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虚無なありきたり 〜別乾坤奇譚〜  作者: 犬冠 雲映子
(話ごとの題名がふざけていて申し訳ないです)
10/162

んはああああ

 爆裂鬱子『人類滅亡しろクソが』

 no name『そういう貴方は地球環境について考えた事はありますか?』

 爆裂鬱子『うるせーカス 捨て垢で言ってくんなカス』

「ウケる」

 リクルートスーツの女性にスマホ画面を覗かれ、舌打ちした。

「見んなって言ってんだろ」

「だっていつもスマホしか見てなくない?」

 ポケットにスマホをしまい、歩きだした。

「どこ行くのぉ?」

「東尋坊」

「エッ!飛び降りるの!?」

「お前を突き落とすんだよ」

「こわっ」

 二人で駅の近くまで来ると、深夜にしてはまばらに人がいる。居酒屋から騒がしい声がして、まだ草木も眠る丑三つ時でないのを実感した。

「本当に行くんだ?」

「まさか。東尋坊への行き方なんて知りませんし」

「だよねえ。東尋坊ってさあ、どこにあるんだろうね」

「は?──」

 何か言おうとして周囲を見渡した。何かに、たくさんの何かに見つめられている。

「カス」

「…お前ら」

「カス」「カス」「カス」「カス」

 姿のない、気配から声がする。「カス?!?」

「カス」

 カス

 カスカスカスカ

 スカスカスカスカスカスカスカスカスカスカスカス────

「ええ?!なにこれ??」

「黙りな!!」

「「カスはお前だ」」

 老若男女の罵声が四方から聞こえ、女性は防犯ブザーを鳴らした。

「どこから出したの?!それ!!」

「大丈夫ですか!」近くの交番から警察官が走ってきた。

 するとにじり寄ってきた何かは消え失せ、かったるい深夜が戻ってきた。

「…大丈夫です。不審者かと思ったら、猫でした」

「怖かったあああ〜〜~」

「なら良かったのですが…交番から見えたんですが、貴方たちをたくさんの人が囲んでいるように見えたんですよ」

「ああ…たまに居るんですよね。連れていこうとするアレが」

 慣れていますから、と彼女は笑った。

この人(リクルートスーツじゃない方)はきっとメンタル弱いと思います。

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