【完結・百合ミステリ】糸とビーカー、それから猛毒
夜邑チカ(よるむら・ちか)は、自分にとって有害な人や物をいつも「毒」に例えていた。支配的な親は「毒親」で、チカを執拗にいじめるクラスメイトたちは「毒女ども」、それを無視する先生は「毒教師」。チカの周りは毒まみれだ。「何もかもが毒ばかりのクソみたいな世界で、自分だけはマトモで、だからこそあたしはこんなに生きづらいんだ」とチカは感じていた。
学生寮のルームメイトの小桜糸羽(こざくら・いとは)は、チカにとっては〝便宜上の〟友人だった。糸羽もまた、クラスの連中にいじめられている。メンヘラ気質でべたべたと依存してくる糸羽を、チカは「所詮こいつも毒女だ」とひそかに軽蔑していた。でも、クラス中に無視されているチカには他につるむ相手がいなかった。だからチカは仕方なく糸羽と一緒にいる。
ある日、ひどいいじめに遭ったチカに、糸羽はなにかを決意した様子で「あたしがチカを解毒してあげる」と告げる。
その数日後、チカたちへのいじめを主導していたリーダー、金城雫(かねしろ・しずく)が寮の自室で他殺死体となって発見された――。
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この作品は『KADOKAWA×pixiv ノベル大賞2024』の
「中毒部門」お題イラストから着想し、創作したものです。
https://www.pixiv.net/novel/contest/kadokawapixivnovel24
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学生寮のルームメイトの小桜糸羽(こざくら・いとは)は、チカにとっては〝便宜上の〟友人だった。糸羽もまた、クラスの連中にいじめられている。メンヘラ気質でべたべたと依存してくる糸羽を、チカは「所詮こいつも毒女だ」とひそかに軽蔑していた。でも、クラス中に無視されているチカには他につるむ相手がいなかった。だからチカは仕方なく糸羽と一緒にいる。
ある日、ひどいいじめに遭ったチカに、糸羽はなにかを決意した様子で「あたしがチカを解毒してあげる」と告げる。
その数日後、チカたちへのいじめを主導していたリーダー、金城雫(かねしろ・しずく)が寮の自室で他殺死体となって発見された――。
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「中毒部門」お題イラストから着想し、創作したものです。
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