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罰ゲーム  作者: 冬姫0818
2/3

中編Ⅰ

少し短いかもです。

次の日の朝


教室に行くと、依田秋葉がいた。いつものように読書をしている。


・・・・・とりあえず昨日のこと謝らなきゃな・・・・・


そう思い、俺は依田さんのところへ向かう。


「依田さん」


依田さんが反応してこちらを見る。


「どうしたの?」


「・・・・・昨日はごめん。こっちから呼んで来てもらっていたのに、こっちの用事で先に帰ってしまって・・・・・」


・・・・・できれば昨日の告白が罰ゲームでの嘘告白だということも言いたかったのだが、そんなことを言える勇気が俺にはなかった。


「いいよ全然。用事があったのなら仕方ないし」


依田さんはそう言った。


「・・・・・ありがと、依田さん」


「いいえ。あと、秋葉でいいよ」


「え・・・・・あ、うん。わかったよ、よ・・・・・秋葉さん」


「うん、翼くん」


・・・・・本当に申し訳ない。


俺は心の底からそう思った。


今の俺にあるのは罪悪感だ。秋葉さんを・・・・・彼女を騙している俺は、なんて酷い人間なんだ。


「・・・・・もうすぐホームルーム出し、席に戻るわ」


俺は秋葉さんにそう言い、、席に戻った。















放課後



全部の授業が終わり、クラスの人が帰り始める。


・・・・・俺も帰ろ。


そう思い、帰ろうとしたが、


「翼くん」


後ろからそう呼ばれ、後ろを見てみる。

そこにいたのは秋葉さんだった。


「依・・・・・秋葉さん?どうしたの?」


俺は彼女にそう聞いた。


「一緒に帰らない?」


彼女は俺にそう言った。


「・・・・・良いけど」


俺はそう言い、荷物をまとめて、彼女と帰ることにした。






帰り道


俺は秋葉さんとたくさん会話した。お互いの事やいろいろ。その時間は別に悪いものではなかった。むしろ楽しく感じた。

だが、会話していく中で、俺には一つ知りたいことが出来た。

昨日の告白が罰ゲームでの嘘告白ということは彼女は知らない。つまり、彼女から見たら俺の告白は本物で、全く話したことのない知らない人に告白されたことになる。

知りたいことは、どうして俺の告白を受けてくれたのか?という事だ。

彼女は何故・・・・・


二人でまっすぐ歩きながらそう考えていたら、彼女が急に止まった。


「翼くんってこのまままっすぐ?」


彼女は俺にそう聞いた。


「そうだけど」


俺はそう答える。


「私、ここ右だから」


彼女はそう言い、右に曲がる。


「また明日ね」


そう言って彼女は帰っていった。


「・・・・・うん、明日」


俺もそう言い、帰る。


・・・・・いつか聞こう。彼女が何故告白を受けてくれたのか。



俺と秋葉さんは毎日一緒に帰っていた。帰る時、いろんなことを話した。お互いの事を知れた。だが、俺が一番聞きたかったことは聞けずにいた。


そんな日が続き・・・・・




2016年12月20日


気温が低くなり、息が白い。2016年という年がもうすぐ終わり、2017年になる。まあ2017年になる前に、クリスマスがあるのだが、


「・・・・・クリスマス何しよ・・・・・」


いつもクリスマスは、海叶と一緒に遊んでいる。まあ他に遊ぶ人いないし・・・・・。


・・・・・いや、他に友達いるからね?いつも海叶が誘ってくるだからね?


そう心の中で訴えていた。誰に?言うな。


授業中ずっとこんな感じだった。






放課後


いつも通り、秋葉さんと帰っていた。最近のことを話しながら。話の中でクリスマスの事が出てきた。


「翼くんは、いつもクリスマスどう過ごしているの?」


彼女が俺にそう聞く。


「ん?いつも海叶と遊んでる・・・・・海叶以外にも友達といるからね?」


「そんな事まで聞いてないんだけど・・・・・今年のクリスマスはなんか決まってる?」


彼女がまた聞く。


「んーまだ決まってない」


「そっか。じゃあ一緒にどっか行かない?」


「え?・・・・・っと、あーうん。いいよ」


そーやって、俺のクリスマスの予定が決まった。


・・・・・ごめん海叶・・・・・今年は一緒に遊べないわ。


俺は心の中で、そう海叶に謝罪した。









2016年12月22日



外は雪が降っているため寒く、教室は暖房がつき、暖かい。


「翼ー!25日暇ー!」


海叶は俺にそう聞いてきた。


「ごめん、予定ある。無理」


「・・・・・嘘だろ・・・・・お前何があってんて」


「いや、元の原因お前だから」


そう言って海叶に説明した。


「・・・・・あ〜なるほど。了解。なんだかんだいって付き合ってるんだな」


「・・・・・うん」


なんだかんだ言っても、やはり罪悪感がある。嘘告白の事はまだ話していない。正確には話せない。俺に勇気が無いだけだが。


「・・・・・なんかあった?」


海叶が俺にそう聞く。


「・・・・・いや、何もない」


俺はそう返し、考えていた。









2016年12月25日 クリスマス


25日は金曜日で学校があり、次の日から冬休みだ。教室では、友達同士で冬休みの予定など話していた。・・・・・まあ俺は海叶とゲームをしていたのだが。


終業式が終わり、学校が終わる。


「じゃあ翼、楽しんでこいよ〜」


海叶はニヤニヤしながら俺にそう言い、帰っていった。

そんな海叶を見て少し腹が立ったが、考えるのをやめ、俺は秋葉さんのところへ向かった。


「秋葉さん」


俺は彼女に声をかける。


「翼くん。それじゃあ行こっか」


彼女は笑顔で俺にそう言い、歩き始める。




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