったままで、ただタタを守るようにして、その体をじっとタタに寄せて、タタと同じように落ちてくる大きな光をじっと見ていた。

 やがて、二人が見ているところで、大きな光は影のお城にゆっくりと、落ちていった。そこは影のお城の中庭のところのようだった。(ちょうど、噴水のあるあたりだった)

「カカ。いってみよう」とタタは言った。

 ぐるる、と唸るような声を出して、カカはタタを見た。

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