母と呼べる存在を得る
予定より1日投稿が遅れて、申し訳ございません。
続きをどうぞ!
正式にこの世界での名前が決まり、二度目の人生を再スタートした。
「牛の乳だけでいいのだろうか?・・・ワタシは心配なのです」
「確かにインガーさんの言う通りですね」
「そんなのでいいんじゃねえの?」
「俺もそう思う」
「もしかして・・・母乳の話?」
全員はバイオレッタを見た。
リオーニダス、トリビーレンは特に胸に視線を合わせた。
「あたしの胸を見るな!!ちょび髭チビと駄犬コンビ!!」
二人のHPが一気に削られ、ゲームオーバー。
「子どもは母乳で育てないといけませんのです」
「インガーの言う通りだわ」
「でもさ、俺たちに乳母の役割ができる女性がいないぞ・・・見た目はともかく・・」
「おいハゲ座長・・・殴るぞ」
「バイオレッタ・・・お前・・・一番気にしていることを・・・」
「やめるのです・・・本気で考えないといけませんのです」
「確かに、問題の解決を考えないと・・・」
「まあ・・・ガキ・・じゃなくてジョージが元気よく育てないといけないぜ」
全員は悩んだ。
「ワタシが乳母になろうと考えているのです」
「インガー・・・君が?」
「いや・・・おめえは出産の経験がねえだろうがよ」
「そうですよ・・・インガーさんは乳母になれません」
「あたしも出産の経験がないの・・・でもできるものならジョージに母乳を与えたいわ」
一座の男3人がバイオレッタを再び見た・・・特に胸辺り。
「お前ら・・・いい加減にしろ!!!ッ」
「安心してください、ワタシには特別な魔法が使えるのです」
「特別な魔法?本当かよ・・・インガー」
「犬さんは知らないだけなのです」
「犬じゃねええ!!ッ」
「犬でしょうが・・・」
「黙れちょび髭チビ!!!」
「おい、おい・・・お前ら殴るぞ!!」
「座長が黙って!!こいつらを殴るのはあたしだよ!!」
あまりにもヒットアップした雰囲気になったため、赤ん坊が持って生まれた奥義を使った。
「あああぎゃあああああ」
「ああ・・・ジョージ坊やが泣きました・・・全員、うるさいのです」
「すまない・・・みんな・・・一旦落ち着こうな」
「そうだぜ」
「そうですね」
「そうよ」
泣き出した俺を全員であやすことにした。
全員は何処か抜けているように見えるけど根は善人だろうなと思った。
「それではワタシは特別な魔法を発動するのです・・・ジョージに母乳を与えるためなのです」
「あたし手伝ってあげる・・・男ども・・・後ろへ向きな!!」
「「「はい!!ッ」」」
「馬車に入るのです」
「見張りはするよ・・・ろくでなしどもが覗かれないように」
「ありがとうなのです」
「そんなことしませんよ・・・座長じゃあるまいし」
「そんなこたあはしねえよ・・・座長とは違うぜ」
「そんなことはしないぞ・・・お前ら、俺をなんだと思っているんだコラアッ」
「変態なのです」
「スケベなハゲだわ」
「エロハゲだぜ」
「普通にスケベだと思いますが・・・」
座長撃沈。
バイオレッタは荷台の前に立ち、近づかないとわかっていながらでも男衆を本気っぽく睨んだ。
俺を抱えながらインガーは馬車の荷台に入った。
この時、初めて、俺のまだまだ不完全な視力で彼女をゆっくりと見ることができた。
上品な顔立ち、青い目、エルフ特有の長耳、サラサラの長い金髪。
長身でスリムな体。
彼女は衣装を脱ぎ、さらしをグルグル巻いていることは露わになった。
エルフ特有の胸ではなく、人間の女性の胸だった。
衣装を着ていると完全なエルフには見えていたが、実際はハーフエルフのため、人間よりの体の部分があってもおかしくなかった。
インガーは別に魔法詠唱した訳ではなく、普通に赤ん坊の俺に乳を吸わせた。
彼女の目から涙があふれ出した。
泣き声がとても弱く、外にいる他の一座のメンバーに悟らせないように気を付けていた。
俺は初めて気づいた、インガーは確実に出産の経験があること。
「かわいい坊や・・・必ず守ります・・・わが子・・・フィナみたいにならないように・・・ううう・・・」
俺は久しぶりに愛情と幸せを感じて、邪な心を捨て、彼女の乳を吸った。
彼女はとても優しく、愛情と気遣いたっぷり、俺の頭を撫でてくれた。
「いい子・・・いい子・・・お母さんは守ってあげる・・・ううう・・・」
俺はインガーがとてつもない悲しみを抱えているのを感じた。そしてその悲しみをいつか必ず癒すことを自分に誓った。
次回の更新は2月20日(金)
日本語未修整。
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