転生の原因?元凶?との夢の中での面会
小ネタありの3話。
後、この世界を救う勇者パーティーになる予定の旅芸人一座に拾われた俺・・・なんとか牛の乳を飲まされ、一座の馬車の中で寝かされた。
なんだかんだ疲れていた・・赤ん坊だし、体力もない、割とすぐに寝たと思う。
「おい、タッ君~!」
「うん?・・タッ君?」
「起きてね、タッ君・・・夢の中だけど~」
「はい?・・・何ですか?・・・夢の中?」
「ねえ、ねえ・・・アタシ、この世界の女神だよ・・・遅れちゃってごめんね」
「はああ?!」
「ちょっと新作のスイーツを食べていたら時間が過ぎちゃってさ~」
「なあにいッ?」
「ごめんね~でもタッ君は悪いよ・・・アタシの加護があるのに獣ごときであせっちゃってさ」
「死ぬかかと思ったんですけどおお!ッてか加護があったって知らなかったんだよおお!ッ」
俺はキレ気味に言ってみた。
「大げさだな~・・・そうそう、アタシの名前はジゼラスだよ~よろしく♪」
「よろしく♪・・じゃねえよッ」
「ほら、夢の中なので転生前のタッ君の姿だよ」
「ああ・・」
確かに転生する前の姿・・・夏の部屋着である色落ちたTシャツと短パンだ。
「でもアタシも驚いたわ・・・タッ君はまだこんなに若かったのよ」
「いやいやいや・・・32歳だよ」
「でも神々会運営法人【転生者協会】の資料には89歳って書いてあったのに~」
「はああ?」
「ほら・・・見て・・・ここ・・・勇者パーティーカウンセラー候補転生者・・・福森匠・・・優れた人格者だわ・・・」
本年度転生者候補者名簿(最新版)という名の紙の資料を俺に見せた。
「ちょっと待ってよ・・・俺の名前は福成工だぞ!!ッ・・・てか福の字しか合ってないじゃねえか!!ッ」
「またまた変なこと言っちゃって・・・タッ君・・面白い~」
「いやいや・・・本当だぞおおお!!コラアア!!ッ」
女神は俺を見て、資料と確認しながら、俺の頭の上にステータス情報画面っぽいものを開いた。
「あれ・・・本当だわ・・・あああ・・・ヤバい・・・アタシ・・・間違えちゃった?・・・ヤバい・・・会長にまた怒られちゃう・・・」
女神が頭を抱えた・・・てか頭を抱えたいのは俺だ!!ッ
「おい・・・まさか・・・間違って俺を転生させたかッ?!」
「何の話かしら~?」
「とぼけるなよ・・・先ほど自分でつぶやいたじゃねえか!!ッ」
「記憶にございません~」
「お前は日本の政治家か?!ッ」
「何の話・・アタシにはさっぱり~」
「お前・・・俺は人違いじゃねえか?!ッ」
「わかったわ、しつこいわね・・・アタシの間違いだよ・・・だから何よ?・・文句あるの?・・アタシこの世界の女神だよ・・・わかったら頭を下げなさいよ~」
「逆ギレかよッ!!・・・でも言質とった・・・間違いだとさ!!」
「うるさいわ・・・女神にだって間違いがあるのよ~鬼の首を取ったよう騒いじゃってさ~」
「俺は死ぬ運命じゃなかったってことだろうがああ・・・このダ女神いい!!」
「そんな言い方失礼よ・・・ちなみにそれは別の世界を管理していた先輩のあだ名だわ」
「そんなこと知るかッ・・ボケええ!!」
「口が悪いわね~」
「俺はまだ32歳だった・・・これからの人生だったんだぞ!!そのうち、妻となる女性と出会って、結婚でもして、子供が生まれて、定年退職して、妻と夢の世界一周クルーズに出かけてとかの未来があっただろうが・・・この鬼いい!!悪魔ああ!!!人殺しいい!!!ッ」
ジゼラスは俺のステータス画面をゆっくり読み始めた。
「そんなことないよ・・・資料によるとこの後、婚活に失敗し、悔しさを隠しながら独身貴族を気取って、孤独な人生を送り、新しい働き方改革と来たる人生120年時代と何かの影響で法律が変わって定年退職の年齢が80歳になった時・・・定年退職1日前にぽっくり逝っちゃってと書いてあるわ・・・年金も貰えなかったじゃないの・・・社畜だわ・・・あちゃ~かわいそうだわ~」
「はああ?なんの話だよ・・それはああ・・・・わああああ」
「よかったじゃないの・・・転生して」
「そんなバカな・・・俺って・・・わあああ!!」
自分の歩むはずだった未来を知った、悲しみと怒りで泣いている俺の魂を見て、女神ジゼラスは薄ら笑いを浮かべた。
「ねえ、タッ君・・・アタシの話に乗ってみない?」
「え?」
そして・・・次回へ続く・・・
次回の更新は1月24日(土)
日本語未修整。
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