ぱんでみっく
コートを羽織り、女性は椅子を構えた。破壊し尽くされた廃墟の窓にはたくさんの人影がある。奴らはうめき声をあげ、ガラスを叩いていた。
風化したバリケードの前で、三人は奴らに息を飲む。
「バリケードが破壊される前にどっか隠れられる場所を探せよ!」
「了解です!!」
「ひいい!私はただぁ…!」
リクルートスーツをきた女性は、同じ服装をした怖がりをつれた。
「ほらほら!!怯えてないで探すよお!」
「助けてください!私はフツーに戻る方法を探しているだけでぇっ」
ボイラー室を見つけ、駆け込んだ。「私はあの人を呼んでくるから」
「は、はい」
茶髪の目がイッテいる女性を信じ、奥に潜む。しばらくするとコートをきた陰気臭いツレがやってきた。
「ここの鍵をかければ、アイツら通り過ぎてくれますよ」
「あ、あれは何なんですか?」
「ゾンビの幽霊だよ!」
「エッ」
「とにかく、アレらがいなくなったら家に帰りますから」
二人は慣れている様子だった。
「研究所にもアレがいるとは、世も末だよね!あ、廃墟だけど!」
「ワタシの仕事に巻き込んでしまい、申し訳ない」
女性は謝ると、耳をすませた。あれだけ騒がしかった外はシンとしている。
「さあ、出ましょう」
鍵をあけ、誰もいなくなった廊下へ出た。
「ゾンビの幽霊は、もう現れませんよね?」
「何回も出ますよ。アレは繰り返すんです。そういう者ですから」
ゾンビ映画やゲームが好きです。
ゾンビ恐怖症なんで、玄関を開ける時はちょっと伺って出てます。




