記録に残る犯罪者への道
今回ジョンが暴れます
会議室にて
ヤクショ 「まさかあんなに怒るとは!どうしたんでしょうね?」
フェルナンデス 「うーん!ジョン君、随分簡単に修理していたが
あの修理は難しいものではなかったのかい?」
ジョン 「ええ!ちょっと機械いじれる人ならすぐ直せると思い
ますよ、修理箇所の特定が出来ていますし」
フェル 「それじゃ~!何故工場長は修理しなかったんだろう?」
ヤク 「マニュアル通りにしか修理出来ないんですかね?」
ジョン 「それはないと思いますよ!あんなの直ぐ直せますって」
フェル 「ジョン君!他に何か気付いたことは?」
ジョン 「その前にここの機械はあのメーカーのものだけですか?」
ヤク 「ええ!フリッツ社だけです」
ジョンはフリッツ社の機械は壊れる前提に作られているようだと
感想を述べる、すぐにショートしそうな細い配線や耕作の歯が
やたらもろい歯を使っていると感じていた
フェル 「ん~!そうか、故障の件数が多いと思ってたんだが」
ジョン 「やはり修理の費用で稼ぐつもりですか?」
フェル 「いや!全てメンテナンス費用はフリッツ社持ちだ」
ジョン 「それじゃ~アッセン交換なんておかしいですよ」
ヤク 「ひょっとして!・・・部長、今農家の皆さんに
フリッツ社が農機械の売り込み攻勢をかけてるようです」
フェル 「なんだと!本当か?それは」
どうやらフリッツ社の狙いは移民農家に自社の農機械の売り込み
のようだ
「何とかしないと!農家の皆が大損害だよ!こんな欠陥農機械」
ジョンの叫びが会議室にこだまする
「そうだ!俺は他社の農機械を何とか仕入れるよう手配しよう」
「私は農家の皆さまにこの事を知らせます」
「ジョン君には申し訳ないが!出来る限り修理を頼めないか?」
「了解です!工場長は抑えていてもらえますね」
「勿論だ!倉庫への出入りは禁止しよう」
こうして役割の決まった三人は各々行動を開始する
倉庫から工場長を追い出したジョンは機械の修理を始めると
ほぼ全ての機械が修理可能である事がわかった
作業も進みジョンの帰る時間が近づいた時工場長が数人の男を
引き連れ倉庫内に乱入し修理の終了した機械を運び出そうとする
「何をするんです!あなたは倉庫内出入り禁止ですよ!」
「うるさい!素人が、全農の契約不履行でフリッツ社は契約解除
する、よって機械類は回収する」
「なに言ってんだよ!ここの機械は全農が買ったものだろが!」
「こんな違法改造みたいな機械を作動させる事はメーカーとして
認められんから使用禁止にさせてもらう、だいたいここの農家
の奴らは使い方が荒いからこんなに壊れるんだ」
この最後の一言にジョンが切れた、トラクターに乗り込み機械
を回収しようとした男たちを追いかけまわした
騒ぎを聞きつけた職員が倉庫内に雪崩れ込み見ると倉庫内を
ドリフトしながら爆走するジョン!倉庫内はめちゃくちゃだ
騒ぎの終わった後工場長一味はアトランティス星にやっと
出来た病院の初の入院患者、ジョンはアトランティス星に
まだ出来てもいない警察の牢獄に入る事が決まってしまった
受刑者一号の名誉を得たジョンは警察の仮設建物
に拘留されている
他社製の農機械の仕入れに動いていたフェルナンデスは騒ぎの
終了後この件を耳にした
「どうするんだ!機械はめちゃくちゃ、ジョンは豚箱、フリッツは
訴えてくる、農家は機械のレンタルの訴え・・・」
「部長!とにかくジョンさんを取り返しましょう、悪いのは
あいつらなんですから」
それからヤクショとフェルナンデスの長い夜が始まった、ジョンの
仮釈放を勝ち取るため陳情書、警察機関への交渉、倉庫内の片づけ
、夜が明けるころジョンの仮釈放を勝ち取ることができた
ジョンは普段の食事より豪華な警察のご飯を食べぐっすり寝ていた
通称(臭い飯)と呼ばれる食べ物は美味かった
翌朝警察から出たジョンは
「マスター!お勤めご苦労さんでした」
何故か田吾作に出迎えられていた、実は仮釈放の身元引受には
身内が必要でヤクショが田吾作を迎えに行ったのだ、勿論
フェルナンデス、田吾作?連盟の身元引受人だが、そして
陳情書は全農と会議に参加していた以上の農家の皆さん
の連盟である、ジョンはいつの間にか重要人物になっていた
「ジョン君!良かった、早速だが機械の修理にかかって貰えるか」
「マスター!これから親分とお呼びしていいですか?」
「フェルナンデスさん!有難う御座います、急いでやります、
後、田吾作!何でいるんだお前はもう帰れ、親分はなしだ」
その日ジョンは一日中作業を続けたおかげで何台かの機械は再び
蘇った、倉庫内に数人のジョンを監視する男達に見守られながら
、ジョンはあくまでも仮出所!この惑星の初めてにして現在唯一の
犯罪者(容疑者)なのだから
作業が終わるとジョンは再び拘束され警察署へ帰る
両手に素敵なブレスレットを付けて、だがその足取りは軽快だ、
何故なら今晩も素敵なご馳走にありつけるのだから
次回で騒動は終結します