表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
VR全盛時代だけど、ARも忘れないでください  作者: ライチ食べたい
第1章 ARシステム開発編(泥縄編)
25/32

第19話

時間不定期で申し訳ありません。


よろしくお願いします。


前話のあらすじ:

大幅更新を知らされ、代休を取る事にした。

結局、2日分代休を取得し、土日を含めた4連休を堪能した。特に週末は、久し振りに地元の友人達との食事へ行ったので、リフレッシュ出来た気がする。今までは『テストのお願い』で休日出勤が多かったから、週末も気が抜けなかった。


さて、いつまでも弛んでいる訳にもいかないし、気を引き締めていこう。既にテスト現場に到着しているし、まもなく事前打ち合わせの時刻だ。


意図して意識を切り替える。

週明けの今日は、追加された新機能を含めたテストとなる。先週は気が付かなかったが、新機能追加に伴う大幅な更新など、今までの傾向からロクな事にならない気がする。


いや、開発が進み機能が追加される事は喜ばしい事だが、肩透かしをされたりメッセージで気が削がれたりと、精神的に余計な負担が掛かる事が多かった。

改めて考えると、半分は自分の責任な気もするが。


まあ、今回は事前説明後にテストとなるので、今までの様に自分勝手な期待等に振り回される事も無いだろう。本当に、我が事ながら精神が安定していない。転職直後の9ヶ月で受けたストレスが、まだ残っているのだろうか?


切り替えきれていない思考に頭を振り、Web会議室にアクセスする。そういえば、これも先輩の『作品』で、複数の暗号化処理からランダムな組み合わせを用いて、更にアレコレしていると説明された気がする。

100%安全とは言えないらしいが、教授が呆れた顔で『これを解析するより、盗聴機を仕込む方が簡単』と言っていた以上、現在の技術では不正アクセスするのは難しいのだろう。


そうして待つ事5分、部長以下、全員が揃ったので会議開始となる。参加メンバーとして標示されているのは部長と先輩、竹崎さんの3名と『第2開発部』と標示された枠が一つ。これは、他の開発担当が大型モニタで見るために利用しているとの事。後藤を含めて8名、第2開発部全員が参加している。


「全員揃ったので、時間前ですが始めます」

今回の説明は竹崎さんだ。彼女の言葉への反対は特に無く、会議が始まる。ある意味当然の結果だ。参加者の殆どが会議室で顔を合わせているので、準備出来ていなければ始めないだろう。


そうして始まった新機能の説明は、予想通り『AR』の枠に収まらないものだった。正直に言えば、頭が痛い。上層部は、親会社は何を目指しているのだろうか?


会社合併や常識外れな機能の開発等、こんな苦労をしてまで実施する意味があるとは思えない。少なくとも、利益追求や社会貢献の類いとは考えにくい。それとも、理解出来ていない、見えていない何かがあるのだろうか?倒産で路頭に迷うのは嫌なので、そうであって欲しいところだ。


個人的には、もう『VR』でやればいいのではないかと思いながら、説明の続きを聞く。時折、会議室側の質疑が聞こえるが、此方から質問することはない。どうせ、この後のテストで嫌と言う程体験するのだ。概要が解ればそれで十分。そう思わないと気力が持たない。


そして会議が終わり、開発部全員が見守る中でテストが始まる。此方に指示を出すのは、会議に引き続き竹崎さん。


「それでは、テストを始めてください」

彼女の合図でシステムを起動する。視線の先にはいつもの『お社』と『後光』。近づくと『後光』に触れた暖かい『感触』。


思えば、この『感触』も常識外れだ。何かボディスーツスーツ等を着て神経に刺激を与えて誤認させているわけではなく、現実にエフェクトが具現化されているとの事だ。もう、この技術を発表して、様々な企業と業務提携すれば過去最高益が確保出来そうである。合併前を含めての話だ。


元々実装されていた機能らしいので、いつも通り事前説明等はなかったが、此方としては心臓に悪い。初めての時は、ストレスで肉体に影響が出たのかと心配になったものだ。


「テスト担当が特殊エフェクトと接触した事を確認。此より仮名『特殊エフェクトB』を発動します」

竹崎さんのナビゲートを聞きながら、『機能を発動する』って、開発中ゲームのテストで言うような言葉なのだろうかと疑問が浮かんだ。


そんな事今更か、無駄な常識は投げ捨て次に備えないと。

素朴な疑問は投げ捨て、目の前に集中すると『お社』の正面に靄が現れる。


あっ、何かヤバそうな気がする。割りとマジで逃げて良いですか?

靄の向こうから感じる何かに生存本能を刺激され、思わず素になって本音が漏れてしまった。

とりあえず、全力で『お社』に謝罪しよう。罰当たりで申し訳ありません。


「現場でしか判らない事かも知れないが、少し落ち着いたらどうだ?」

開発部全員に見られている事も忘れ、必死に謝罪する姿に後藤が声を掛けてくる。

気を遣って竹崎さんと代わってくれたのか、それとも彼女が呆れて交代したのか。


そんな事を思い付く位には圧力が弱まっている事に気付き、命拾いした事を喜ぶと共に失ったであろう社会的立場を思い哭いた。

テスト内容について触れる余裕がないので、今日はここまでです。


読んでくれた方がいれば、ありがとうございました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ