デッドエンド
教室で女子が机を取り囲んで話している
「私、元彼の事考えちゃって」
「ん? 元彼そこにいるもんね」
「そう、同じクラス。嫌でも見るでしょ」
「何? おかっち、ストーカー予備軍なの? 怖!」
「違うって! ただ気付いてれば元彼に目がいくというか~跡をつけてるというか」
「そこで私考えたの。すごい不謹慎なんだけど……もし、相手が亡くなってたら、
彼氏をつくっても、また結婚しても誰にも責められないでしょ。
元彼はすでにこの世にいないって考えたら、引きずらずに忘れられるんじゃないかって」
「うわっ。てか毎日、柳川(おかっちの元彼)見るし、おかっちの性格的に忘れるの無理でしょ!」
「そっか~、ぁはははっ」
(そうか。彼はしんでいる事にすればいい)
私はそう心に決めて今日を過ごした。
自転車に乗って家に帰っていると何故か元彼の声がする
「おーい、応華!! 無視しないでくれよ。
お前を失って気付いたんだ、お前の大切さに。また付き合おうよ!」
(しんだはずなのに、元彼の声が聞こえる)
逃げても逃げても聞こえてくる声に
「幽霊?! いやぁあああ~~!!!」
と私は思わず叫び、恐怖で、スクールバッグで思いっきり、声が聞こえる方を殴った
「うぎゃぁああー!! ☆キラーン」
気付いたら元彼みたいな何かは叫びながら、思いっきり彼方に飛んで行った