畑に忍び寄る影
中々収穫に向かいません!涙
今日も農作業に勤しむジョンと田吾作、田吾作は水やりを極端に嫌う
ので田吾作は雑草抜き、ジョンが水やりだ
川からポンプを使い汲み上げた水を小さな溜池を作りそこにためた
水を農作物に蒔いて行くのだ、結構な重労働なので楽をしようと
エリーに相談したのだがその結果は唯でさえ大きな借金が加速度的に
膨らんで行く様な結果になったようだ、借金を減らすために農業
しているのに何故か増えていく現実についていけず
現在ジョンは現実逃避真っ最中である。
「美味いか?芋太郎、一杯のんで早く大きくなるんだぞ~」
また、豆畑では植物に話しかけた方が発育が良くなると信じる
田吾作が豆畑に生えている雑草を抜きながら
「全く!ここは豆畑ですよ、あなた達は排除します、
抜いても抜いても生えてきて、困ります」
ちょっとしたカオスな雰囲気を醸し出す畑
しばらくカオスな時間は続くのだがジョンは畑の一画が荒されて
いるのを見つけた
「ああぁ!何だぁ~これは~、田吾作!お~い!田吾作ぅ~」
「どうしたのですか?マスター」
田吾作が小走りで近づいて辺りを見渡し一言
「マスター!もっと丁寧に水撒きをしないと・・・」
両手を肩の位置まで上げ手の平を上に向け(ヤレヤレ)のポーズ
「違うわっ!お前がやったんじゃないのか?」
「しませんよ!マスターじゃああるまいし」
「そっかぁ!って俺がするはずないだろ!」
「では!誰がやったのでしょうか?マスター以外に」
「お前!主人に対する尊敬とかは何処へ行ったんだ?この前
迄親分、親分言ってたのに」
「尊敬してますよ!お、や、ぶ、ん!」
「嘘だ!絶対馬鹿にしてるだろ、お前」
「それよりこうなった原因を調べませんと」
そう言って荒れた畑を調べ出す田吾作、何となくモヤモヤ
したものが残るがジョンも周りを調べ出すが
「何だろうな?何かが砂遊びでもしていた様な感じだけど」
「そうですね!野生の動物でも入って来たのでしょうか?」
結局その日は手がかりも掴めないまま夕暮れを迎えた
家に帰ったジョンと田吾作はエリーに報告
「確かにこの辺りは生命反応が多いですから野生生物の可能性
が高いですね」
「やっぱそうか~!柵とか作らねぇとだめかな?」
「そうですね!それに相手の正体がわからないとどの程度の
柵を作ったら良いのか・・・」
「田吾作!明日から柵作りな、お前」
「資材はどうします?柵を作れる様な資材がありませんが」
「開墾した時の木があったろ!あれを使ってくれ」
それから以前ジョンがリストから選んだパーツの注文や夜の
会議に参加したりしてその日は終わった
次の日農作業に出たジョン達は壮絶な光景を目にする
大事に育てている畑がめちゃくちゃに荒らされているのだ
「何じゃ~!こりゃ~!」
「マスター!全然似てません」
「ものまねしてる訳じゃ~ねぇよ!」怒
昔流行ったドラマ【宇宙に吠えろ、刑事編】の有名な殉職
シーンと同じ台詞を言うジョンに田吾作のツッコミが炸裂
調べてみると豆と麦畑を何かが走り回った後が、そして
芋畑は掘り返し食べた様な後が残っている
所々獣の足跡と毛が残されてどうも猪の様な動物らしい
「くそっ!田吾作、とりあえず今日は柵だ!柵を作るぞ」
「はい!マスター、急いで作りましょう」
柵を作り出した二人はすぐに作業を中断する事になる
資材の木が尽きたのだ、仕方なくジョンは田吾作にある命令
をする、以前井戸を掘らせた時に発覚した田吾作の能力
「よし!田吾作、こっから穴を掘ってくれ」
「穴ですか?マスター」
「ああ!深さは1メートル、幅は1・5メートルで頼む」
それから二人は作業終了時間迄穴を掘り続けた、その甲斐もあり
柵20メートル、穴20メートル程が出来上がったが全然足りない
なにせジョンの畑は100カケル200メートルもあるのだ
「仕方ねぇ!今晩は交代で見張るぞ」
「しかしマスター!私は夜間にエネルギーを補給しなければ」
「ああ!だから交代で見張るんだ!補給中は俺が見張る、
チャージできたら俺が寝る、いいな」
「わかりました!それではお先に休憩します」
「いや!ここは俺が先に休憩だろ、普通」
「いえ!エネルギーも少なくなってきておりますし私が」
いいや俺が、私がと言い争いが始まる
結局ジョンが先に夕食を食べて田吾作と交代し夜中にまた、
ジョンと交代することで決まった
夕食を食べ会議で猪もどきの話を報告するとスタンが有効
な話を教えてくれた、何でも猪の様な獣は臭いなどに敏感で
畑の周りに自分達の血の匂いなどがあると危険を察知し絶対に
近づかないらしい、なので罠を設置し捕まえ殺してその血を
畑の周りに蒔けば良いとのことだ
いい事を聞いたと田吾作と交代するために外に出るジョン
暗闇での戦いが幕を開けようとしている
次回から新たな驚異との激闘です
もうお笑い小説なんて呼ばせない!
これからはシリアスアンドバイオレンス!