再会
話が長~くなり今回は繋ぎ回になります
緑の惑星の草原の降り立った宇宙船!ここはアトランティス星北半球にある宇宙港、よく見れば宇宙港としての設備に気がつくがやはり野原である
そんな野原で立ち尽くすおっさん二人は何をするようでもなくウロウロしていた、実際行く所も無いのだが・・・
「なあ!スワッチはん、あんた金持ってるか?」
「何だ!いきなり、貴族たる者金など持たんがね!フィリップ殿は持ってるのか?」
「一銭ピーや!ドナイショ!」
「金など無くても私は今迄不自由した事はないぞ!貴族だからな」
「はあ~!わいは貴族ちゃうから金が無いと生きていけまへん!せやっ、退職金やっ、なんぼか出るやろ」
「おいっ!何処へ行くんだフィリップ殿~」
「退職金や~!今迄辛抱して働いてきたぶん貰いに行くんや~!」
駆け出すフィリップと追いかけ出すスワッチは全農会館に駆け込んだ
フェルナンデス・ギブソンは毎日忙しく働いていた、先日仕事絡みの裁判が終了し久しぶりに職場に復帰すると山の様に仕事が溜まっておりその仕事に追いかけまくられていたのであった、その仕事中表の方で何やら騒がしい音がする
「何を騒いでいるんだ?」
誰になくそう聞くと部下の一人が
「先日全農に出入り禁止になった男が会館に来て騒いでいる様です」
「出入り禁止?何をやったんだ、その男とやらは」
そのうち騒ぎが大きく聞こえてくる!どうやら入り口で止められていたのを突破し奥へ侵入してきたようだ
「せやから!わいの退職金を取りにきただけなんや!永~い事働いてきたんやでぇ!無い事無いからちゃんと調べてえな!なっ、頼むわ」
聞こえて来る訛った声に聞き覚えがあるフェルナンデスは様子を見にいくと
「ですから!困ります!」
「何やっ!全農は退職金出さんのか?わいはなあ、・・・」
「お前!フィリップか?俺だ!フェルナンデスだ!」
「ああ~!フェルナンデス?・・・フェルナンデスやないか~!えらい久しぶりやなぁ~、どないしててん?」
「いやっ!どないしててんって、お前がどうしたんだ?こんなに騒いで」
フィリップとフェルナンデスは全農の同期入社であった、若い頃は若手のホープであった二人は物静かに仕事をこなすフェルナンデスに対していつも賑やかに喋り仕事をこなすフィリップの二人は【静のフェルナンデス】【動のフィリップ】と呼ばれどちらが先に部長の椅子を手に入れるのか噂になっていた
「とにかくこっちへ来い!」
フェルナンデスは会議室へとフィリップを連れ込み話を聞くとフィリップは全農を首になったことや現在所持金が無い事などを説明する
「わかった!退職金は俺が何とかしてやるが、時間がかかるぞ、それまでどうする?」
「そうか~!任せてええかぁ?わいは職探しでもしてみるが・・・」
「それなら近くの惑星に行く便を抑えてやるよ」
「いや!このまま農業するかもしれんよってそれはええわ!退職金の方は任せたで!」
そう言ってフィリップはスワッチを連れ全農会館を後にした、そのまま仕事探しに行く二人だが此処は未開の惑星!仕事など無く途方に暮れていると店を発見し入って見る・・・
「いらっしゃいませ!シゲモン商会にようこそ、何をお求めですか?」
「客では無い!仕事を探しているのだが何かないか?」
突然職探し宣言する2人組のおっさんにカヨコは戸惑い上司であるアケミに相談するとちょうどコンテナの改装資材を探しにシゲモン商会を訪れアケミにつきっきりで接客を受けていたジョンも一緒に出て来た
「アケミ姉さん!この方達が・・・」
「教官!教官じゃあありませんか、僕です、ジョン・ニシガワラです」
「おおっ!ジョンか?しばらく見ぃへんうちにえらい大きゅうなって~」
フィリップが挨拶ボケを飛ばすがスルーされ少しへこむ
「ジョン君!お知り合いなの?」
その後アケミに部屋を借りジョンとフィリップとその他は話をする、フィリップは全農の首になった経緯を説明するとジョンがうちにくるよう説得、しかし泊まる部屋が無く(これから製作にかかる)断念!だがどうせ野宿をするならとジョンの畑を見に行くと言い出すフィリップ、一方農業に何の興味も無いスワッチは空港のロビーで野宿すると言い出すと横で聞いていたアケミが
「もう~!本当に行くところが無いのね、いいわ小間使いとして雇ってあげるからスワッチは此処に残りなさい!」
「アケミ姉さん!いいのですか?」
「ちょうど人手を補充する所だったから!それにジョン君に貸しが出来るでしょ」
最後の方は小声で話すアケミ、しかも三食住み込みという条件でスワッチはしばらくただ働きをさせられるのだ、アケミにとっては拾い物である
そしてフィリップを連れジョンは帰宅する
どうしても会話を増やすと話が長くなってしまう!涙