農家なのに・・お前らいったいいつ農業やるんだ?
今回は解体からの~お食事かい?
「ぶふぁ~!うえっ、はぁ~、はあはあ、う~」
出だしからジョンの悶絶スタートである、猪もどきの解体は
ジョンの想像をはるかに超えた難易度だ
「ようし!もう大丈夫だ」
作業を再開したジョンは何とか猪もどきの皮を剥ぎ取る
続いて腹をさき内臓を取り出す作業に移る
腹をさくと今まで以上の臭いが・・・・再びリバースした
「大変ですね!マスター、大丈夫ですか?」
悪気はないのだ、ただジョンの苦しみが理解出来ないだけなのだ
「ううぅ!すげえ臭いだな、甘かったぜ、ふぅ~、うえっ」
息を止めお腹の中に手を突っ込み内蔵をかき切り取り出す
定期的に襲ってくる吐き気と戦いながら・・・
「マスター!早くしないと日がくれますよ」
悪気は無い、悪気は無いのだ、ただ人の気持ちが判らない残念
アンドロイドなのだ、この子は!
臭いとグロとちょいちょい挟んでくる田吾作のイラっとくる
コメントとどんどん増えて来る新たな敵と戦い何とかモツを
全部出しきった
「次はどうするんですか~!マスター」
「次か?つぎは、ウエッ!次は水かけて洗ってから部位毎に
分けて、終わりだ、ウッ!」
「そうですか!ではちゃっちゃとやって下さい、マスター」
「ちょっとはお前も手伝えよ!ウップ、ホースで水かけて・・」
「お断りします!私に水を扱えと?」
「ああ!もう俺が、ウエッ、俺がやるよっ」
「わかればいいのです!マスター」
悪気は無いのだろうが殺意は芽生えてくるジョン、吐き気と
グロとイライラで殺意になるらしい
その後どうにかやっと各部位に切り離し解体さぎょうは終わる
最後に田吾作が一言
「解体作業は私がやった方が良さそうですね、マスターは
水洗いだけやってくれれば好いですよ」
そうだ!確かに田吾作なら吐き気もグロもイライラも関係無い!
そうなのだが何故今になってそれを言う?
吐き気と怒りのゲージの振り切ったジョンは次の機会は
絶対田吾作に解体作業をやらせる事を誓った
その後モツと頭をジャングルと畑の境目に撒き毛皮を畑の柵に
引っ掛けると今日の作業終了時間となった
その日の夜は小刻みに襲ってくる吐き気と戦いつつレーション
を飲み込み会議に参加する、勿論食後に参加だ
「全く!笑い事じゃないですよ、死ぬほど辛かったんですよ」
「まぁ!最初はそんなもんだろ、慣れりゃ~平気になる」
経験者のスタンは平気な顔で答える
「それよりバーベキュー!いつにするの?」
「いつでもオッケーですよ!CC、皆はどう?」
その後全員都合を確かめ合うが皆何時でも良い見たいだ、
それより早く肉が食べたい、何せ移民してから録に肉など
食べていないのだから
そんなこんなでジョン以外は早い方が良いという事で明日
バーベキューをやる事になった、因みにジョンはまだ吐き気が
収まらず肉を食う気にならないのだが
場所はスタンの家、ジョン以外の近くだし立派なバーベキュー
セットを持っているらしい
ジョン自身はあまり気が乗らないのだが皆の顔を見ていると
断ることも出来ずに参加することにした
翌朝目覚めたジョンは田吾作に農作業と落とし穴の更なる
設置を支持し、畑の見回りをする
今日も被害はないようで安心し、スタン邸へと軽トラを飛ばした
スタン邸に着き軽トラを降りたジョンに
「JJ~!久しぶり~」
叫びながら久しぶりのアリーが飛びついた、瞬時に身構えたジョン
はもはや条件反射だったのだろう、鳩尾を守り飛び込んでくる
アリーを受け止め・・・れなかった
「あっ兄貴!見たか、完璧なランニングネックブリーカーだぜ」
「ああ!スピード、タイミング、角度、全てパーフェクトな
ランニングネックブリーカーだぜ、ドリー」
ジョンとアリーの出会いがしらの瞬時の攻防をみていたハンソン
兄弟の会話だ、そう条件反射的タイミングでアリーに反応し
鳩尾を守ったジョンは失敗したのだ、しばらく会わないうちに
身長の伸びたアリーにその首を無防備に出してしまっていたのだ
勿論アリーにジョンを攻撃する意思はなく飛びついただけなの
だが昔より身長さが詰まったことによる事故なのだが・・・
「JJ!相変わらずひ弱ね、もっと鍛えなさい」
今日も雪女のごとく冷め切った目でさげすむように言われる
「ドリー!お前ならあのランニングネックブリーカー
耐えれるか?」
「兄貴!無茶言うんじゃねぇ、わかってるだろ、俺には
避けることもできねえよ、親父じゃあねえんだし」
「息子達よ!俺にも無理だ、いいか、ベネディクトの娘には
ちょっかいかけるんじゃねえぞ、いいな」
アリーは秘かに恋心を抱くジョンに受け止めて欲しいだけなのだ
それを毎回毎回倒れるジョンにイライラする乙女心なのだ、
しかしハンソン一家にはそれは気付けない、
唯一乙女心を持つレイチェル以外には
「だめよ~!アリー、JJ壊しちゃ農機械の修理する人いなく
なっちゃうんだから」
「JJがひ弱すぎるのよ、全く女の子に飛びつかれたくらいで」
「リン、アリーもそれぐらいにしとけよ、今日はJJが肉を
御馳走してくれるんだからな」
ベネディクト一家以外は皆驚愕する光景に圧倒されていた
「それよりみんな!肉も来たんだ、そろそろ始めようや」
その一言で全員バーベキューの用意を始めた
ようやくバーベキューが始まる
次こそ農業に戻ってもらう予定です