エラン・ビタール【その15】
⚪︎
「さぁ!これよりセレモニーを開催する!」
ジイヤの大きな声と同時に歓声が沸き起こった。
ご神仏のある寺院の前には沢山の人が集まっていた。
村には音楽が流れ、太鼓や笛の音が聞こえる。そして踊り子たちも場を盛大に盛り上げている。
今までご神仏を村人に見せるというのはやって来なかったが、今回は初の試みでやるようだ。
私は正装して村人から見えるよう広い台に上がっていた。台には私だけでなく、ジイヤや他の王族の者もいる。この低い段差だけでも王家と民の境界線を感じるのはおかしなことだと私は思った。
「では第一王位継承者のクミ様から、皆の衆にお言葉がある。ではクミ様、お願い致します」
「あ、あぁ」
私はこの時、寝不足とヴァスの事が気になってあまり集中できていなかったが、何とか力を振り絞って声を上げた。
「私が王位継承者のクミだ。皆いつも懸命に働いてくれて感謝している。普段から皆に世話になっている分、今日は催し物を沢山準備した。遠慮なく楽しんでほしいと思う。では早速ご神仏を公開しよう!」
ワー!!
大きな歓声が聞こえる。普段目にする事のない神をこの目でみれるのだ。中には嬉しくて泣いている者もいる。
私は内心早くこのセレモニーが終わることを祈った。なんなら、抜け出せる機会があれば飛んでいこうとも思った。
ギギギ・・・
大きな扉が開き、ご神仏が姿を表す。
ワー!!
またもや歓声が響いた。
白い機体。これはそもそも兵器であったかもしれないと誰が思おうか。結局信じられるということが事実よりも優先されている。それで助かる人もいる。正しいかどうかは誰がいつ決めるのだろうか・・・。私はご神仏を見ながら物思いにふけていた。
その時だ!!!
ピピッ!
ご神仏の顔の部分が小さく光った。
その瞬間!
バゴォーン!!!
突然爆発が起きた!
何が起こったのか最初わからなかったが、血まみれになった村人を見て正気を失いそうになった。
歓声が悲鳴に変わった。
「うあぁぁぁぁぁぁ!!!」
私は大きな声で叫んだ。




