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移民農業奮闘記  作者: マダム
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スコッティ・カシミヤの憂鬱

やっと話が動き出す・・・

防音盗聴対策の施された一室でマーサト・シーは慌てた様に話している


「部長!お喜び下さい、等々見つけ出しましたよ」


「何を見つけたと言うんだ?私は忙がしいんだ」


「以前部長の仰っていたフィリップ・モリスとスワッチ・ド・スワサンなる二人組です、今日は失敗しましたが明日にでも人数を引き連れて拘束します」


「なっ!何を言っている、誰が拘束しろと言ったのだ?」(怒)


「いえ!部長が我々の敵だと仰ったので・・・」


「私が言ったのはおかしな動きをしないか見張っていろと言ったのだ!何が拘束だ!失敗したと言ったが接触したのか?」


「いえっ!少し話したと言うか、すれ違った程度の・・・」


「接触したのか?しないのか?どうなんだ?」


「はい!すみません」


「馬鹿野郎!これで警戒されるぞ、とんだ失策だな、マーサト!もういい、代わりの者を寄こすからそれまで慎重に見張っていろ!わかったな!」


全く使えない小僧だ!どんな脳みそを持つと拘束などと考え付くのか?急いで代わりの者を現地に送らねば、フィリップ!あのうるさい男は要注意だ!首にしたのは間違いであったか・・・


「部長!お呼びでしょうか?」


先程呼び出した男がやって来た、『ふむ!早いな』こいつを現地に送るのは惜しいが仕方あるまい


「カトー・コマツ君!掛けたまえ、君はマサートの同期であったな」


「はい!ですが、よして下さい、私は同期などと思っておりません」


「そうか!済まん、しかし君に奴の尻拭いをして貰おうと呼んだのだが」


「何かやりましたか?奴は」


説明を聞いたカトーはマサートの尻拭いに同意する


「わかりました!アトランティスですね!お任せ下さい」


「そうか!行ってくれるか、頼んだぞ、しかしフィリップだけには気を付けろ、何をするかわからんからな、あの男は」


新たな刺客カトーがアトランティスへと旅立った!しかし到着するのは数か月後だ!この間に事件は動いていくのだがもう少し先の話である



マーサトは焦りに焦った、代わりの者が来る!それは自分のエリートコースの崩壊を意味するのだ、なんとか挽回の手を打たねば・・・しかし考えても良い手が浮かぶわけではなかった、今命じられているのは見張る事のみ、見張っているうちに代わりが来て自分は用済みとなるのだ、其れまでに何らかの手を・・・

あいつらさえいなければ、あいつらさえ・・・刹那マーサトが閃いた!追い込まれた男は単純な答えを導き出した、そう、消せばよいのだ・・・・



後日、ジョン家ではコンテナハウス(鹿ハウス)のキッチンではフィリップが簡単な料理を作りジョンに振舞っている


「さぁ!食べてんか、ジョン、これが料理っていうもんやで」


「はい!ありがとうございます、凄いですね~教官が料理が上手だったなんて知りませんでした」


「そないな大層なもんやないで!一人もんの悲しい手料理や」


フィリップが言うように大した料理ではない!なにせ食材は芋のみなのだから、しかし芋を食わせていれば幸せなジョン!ご馳走が並んでいるようにしか見えていない、褒められたフィリップも上機嫌で楽しい食事会が行われている


「ほれ!ジョンこの揚げ芋も美味いで、食べてみ」


「教官!絶品ですね、美味いっすよ」


「そうか!こっちのふかし芋も食えよ、こっちの煮芋も・・・」


実に楽し気な食事会、おっさん二人の食事会は気分も良くなったフィリップがアルコールを飲みだし夜遅くまで続けられた、そろそろ就寝時間も迫り終わる頃エリーからの呼び出しコールが聞こえてきた


「どうした?エリー、何かあったのか?」


「はい!マスター、アケミ様より通信が入っております、フィリップ様に」


「教官に通信?何の用だろう?とにかく教官を呼んでくるよ」


ジョンが呼びにいくが既にグデングデンに酔っぱらっているフィリップは寝込んでしまっており通信に対応出来かねる状態なのでジョンが対応する事に


「と言う訳で僕がお話しを聞いておきます!アケミさん、明日教官に伝えておきますから」


「そう~!仕方ないわね、実は・・・」


アケミの説明ではスワッチが暴漢に襲われたらしい、かすり傷程度なのだが物陰からいきなり襲われ犯人は逃走したがスワッチの証言ではどうやら犯人はマーサトに似ていたらしい、警察には通報したので犯人がマーサトであれば事件はすぐに収束するだろうが・・・


「全く!美しいってのは罪だわ~、マー君もある意味被害者だよね!」


アケミの推理ではアケミにトチ狂ったマーサトがアケミに言い寄っていたスワッチに嫉妬し殺害しようとしたらしい


「はぁ~!そうですか、大変ですね、それで教官には何故?」


「もぉ~!アケミが言い寄られてるのよ!ジョン君も何か思うところはないの?フィリップさんはスワッチの友達だから教えてあげたの!」


「そうですか!伝えておきます、ありがとうございます」


いきなり動き出した事件!誰もが想像していなかった大きな事件に発展していくのであった



次回からはスリルとサスペンスに・・・展開にはならないと思われ・・・・

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