10. その後
その後、またリーアに仲間になろうと誘われた。リーアがチラチラこっちを見てくるので、結局リーアの仲間になる事になった。
運び屋の仕事はリーアの仲間達が行く所と同じ場所にお届けの物を運ぶという計画を立てた。
今回はちゃんとした宿屋を見つけられて、寝っ転がっている。
もちろんリーア達は違う部屋だ。
そして思ったのだが、今回の事はリーアとニアが突然倒れて、ブラックキャットの人が連れていったのだが……まず、どうしてリーアとニアが倒れたのが不思議だった。
リーアとニアにこの事について聞いてみたが、「ラーメンと離れてから、いつの間にかに気絶して、起きたらラーメンがいたからびっくりしたよ」と言った。ニアも同じ感じの答えだった。
もしかして、リーア達は何かに狙われているのか?まあ、きっと大丈夫だろうきっと……。
そして、俺は寝ようとしたら……。
「久しぶりですね、主人様!」
「もちろん、ワイもいるで!」
目の前に妖精二人が現れた。
「本当に久しぶりだな、ところで棒人間なんか口調変わった?」
「もちろん、ワイも時間が経てば変わるもんや……」
「そ、そうなんだ……」
口調が変わるほど時間は経ってる気がしないがな。うーん、あれかな、妖精の場所だと、こちらと時間の流れが違うとか、かな……。
「ところで何しに来たんだ?」
「ワイはな、あんたと会う時を狙ってたんや」
「主人様はいつも、人と一緒に居たから私達は主人様の所に行けなかったんですよ!」
「あの、もうちょっと声を小さくしてくれないか」
「分かりました……」
隣にはリーアとニアが寝ているため、会話が聞こえているかも知れない。
「それで、何のために来たんだ?」
「特に用事は……無いです主人様」
そう言って、妖精は消えた。
「まあ、こちらにも色々あるという事や、あんたも気おつけておけよ」
棒人間みたいな妖精はそう言って、消えた。
結局、妖精達は何がしたかったのか分からなかった。
そして俺は今回はちゃんと眠りについた。
ーー
俺は目を覚ました。今回は普通の場所で、何も起こらず朝を迎える事が出来た。
「うーんん」
俺は背伸びをした。
なんかいつもよりも気分良い。
俺は朝起きて、水で顔を洗った。この世界の宿屋に一つ一つ水道見たいな物は無い。豪華な所は知らんが、俺は昨日覚えた、魔法で水を作り出している。やっぱり魔法は便利だ。
俺は階段を下りて、食堂に向かった。
ここは食事を細かく選ぶ事が出来るみたいだ。俺は美味しそうな食べ物を選び、空いてる席に座った。
窓から街の光景を見ると、やっぱり異世界来たんだな、と思う。
俺がご飯を食べていると、リーアとニアがやって来た。
「おはよう、ラーメン〜!」
「おはよう……」
確かにニアは狐かもな、猫なら語尾にニャアと言うもんな、知らないけど……。
「思ったんだけど、昨日ラーメンの部屋から誰かと喋ってる声が聞こえたんだけど、誰と話してたの?」
やっぱり、聴こえていたようだ。
「それは……俺の知り合いに決まってるだろ」
「居たんだ……知り会い」
ニアそれは普通に酷いと思うんだけど……まあ良いや。
「それより、いつリーアの仲間の元に行くんだ?」
そしたら、男2人がこっちに向かって来た。
「お前同じ宿屋だったんだな、その子は……ちゃんと助けられたんだな」
「誰だっけ……?」
「もう忘れたのかよ、昨日の朝の時に、その二人の情報を渡しただろ」
あの2人か、あの時は急いでいたから、顔なんて覚えてなかった。
「思い出した。あの時の人か」
「でも、よくブラックキャットから二人を取り戻せたな」
「あのさ、ブラックキャットの人達を勘違いしてるみたいだけど、普通に優しかったぞ」
「知らねえよ、でも良く居る場所が分かったな」
「確かに!私も帰ってる時に気になってたの」
「それは、お前達が森の方って教えてくれたじゃ無いか」
「まあ……お前が俺の胸ぐらを掴んで聞いて来たから教えたけど、実際適当だったんだけどな」
えっ。適当に言ってたのかよ。
「ラーメン、私を助ける為に頑張ってくれたの?」
「う、うんそうだな」
「じゃあな、それと俺の名前はロックだからな」
もう一人は「俺は名前は言わないぞ」と言って、男2人は去って行った。
「話に戻るけど、リーアの仲間はどうなったんだ」
「その事なら大丈夫、私の仲間はこの街に来るから」
「いつ来るんだ?」
「今日ぐらいかな、多分昼ぐらいに来ると思うよ」
「分かった、俺は用事があるから……」
俺は席を立ち、後ろを見た。
「言っておくけど、付いて来るなよ」
「分かってるって」
俺はやっぱり付いて来そうなので、宿屋の店の扉を開けた瞬間に走り、角に曲がった。そして、壁を【壁登り】で登って、少し先に行って下に降りた。
多分これで大丈夫だろう。
今回はホールに向かおうと思う。理由はリーア達とは内緒で運び屋の仕事をしようと思っているからだ。
俺は活動している時など、見られたら困るので、【変身】を使って違う見た目になるつもりだ。
まず、名前は……どうしようか、そうだな、確か良くゲームなどで使っていた"ロディ"と言う名前でも良いかも知らないな、ちょっと恥ずかしい気もするが。
俺は【変身】を発動させて、金髪で地味に緑がある髪の色で、エメラルドのような翠の目のようにしておいた。もちろん、イケメンだと思う。
まあ、頭に何かを被る予定なので、皆んなにはあまり見られないが。
「あー」
やっぱり、自分なのに違う声になってると変な感じだ。
俺は服装を変えて、帽子みたいな物を着けてホールに向かった。