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虚無なありきたり 〜別乾坤奇譚〜  作者: 犬冠 雲映子
(話ごとの題名がふざけていて申し訳ないです)
7/162

だよね

「わ!ビクッた〜〜~」

 人が浮いているのかと思った。

 それは首吊り死体だった。リクルートスーツの女性は、驚きつつも考えをめぐらした。

「うーん。普通に、ケーサツに通報だよなぁ」

 近くに交番はない。あるとしたら、電話ボックスだけだった。

「お金、ないし」

 この地域にはよくある昔の、雑木林。近くは住宅地。

 今は夜。寝静まった時間で、いきなり突撃訪問したら迷惑になるだろう。

「あ、コンビニとピザ屋がある!そこに行こう」

 少し離れた場所にコンビニがある。店長に訳を話して通報してもらおう。

「よォし!」

 歩きだした途端、ガサリと森で何かが動いた。即座に振り返るも何も起きていない。

 また歩きだした。

 ──今度は何も無かった。

「野良猫かなぁ〜〜?」

 兎にも角にもコンビニに行かねば。歩きながらもふと、違和感に気づいた。何かがついてきている。

「うわああ〜…」

 再び踵を返した。

「わあ!ビクッた〜〜~!!」

 人が浮いているのかと思った。いや。

「う、浮いてるーーーーー!!?!」

 項垂れたまま姿勢のままこちらに迫ってきている。「ななななな!?!」

 走り出してあの物体から逃げるしかない。自分の足音がうるさく響く。どうしたらいいやら。

「店員さーーーーーん!!」

 コンビニに直行だ!

「店員さん!どうしよう!人が浮いてます!!」

「ぎゃあああああああああ!!!」

 来店して、真っ先に浴びたのは客の悲鳴だった。「何これ??貴方ぁ何したんですか!」

 レジ打ちをしていた店員が驚いて後ずさりした。

「…何ってえ」

「………」

「とりあえず、降りてもらって救急車呼びましょう」

「はい」

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