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生徒会長

この学校は全寮制で、帰宅と言っても寮に戻るだけだ。今日は晩飯を食い、少し早めの風呂に入って寝た。



翌日学校に行くと教室の前で元姉のエリー グラントがいた。


「あなたがゼラル イレイズですか?」

「そうですが?」

「率直にお聞きします。ゼラル グラントという名前を聞いてどう思いますか?」


ここまで言われて何をしに来たかと分からない俺ではない。恐らく、俺が弟だと何となく思っているのだろう。なら、正直に答えよう。


「古い名前だと思います。」

「意味がよくわからないのですが?」

「ゼラル イレイズ、旧名、ゼラル グラント。ここまで言えば分かるだろ?」

「あなた、まさか本当に!?」


俺はこれ以上話す気も無くなったので教室に入り、席についた。席に着くと今度はクラスにいる魔帝の一族の方々から視線を感じる。本当に鬱陶しい。


「お前ってもしかしてすげー奴?」


そんな中、俺に話しかけてきたのは金髪にアクセサリーなんかもジャラジャラさせているチャラ男が話しかけてきた。


「俺がすごいのは認めるがお前は誰だ?」

「おー、なんかスゲー自信だな。俺はマックス ノーマン、マックスって呼んでくれ。」

「ああ。分かったよミックス。」

「ミックスじゃねー!マックスだ!」

「だってお前ダブルだろ?混ざってるからミックス。分かりやすいだろう?」

「・・・・・どうして俺がダブルだって分かった?」

「・・・・・失言だ。忘れてくれ。」


このチャラ男をからかおうとしてミスった。まぁ、別にいいのだが。


「お前、本当にスゲー奴だったんだな。」

「最初からそう言っているだろ、バカックス。」

「俺はマックスだ!!!」

「うるせーぞ、マックス!もうホームルームの時間だろうが!席についてろ!」


どうやらマックスはグルトが教室に来たのに気付いていなかったようだ。


「えー、今日の予定をいう。今日と限らず午前は筆記の授業。要するに数学、国語、社会、魔法理論だ。午後は他のクラスと合同で戦闘だ。今回、共に授業を受けるのは2Aと3Aのクラスだ。まぁ、格の違いを見せつけられて凹むなよ?以上、号令!」


ホームルームが終わるとすぐに授業が始まった。筆記が苦手と言っても授業は基礎からやって貰えるので正直助かっている。

休み時間にはマックスが話しかけてくる。おかげで暇つぶしになる。もちろん昼飯も一緒に食べた。


「おい、お前肉以外にも食えよな、ニックス。」

「俺はマックスだ!そういうお前も肉ばっかだな。野菜を食え、野菜を。」

「よく見ろ、あるだろ野菜。」

「肉の下になんで野菜があるんだよ!?」


俺はわざわざこの反応を見るために野菜が隠れるように肉を配置したのだ。


「遂に、目まで腐ってしまったんだな。」

「普通、分かんねーぞ!ってか、目までってなんだ!」

「えっ!?お前、全体的に腐ってるゾンビとかだろ?」

「誰がゾンビだ!!!!!!!!」


うるさいやつだ、まったく。


「はいはい、悪かったよ。」

「くっ。・・・そういえば、遂に戦闘の授業だな。」

「ああ。それが?」

「お前、楽しみじゃねーの?」

「この学校に強い奴がいれば俺も楽しみだったんだけどな。」

「なら、午後、私とペアを組みませんか?」


そこにいたのは・・・誰だっけ?髪はロングの黒髪。スラッとした体格の美人で、できる女っという感じだ。見たことはあるんだがいまいち思い出せない。


「いいなー、ゼラル、こんな人がペアを組んでくれて。」

「マックス、この女が誰だか知ってんのか?」

「おい、ゼラル、本当に知らねーのか?」

「わたしの知名度もまだまだだな。」

「いえいえ、こいつがおかしいんですよ、先輩。」

「誰がおかしいだと?」

「まあまあ、私はこの学園の生徒会長、風の魔帝一族のラン ジュピター。」

「ああ、生徒会長か。どうりで何となく見たことがあると思ったんだよ。」

「それでどうかな?一応、生徒会長というのはこの学園の最強がなるしきたりでね。ペアになればこの学園の最強と戦えるよ?」

「ペアで戦うのか?」

「そうだ。」


この学園の最強、興味があるな。


「いいぜ。やろうか先輩。」

「おいゼラル、やめとけよ。勝てっこねーぜ。」

「おいおいマックス。せっかくのお誘いを無下にするなんて最低だぞ?」

「心にもないことをペラペラと。」

「と言うことでよろしく、先輩?」

「ああ、こちらこそ。」


ああ、午後が楽しみだ。

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