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移民農業奮闘記  作者: マダム
9/58

定住

新メンバー加わりました

新たなる仲間を加えた一行は有力地点に向け車を走らせていた


搭載重量過多のせいで地面スレスレ、時には地面を擦り付けながらの走行


であったのでそのスピードは遅い


「田吾作!お前降りて歩いてついて来い!」


「はい!マスター」


「お待ち下さい!マスター、何か意味があるのですか?」


「いやな!ちょっとでも軽くなったら運転しやすいだろうから」


「少しも変わりません!マスター、そんなレベルの重量オーバーでは

ありません、タゴサクのエネルギーの無駄です」


「いやっ!わかんねえよ、ちょっと軽けりゃ・・・・」


「わかります!タゴサク、降りなくていいです、座っていなさい」


「ちょっと試してみても・・・・」


「ワ・カ・リ・マ・ス・、馬鹿なのですか?推定1トン近い過積載

ですよ、60キロ減ったからって・・・」


「わかったよ!、悪かった」


生まれたての田吾作の中にこの家の本当の主人は【エリー】だと


認識された瞬間であった



こうして家庭内順位が確立された頃一行は予定地点に到着した


早速ジョンと田吾作は車外へ近隣のサンプル採集に出発、


エリーはセンサーを使い各種捜査を始めた


サンプル収集も終わりかけた頃ジョンが川の水のサンプル採集に


出かけた田吾作に合流しようと川へ行くと川上からたいして大きく


無い田吾作がドンブラコドンブラコと流れてくる驚いたジョンは


その田吾作を拾い寄せると


「なにやってんだよ?」怒、と尋ねた


「ありがとうございます!マスター、足下が滑り流されました」


「なんで溺れてんだよ!お前防水機能付いてんだろが」怒


「何分生活防水なもので!全身迄浸かってしまいますと・・・・」


「もういいよっ!帰るぞ」


「済みません!マスター、機能停止して手足が全く動きません」


仕方なくジョンは田吾作をおぶって帰ることに


「ありがとうございます!マスター、私が拾われた時もこうして

マスターにおぶわれて帰ったらしいですね」


「誰に聞いたんだよ?帰ったらオーバーホールしなきゃなぁ~」


「御手数をおかけします、でもマスターの背中は気持ち良いです」


「うるさいよっ!怒、全く面倒臭いやつだな、お前は」怒


何とか家まで辿り着く


「お帰りなさい!マスター、いかがなさいましたか?」


「ぜぇ、ぜぇ!田吾作が溺れたんだ、ぜぇ、ぜぇ、」


「おや!まぁ、それは大変でしたね、大丈夫でしたか?」


「俺は大丈夫だけど!田吾作はオーバーホールだな、全く」


田吾作のメインスイッチを切りオーバーホールを始めるジョン


「あちゃ~!中まで水浸しだよ、道理で重たい訳だ」


「大変でしたね!それでサンプルは?」


「そうだ!これお願い、それと水はこれでいいか?」


田吾作のパーツに溜まっていた水を容器に入れるジョン


「ええ!大丈夫です、それでは分析を始めます」


田吾作をバラバラに分解し水を拭き取っていると


「マスター!分析終了しました、報告しますか?」


「ああ!頼むよ」(田吾作のパーツを拭き取りながら)


「土中の微生物が多く水も良好です、かなり好条件だと思われます、

気になるのは辺り一帯の生物反応が多過ぎることです」


「生物反応って虫とか?確かにいっぱいいたけど」


「いえ!もっと大型です、何らかの動物だと思われます」


「大きさは?」


「鼠程度から子馬程度迄ですね!種類が多そうです」


「調べてみるか!報告はそんなもん?」


「後周辺の様子がわかりました!西側の川と・・・・」


報告は川とジャングルにはさまれた草原が現在地、北は山で


南もジャングル、東のジャングル奥に湖が有るらしい


後、宇宙港から160キロ、ベネディクト家から120キロ


程離れた場所らしい


夕方迄かかって田吾作を組み上げたジョンは野生動物の探索に


ジャングルに出かけることにした


「彼処に何かの実が生ってるな!田吾作、取ってきてくれ」


「はい!マスター」


オーバーホールの終わった(水を拭き取っただけ)田吾作が木登り


するが上手く登れない


「そこの枝に足をかけて上がるんだよ!そしたら右に・・・」


ガサァー!っと滑り落ちる田吾作


「本っ当~に使えないな!お前わっ、もういい、俺がやるよっ」


木に登り出すジョン


「そうです!そこでうえの木をつかんで・・・」


ガザァー!っと滑り落ちるジョン


「ああっ~あ!プッ」


「何だよぅ!今笑っただろ」


「いえ!そんなことないです!マスター、次は私が・・・」


「もういいよっ!木の実は諦めた、野生生物探しにいくぞっ」


「諦めるのですね!了解しました」


「いちいち諦めるのですね!とか言わなくていいんだよっ」


「はい!マスター、でもだんだん薄暗くなってきてませんか?」


「なんだよ?怖いのか?」


「いえ!ですが野生生物が肉食動物だったりしたらマスターは

危険かと、私は食べられる恐れはありませんが」


「嫌な事言うなぁ~!お前」


ガサガサガサッ、前方の草むらが揺れる


「田吾作君!君ちょっと見てきなさい」


「お断りします!私には攻撃能力は装備されておりません」


「いいから見て来いって!何かあったら直してやるから」


「嫌です!何かあってマスターも死んだら直せないでしょ」


「死んだらって!お前が先に死ねよ!俺逃げるから大丈夫だ」


「いいえ!信用出来ません、お墓ならちゃんと建てますから」


「お墓って!お前、俺死ぬ事前提じゃん、いいから行けよ!」


とうとう二人で押し合い、罵り合いが始まるが茂みの奥の


ネズミはもう立ち去っていた・・・


ジャングルクルーズも終わり家に帰って来た時には主従関係の


修復は不可能な所まで来ていた


「エリー!聞いてくれ、このダメサクは主人を裏切る・・・・」


「エリー様!聞いて下さい、こんなマスターのもとでは命が・・」


「うるさいです!いいですか、この場所は農業するには最高の

立地だと判定致しましたのでこの地を居住地とします」


「ちょっと待てよ!まだ野生生物の確認も終わってないぜ」


「大丈夫です!これだけの立地、恐竜が居ても手放せません」


「やばいじゃん!それ、最も慎重に・・・」


「買えるのですか?そんなことで本当に買えるのですか?」


「買えるってエラン?」


「そうです!エラン社製最高級秘書ハイグレードモデル神巫女です」


「何?神巫女?知らねえよ、無理だよ、買えねえよ」


「知ってます、出来ます、買えます!」


「・・・・」


「いいですか!この場所なら出来ます、其れ位有力地です、ここは」


「・・・・」


「ですので!此処にします、良いですね?」


「・・・・本当にここなんだな」


「はい!マスター」


「わかった!この場所で農業始めよう」


「了解です!マスター、移住申請送ります、マスターとタゴサクは

車の固定と倉庫の設置後家の中のガラクタを倉庫へ、上のも」


「おっし!手伝え、田吾作!いや、ダメサク!」


「私の名前は田吾作です、マスター」


それから仕事は早かった、あっという間に倉庫の設置と各種機材配置


も終わりその日の内に生活スペースが整えられた









中々農業が始まらないじゃないか! もう少しです

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