エラン・ビタール【その9】
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このままだと本当にやられちまう!
おれは一旦距離をとり、多数の無人機を指揮し、囲んで攻撃をさせた。
そんな時レギャン博士からの無線が入った。
「アストラ君、レギャンだ」
「てめぇレギャン!どういうことだ。実験は成功したんじゃねーのか!?」
レギャンとは同化の件で何度か会っていた。
「出撃する前は成功したと言える段階だった。何せ急な敵の進撃。悠長に確認をすることはできなかった」
「ふざけんな!兄貴はどうなんだよ!」
「残念だが・・・だが、今はやつを、アサンガを止めるのが先決だ。君に託したいものがある」
「託したいもの・・・?」
「実験がもし失敗した時の為に同等の力を持つウェポンを極秘に開発していた。今それを君のもとに届けよう」
「それってまさか・・・?」
「そう、同化を用いる機体だよ」
「おれにそれをやれってか?
ふざけんな!何勝手なこと抜かしてんだ!」
「事態は深刻だ。このままアサンガを放置すればナーガへの進入を許してしまう。そうなれば我らの星は滅ぼされるだろう」
「ぐっ、おれは・・・」
「悪いが君は断れない。そうなるよう手配してもらった」
「何?どういう・・・?」
一機の小型宇宙船が近づいてくる。
船の中の映像がおれの機体に映った。そこにはなんとカレンがいた!
「カレン!何やってんだ!」
カレンの横にはレギャンと複数の兵士がいた。カレンは頭に銃を突きつけられている。
「アストラ、ごめん。私のことはいいから逃げて!」
「うるさいぞ!」
兵士の一人がカレンの顔を叩いた。
「てめぇら何やってんだ!!」
「君がここに来て実験を受けるなら彼女は解放しよう。さて、どうする?」
選択を迫るレギャン。
「くそっ!どうするもこうするも、行くしかねぇだろ」
おれに選択の余地は当然なかった。




