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これが最初で最後。  作者: 渡辺 ゆい
1/1

初めまして!渡辺 ゆいと申します!!


初めての作品になりますので、読みにくかったりわかりにくかったりすると思います。


ですが、読んでくださる皆さんに楽しんでいただけるよう、精一杯この作品と向き合いたいと思っていますのでどうぞ、よろしくお願いします!!!



私は、二年前に一回死んだ。


・・・いや、実際には死んではないんだけどね


でももう、とにかくどうでも良くなったんだ。


「こっから落ちたらほんとに死ねる?」



死ぬ勇気もないくせに、毎日この橋に来ては時間を忘れて遠くを見てる。


今日もいつもと変わらない、誰にも邪魔されないとその時の私は油断、してたんだと思う。



「あーあ、誰かが背中押してくれたらこのまま消えることができるのかな・・・」


なーんてね


もう帰ろうとした矢先、突然風が吹き大切なものが飛ばされた。


「やっば!!」


と、橋の向こうに手を伸ばしあと少しで・・・というところで誰かに後ろに引っ張られた。


「おい!!!何やってんだよ!あぶねーだろ!!!」



これが、彼との最悪な出会いだった。





「・・・悪かった」



あの後、思い切り後ろに引っ張られた私は誰かの腕の中にいて。


あぁ、誰かのぬくもりを感じたのはいつぶりだろう・・・なんてぼーっとしてたら


「おい、はやくそこどけよ」


「え・・・あ、すみません」


って、なんで私があやまってんだ?とおもったけど今は考えないことにした。



「なんで引っ張ったんですか?」


不思議に思って彼にそう尋ねた。


・・・そしたら


「は?」


って返ってくるから、こっちがはぁ?となっていると


「お前今自殺しようとしてただろ」


なんて、眉間にしわを寄せてあたかもお前がおかしいだろって顔で言うから思わず笑ってしまった。



「くっ・・・ふふ・・・・あはははは!」


すると彼はもっと眉間にしわを寄せるもんだからさらに面白くて


「おい、いつまで笑ってんだよ」


と彼に言われるまでずっと笑っていた。



落ち着いてから、経緯を話すと彼は悪かったと謝ってくれた。


「いや、紛らわしいことしちゃってたのは事実なんで・・・すみません」


「っていうか、名前は?」


「え?」


「だから、名前」


「えと、あーっと、結・・・です」


「ふーん」



正直、名前を言ったところで・・・とおもったが、この人に助けられた事と優しそうな見た目になんだか安心してしまっていた。


「ちなみに俺の名前は奏斗ね、よろしく」


「よ、よろしく・・・?」


もう会うことはないだろうけど、とりあえずよろしくしておいた。



「あっ!!!」


「え、何急に」


忘れてた、忘れてた!!!!!!!


急いで橋の下を見るけど、すでに時は遅く


「大切にしてたのに・・・」


「うわやべぇそうだったよな・・・!今から探しにーー


「や、大丈夫」


「でも!」


「大丈夫だってば!!!!」



確かに、あれは私が大切にしてたものだ。


でももう、手放してもよかったのかもしれない。


「ごめん、声荒げちゃって」


「いや、お前が大丈夫っていうなら別にいいけど・・・」


「・・・けど?」


私よりも悲しそうな顔をしているから、つい聞いてしまった。


「なんか、寂しそうな顔してっから」



彼に言われて、そんなわけと思った。


けれど、そんな思いとは反対に目から涙が流れた。


「・・・・え、うそ、やだどうして・・・」


もう大丈夫だと、そう思っていたのに。




悲しいことに、まだ立ち直ることはできていなかったみたいだ。






あの出来事があって、気づいたことがある。


一つ目は、彼・・・奏斗のこと。


フルネームは、渡辺奏斗。


花ノ宮高校一年Ⅽ組。



なんでわかったのかなんて、誰でも分かるだろうけど。



「おいかなと~昼食い行こうぜ~!!」


「おう!早くしないといつもの場所取られちまうからなー!!」





そう、彼とは同じクラスだったらしい。


でもあれから一度も彼とは話していない。


きっと、彼の中でなかったことにでもなっているのだろう。



それに、





私が嫌われ者だから。


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