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VR全盛時代だけど、ARも忘れないでください  作者: ライチ食べたい
第1章 ARシステム開発編(泥縄編)
27/32

第21話

第20話を少し修正しました。

よろしくお願いします。


前話のあらすじ:

神様降臨。主人公憐れみを受ける。


神様に憐れまれるという稀な体験をしたが、気を抜いてばかりも居られない。まだ御前なのだ。


【どうにも言葉が安定せぬ。これパラメータの影響?

鷲見パイセン、要改善だべ】

思わず吹き出しそうになるのを必死に堪える。勝手に呼び足した挙げ句、此方の不手際で笑い物にする等あり得ない。


【無理をしても意味は無し。今回はこの口調で良しとするか】

御寛恕いただき感謝します。私の言葉遣いについても御容赦願います。


【だから、お前は気にし過ぎだと言っている。まあ、よい。赦すから、あんパン買ってこい】

思わず呆然とする。


あれ、赦すつもり無いのかな?それとも空耳?神様から『あんパン買ってこい』という神託がきてる気がする。今すぐダッシュすべきか?デリバリーの方が早いか?


混乱する此方に対し、また圧が掛かる。

【いや違う、あんパン限定ではない。次からは供え物をせよ】

どうやら勘違いの様だ。それにしても、今度は何が理由で圧を発したのだろうか?何度も受ければ流石にキツい。


【それにしても上手く話せぬ。此度はこれでテストを仕舞いとせよ。我が感情を揺らす度に圧を感じては、こやつが持つまい。その辺りも含めて開発陣は調整せよ。あと、子供先輩は校舎裏な】

今日のテストは多分終了だ。神様からの忠告を無視する程、部長は無謀ではない。協力的な神様に対しての礼儀にも反する。それにしても、鷲見先輩はどうなるのだろうか?一緒に土下座するべきか、それとも五体投地のやり方を調べるべきか。あれは仏教だから違うな。


「お供えの件、畏まりました。この度は我々に御協力いただき、御礼申し上げます。また、再度の機会をいただける事にも感謝いたします。ご指導頂いた点を修正し、日を改めて鷲見と中原が御参拝させていただきます」

神様の神託を受け、部長が答えた。矢張りテストは終了する様だ。あと、鷲見先輩の件は『開発者として顔を出せ』という意味か。よかった。


【それでよい。そうだな、もう一点加えるならば、我のプライバシーに配慮せよ。急に部屋を覗くとか糞だな】

多分怒ってはいない筈。言語がずれているだけの筈。でも、とりあえず申し訳ありませんでした。


「畏まりました。不躾な真似を致しまして、誠に申し訳ありませんでした。それではこれで失礼致します」

部長が改めて謝罪すると【よしなに】の言葉と共に靄が消える。どうやら、神様から切断されたようだ。この場合、切断は適切なのか?


どうでもよさそうな事を考えていると、残りのエフェクト表示も消える。リモートで機能停止された様だ。


「お疲れ様。今回のテストはこれで終了とします。中原君は、今日はもう終了。後で報告を上げて。あと、くれぐれも体調に気を付けて。何かあれば、以前の指示通りに。開発陣は13時からここでミーティング。今から準備して」

矢継ぎ早に部長から指示が飛ぶ。テストは成功とはいえ、改善点はある。しかも神様を待たせるわけにはいかない以上、出来る限り早く次回の予定を立てなければならない。


「お疲れさまでした。それでは自宅に戻ります」

忙しそうな気配の中、声を掛けてから接続を切断、HMDを外す。その後、念の為に参拝する。お賽銭だけですが、今はこれで御容赦ください。

神様にお祈りした後、帰宅するべく車に乗り込む。


それにしても、次からはお供え物を準備しなければ。経費申請書にどう記載するべきか。

それに、何を備えるべきか。少なくとも、あんパンは避けておこう。次回は鷲見先輩も一緒となる様だし、後で相談するべきか。対応で忙しいだろうし、此方で選んでおこう。一応、部長には一報いれておこう。


とりあえずメッセージを送ると、直ぐに返答が来る。

『お供えは此方で準備します。中原君は今週待機。次回のスケジュールは後で連絡します。有休申請するなら通すので、別途連絡してください(代休でも可)』

どうやら今週も休めるらしい。正直なところ、精神的に疲弊しているのでとても有難い。皆には申し訳ないが休ませて貰おう。


規格外には慣れているつもりだけど、流石に格が違う。そんな事を思いながら、ついつい車内でうたた寝してしまう。

…うたた寝中に祭神様が現れ、更に神託が降される。これは、単なる夢と判断すべきか迷う。暫く悩んだ末、部長に丸投げする事にした。そして送られてきた部長からの返答は『お供えにあんパンも追加しておきます』だった。何か申し訳ありません。


次は閑話にするかもしれません。


読んでくれた方がいれば、ありがとうございました。


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