エラン・ビタール【その2】
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「ねぇ、何故お父様とお母様は死んでしまったの?死んでしまったら人はどうなるの?」
「クミ様、神以外の命は永遠ではありません。人は生まれ変わり、また新たな生命を宿すのです。」
「そんなのおかしいよ!答えになってない!びょうきって言うんでしょ?私本で勉強したよ!神様が治してくれる?そんなの嘘だ!今すぐくすりをつくらなきゃ駄目だよ!」
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昔の記憶がふと頭に浮かんだ。
当時村に原因不明の病が蔓延し、人々を恐怖させたが、のちに一人の旅医者がワクチンを持って来てくれて解決した。
あの頃かもしれない。わたしが宗教というものに疑問を抱くようになったのは・・・・・・。
以来私は神子となるものの、自分で見て聞いて感じない限りは周りの言っていることをあまり信じないようにしたのだ。
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洞穴の前に到着した。
高鳴る鼓動を抑えながら私は中に入る。これが好奇心なのか、恐怖なのか、自分でも良く解らない。それでも中に入る気持ちは変わらない!
いったるぞ!
洞穴の中は静かで何か不気味な気配が漂っていた。
タイマツを持って奥に進んでみるが、あまりこれといって怪しいものはなかった。
残念、引き返そうと振り返った瞬間!足もとが崩れた!!
滑り台のように滑っていく中、転がらないようないよう必死に態勢をこらえる!
地面についた。ビックリしたが、どうやらちゃんとしたルートらしい。滑った道をよく見ると、人の手が加えられた道のようだった。おそらく隠し通路だろう。一応帰るルートを確認して地下の道に歩みを進めてみる。
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歩いてすぐだった。低い天井が続いてが、何やら広い場所にたどり着いた。
タイマツをかざすと、そこにあったものに驚きを隠せなかった!
寺院にあるご神体に酷似したものがそこにあったのだ‼︎
「ナンダ、誰カト思ッタラ可愛イ嬢チャンジャナイカ」
しゃ、喋ったー!!!




