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VR全盛時代だけど、ARも忘れないでください  作者: ライチ食べたい
第1章 ARシステム開発編(泥縄編)
6/32

第5話

本日二度目の投稿。

よろしくお願いします。


前話のあらすじ:

期待してARグラスを掛けたら、肩透かしされた

歪んでいた文字が消えて暫く経ったあと、ARグラスを外す。

改めて見た『お社』は特に何も変化は無い、子供の頃に見た古ぼけた外見のままだった。

いや、先ほどは気付かなかったが壁の一部が新しくなっていた。

そういえば大学進学前に来た時は壁板が痛んでいた気がする。


取り留めの無い事を考えていると、

「こちらを見ても大丈夫ですよ」と苦笑気味な竹崎さんの声が聞こえる。

後藤の指示を気にしていた事に気付いてくれたらしい。心が読めると、こういう時は便利だ。

振り向くと、若干気拙い顔をした後藤と、嬉しそうに端末を操作している竹崎さんが見えた。


何だ後藤、変な顔してさっきの発言を気にしているのか。強面で硬い声を出して威圧したからって、最近見た方々の一割も怖くなかったぞ。


『そうじゃない』苦笑しながら言うと、さっきまで掛けていたであろうグラスを見つめながら、後藤は表情を真面目に改める。

「先程のテストに疑問はあるだろうが、質問には答えられない事もある」

こちらに目を向けると、そう言った。

テスト前の業務説明だと思っていたが、既にテストは始まっていたらしい。

ろくに説明が無い事といい、デスマーチ発言といい、このプロジェクト相当問題有りそうだ。


前途多難を感じ後悔していると、

「そんなに悲観しないでください。あなたのおかげで大きく前進する目処が立ちそうです」

とても嬉しそうな顔をした竹崎さんが腕をつかんでくる。

どうやら、よく解らないが好印象を与えていたらしい。あくまで好印象ですよね?逃がさないって意思表示ではありませんよね?


何故か心の声に鈍感になった竹崎さんは、『説明を代わっていただきありがとうございます、先輩』と話題を変えてしまった。あれ、やっぱり心を読んでるこの娘?

それはそうと、担当が決まっていたから後藤は黙っていたのか。別にお前が下克上されたわけじゃないのか、残念だ。

『下克上済み』?先輩が変な顔しているけど、問題の無いの後輩?それと都合良い時だけ心が読めるんですね、後輩。


散々繰り返したやり取りを見て何故か納得し、『人前ではそのやり取り、気を付けろよ』と後藤は注意してくる。知らない人間が端から見ると、おかしな人達に見えるからと。彼女には今更遅いと思うぞ、もっと早く忠告してくれ。


だけど竹崎さんは照れ笑いを浮かべると、素直に受け入れていた。

何でも普段はあまり態度に出さないらしい。『便利だなんて感想初めて』って、それで好印象だったのか。成る程、よく解らん。

それと、何だかんだお前も慣れてるみたいじゃ無いか、後藤パイセン。


「二人ともその顔はやめろ。そろそろ移動するぞ」

二人に見つめられた先輩は、ばつの悪そうな顔をして移動を提案してくるのだった。


今までの登場人物には、特殊な特徴が無い人が二人だけいます。

さほど気にならないかも知れませんが、参考までに。


読んでくれた方がいれば、ありがとうございました。


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