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VR全盛時代だけど、ARも忘れないでください  作者: ライチ食べたい
第1章 ARシステム開発編(泥縄編)
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閑話2 地元の友人との語らい 1

投稿が遅くなりました。申し訳ありません。

主人公が今の会社に所属する事になった経緯を書くつもりでしたが、纏まりませんでした。

悩んだ結果、二つに分割して次の投稿分に記載する事にします。


よろしくお願いします。


前話のあらすじ:

開発者達は疑問から目をそらし、希望に目を向ける事にした

テスト初日が無事(と言えるか微妙だが)終了し、その日の夜。

念押しされた報告も行い、それでも定時前に終わった事に気分が上がってくる。

色々と問題もあったが、本当にこの先も不安だが、一先ず棚上げする事にしよう。


せっかく時間も出来た事だし、地元の友人に連絡を取ってみる。流石に当日すぐでは難しいかもしれないが、運が良ければ何処かで集まっている奴らがいるかも知れない。

そう思って連絡すると、幸運にも一人捕まえる事が出来たので、ひとまず厄介な仕事は全て忘れる事にした。


そしてその晩指定された店に到着すると、一組の夫婦が待っていた。

約束は旦那としていたが、奥さんも一緒に来たらしい。二人と会うのは結婚式以来だ。

相変わらず仲が良いらしい。


声をかけると二人の前に座る。それにしても、ビックリする程輝いてるな頭。

「面倒でな、剃ってる。」頭を撫でるとニヒルに笑う。こいつ昔から時々圧が強くなるが、以前よりも迫力が増してないか。部長クラスの笑顔だぞ。


『誰だ、それ』と笑うこいつは幼なじみの香取一かとりはじめ。正真正銘地元の星であり、地域を飛び越して国から期待される兼業農家という意味不明な存在である。

もともと農家としては祖父母の代から優秀な家で、父親も品評会荒らしと陰口を叩かれていたが、こいつに至っては陰口すらない。若き皇帝扱いである、本当に何だこいつ。


それに加えて凄まじいのは、兼業の方である。

元々うちの知事は県内農業に興味も無かった。県庁所在地以外についてコメントを聞いた事が無いとは、ご近所農家の言葉である。そんな知事が、呼んでも無いのに足を運んで来て、一緒に取材を受ける。

選挙対策に余念が無いな、知事。


そして、知事すら動かす彼の兼業とは、会社経営(農業法人)である。

ここでも農業、それも農水大臣から表彰される程らしい。

周辺農家から皇帝扱いされる事も当然なのかも知れない。


そんな事を話していると、ふと昔の事が頭をよぎる。こいつに逢ったばかりの頃の事だ。


あれは何歳の事だったか、出来もしないのに無理にこいつに張り合って、何度も負けたっけ。

これでも器用な子供だったので、他の子に一方的に負けた続けた事がなかったから、此方は必死である。それなのに「ここまで付き合ってくれる奴はいなかった。楽しい」何てこいつは言いやがった。それからは、こいつから絡んできたので、やっぱりムキになって張り合い、負け続けた。それでも止めなかったのは、楽しんでいたのかも知れない。多分、きっと。『お社』の片隅で泣いていた記憶なんて無い。

…何で『一』の友人やっているんだろう、俺。


思えば、初めて本物に知ったのがあの時であり、二度目が部長だな。何だろう、一度目は懐かしい思い出なのに、二度目に思いを馳せると汗が出てくる。あれ、一度目も結構辛かった気がしてきた。


「ちょっと、大丈夫?急に発汗してるけど、飲み過ぎたの?」

急に挙動不審になった事を心配した奥さんが声を掛けてくる。彼女は香取恭子かとりきょうこ、やはり地元出身で元々は顔見知り程度の間柄だった。『一』と結婚した今は、それなりに仲良くしている。


いや『一』を見てたら、ちょっと会社の上司を思い出してしまい…

『一』の部分に何かを感じ取ったのか、気の毒そうな顔を向けてくる。『頑張って、そういうの慣れてるでしょ』その言葉に哀れみを含ませているのは、何故でしょうか?そもそも、慣れているのは貴女も同じですよね?


そんな友人達との楽しい語らいの中、今度はこちらの仕事について、話題が移った。

しかし社内秘を話すわけにもいかず、適当な話題を探す。そういえば、今の会社に所属する事になった理由を話した事はなかったっけ。

折角だから二人に聞いて貰うか、色々不自然な上に釈然としない部分もあるし、愚痴に付き合って貰おう。


一年前を思い出し、何故こうなったのか、二人に向かって愚痴を吐き出すのだった。

主人公の幼少期の体験は、現在にも影響を与えています。


読んでくれた方がいれば、ありがとうございました。


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