15. 病院?
俺は目が覚めた。
まず周りを見てみると、隣にラグモが寝ており、さっき案内してくれたラグモの手下と何故かリーアとツキユが近くに座っている。
体などを動かして見たが、そんなに痛くない。きっと【自然回復速度】のお陰だろう。
でも、流石にお腹が穴が空いたはずなのに、数時間で回復したのか?
そしてリーア達が俺に気づいたのか、こちらに顔を向けた。
「もう起きたの?ロディだっけ……」
確か今はロディの姿だったな。
「そうだけど、もしかして君達が助けてくれたのか?」
「そうなんですよ、私と隣の人が通りかかった時にすごい音がしたので、ちょうど駆けつけたら、倒れていたので……その人とその手下見たいな人と治療場の場所まで連れて来たんですよ!」
「僕も頑張りましたよ!」
リーアとツキユは運良く、この道を通って来たみたいだな。でも何故ここら辺に来て居たのだろうか? まあ俺が知るわけが無いが……。
「連れて来ました!」
ラグモの手下が医者ぽい人と一緒にこちらに歩いて来た。
そして、医者ぽい人が俺に近づいて来た。
「おの、名前はロディさんで合ってますね?」
「はい、そうです」
「でも、びっくりしました。まさかあの怪我を数時間でほとんど治るなんて、奇跡としか言おうがないぐらいですよ」
「私……運はいい方なんですよ!」
ここに居たら、なんか注目を浴びそうなどで、俺は一刻も早くここから出たかった。
「俺はもう大丈夫だと思うので、もう行きますね!」
俺は無理やり逃げるかのように入り口に行こうとしたら人が止まっていて、さっきの医者ぽい人がこちらに来たので、隣の窓から飛び降りた。
「では、」
「待ってぐださい!ロディさんーー!!」
普通に思ったのだが、逆に注目を集めてしまったのかも知れない。
結構時間を食ってしまったので、俺は急いでおばさんの場所に行く事にした。
ーー
ドンドン、俺はおばあさんの家を叩いた。
「あら、生きて戻って来たのぉ?」
なんだ? 俺が死ぬと思っていたのか? 確かにラグモは強かったけど。
「これが、私からの報酬ですぅ」
おばあさんは俺の手に無理やり、物やお金を渡して、ドアをバタンと閉めた。
「……」
え、流石に酷い気がする、せっかく命がけで渡して来たのに……まあいいや。
俺は姿をラーメンに戻した。
今思えば、姿がロディだったから出来たと思う色々と。
そして、休憩をしたりしていると時間が過ぎて行き、周りが少し暗くなった。
「早速行くか」
確か……トーゲル一番の温泉だっけ?
色んな人に場所を聞いてみたが、無視をされたり、全く違うことを言っている人や突然走り出す人などが居たが無事目的地に到着する事が出来た。
「お、ラーメンじゃないか!」
グラスが俺に向かって手を振っている。その隣にフライヤが立っている。
まだ、リーアとツキユは来て居ないみたいだ。
「グラスは何をして居たんだ?」
「俺か? 俺はだな、色んな武器を巡って居たんだ」
「フライヤは?」
「ひ、み、つ……」
「そうなんだ……」
フライヤは少し不思議な感じがする気がする。
俺はグラスと絶対どうでもいい事を話しながら待っていると、
「ごめん、遅れた~」
「それが、色々合ってね」
リーアとツキユはとても疲れたのか、ビーロンとしている。
「ところで、ニアどうした?」
「私ならここにいる……」
ニアは柱の裏から突然現れた。
ニアがいつからそこに居たのかは誰も知らない……。
「よし、温泉に入るぞ!」
やっぱり、温泉に入るためだったのか。
「男が左で女が右だな」
俺はグラスの後ろについて行くと、何故かツキユもついて来た。
「ラーメンくん、不思議な顔をしているね!実は僕は男なんだぞ!」
「え!」
まさか、ツキユが男だとは思わなかった……なぜよりによって、可愛いと思った奴が女じゃなくて男だったのか……。
これは男の娘というやつかな?
「やっぱり、気づいて居なかったんだ、いつも最初は間違えられるだよ……だから気にしないよ」
「そ、そうなんだ」
温泉に入ったのだが、ツキユに向ける目線に正直困っている。
「それが聞いてくれよ」
「なんだ?グラス?」
「それがさ、オレが、この剣の名前なんですか?とそこの店の店主に聞いたら、なぜが逆立ちしながら、剣を見て、その剣の名前を言うんだよ!おかしくないか?」
「それはやばいな」
「僕も今日は大変だったよ~」
その後温泉を出た後、リーア達と合流して、グラスのおすすめの宿屋に泊まる事になった。