いきなりのハードモード突入
俺、初めてやるゲームはイージーモードからやる派なんだよなぁ。そんなことを思ったがこの状況は何一つ好転しない
俺、対馬幸太郎は現在広い地下室らしき場所でうずくまっていた。素っ裸ゆえに…
「where is here?」
「Hver ert þú」
「Qualcuno spiega questa situazione!」
俺の周りには同じく裸の男女が沢山うずくまっていた。
しかも英語やそれ以外の言葉が聞き取れることから他人種が複数いることがわかる。ざっとみても数十人はいるだろう。
驚きを通り越して呆れているような心境でこの状況をうまく飲み込めていない自分がいる。
まるで現実感というものが感じれれないそうまるでゲームのような…
「召喚陣はうまく作動したようだ」
別に大声という訳でもないのにそう呟いたフードをかぶった男の声は鶴の一声のように一瞬で静寂を生んだ。
「はじめまして異人たちよ、私は君たちをこの場所に連れてきたものだ。突然のことで混乱しているだろうがまず話を…」
「It's not fun! Get out of here quickly!!」
「Questo è un rapimento!」
「fuckyou!!」
俺でも分かる口汚い言葉が飛び交っている。まあ当然だろう、言葉には出さないが俺もようやくこの状況に
現実味が色を帯びてきたらしく怒りの感情が湧いてきた。
皆が文句を言っているようだし俺も「家に早く返せ!」くらい言ってやろうとしたところで
フード男が両手を突き出し聞き取れない小さな声でブツブツと言葉を繋ぐ。すると地面が光り輝き
そこから虎のようなライオンのような明らかに肉食獣とわかるフォルムをしている2メートルはあろう生物が現れ唸り声を上げる。
「GURUU…」
またもこの場を静寂が支配する。
「うむ。さきほどの話の続きだ、混乱しておるじゃろうがまずはじめに言っておく。
お前らに今は人権はない。そして元の場所にも返さん。」
ちょっとハードモードすぎやしませんか