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選別されたリンゴ達

「今夜君たちはこの部屋にいなさい。水はそこの角にある大壺の中だ喧嘩しないようにね?」


フードを被った悪魔が何か喋っている。俺はあの後一頻り胃の中の物を吐き出し顔に付着した血を割烹着で拭いた。いくら拭いてもまだ顔に付いたあの生暖かい感触が離れず何度も何度も拭った。

だが不快感は未だ残っている。この感覚は消えるのだろうか…気持ちを切り替えよう……

この部屋に連れてこられたのは俺を入れて7人だ。

チラっと見ただけでわかる疲労の色が濃い者と絶望の顔をしている者がほとんどだ。

俺も大分疲労している、座り込み下を向きこれまでの経緯を思考する。普通に仕事に行き帰ってきてご飯食べて風呂入って寝た……そこから記憶がない。ということは寝てる間に拉致られたということか

そしてこの今いる世界はドッキリとかではなく正真正銘別の異世界、そして魔法があり呪文を唱えれば一瞬で2メートルはあるであろう怪物を呼び寄せさらには従わせ人を襲わせることができる。

呼び出されたといか召喚された俺たちは人種も性別もバラバラ。さらには人権はなし逆らえば殺すときたもんだ、涙がちょちょ切れそうだ。そして腹も減った

この世界に来る直前寝る前に間食したワッフルの味が唾と余計に腹をすかせる。

それとスマホをいじりたい欲求にも駆られる、現代の若者は偏見かもしれないが暇があるとスマホで動画かゲームかSNSをしているイメージがある。例に漏れず俺もスマホでこの出来事をツイートしたらなんてバカな妄想を垂れ流していた。

そんな事を思考していると話声が聞こえてきた。


「What do you think of this situation?」

「I do not understand」


世界共通語の力だね俺も英語が喋れればこんな心細い思いをせずに済んだのに…

元の世界に帰れたら英会話教室に通おうと密かに誓った。

そんなこと思っていていると壁に寄りかかるように女の子が座り込んでいるのが視界に入った。

よく見ると日本人だ!これ幸いと小走りで近づいて笑顔で話しかけてみる。


「やあ大丈夫かい、俺の名前は対馬幸太郎って言うんだ。君は?」


「죄송합니다 뭐라고 있을까 모릅니다」


外人だったでござる

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