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あなたは嘘か本当か、どちらがお好きですか?

感想評価何かしらのアクションが来たら連載します。つまらないとかダメ出しなどに心動かされます。めっちゃ嬉しいです。最高にハイってやつかもです!気持ちいい!



ーーー確かに、悪かったと思ってる。いつもどんなに言われようと、のらりくらりと躱して、自室へ篭り、怠惰を貪り、親を悲しませてきた。だけどな、いくらなんでも…いくらなんでもその『ツケ』としちゃあ重すぎんだろ!!!


ていうか、なんだよ、この世界!俺が適当に言ってた『嘘』じゃなかったのか!?夢だと言ってくれよ…!誰か…!頼むから…ッ!こんなはずじゃねぇんだああああああああああああぁぁぁぁぁああッ!!!ーーー





ーーー……「……っと……ょっと……!ちょっと!この前言ったこと覚えてんの!?なんで掃除した一ヶ月後にこんなに汚くできるの!?次からは自分でするって言ってたでしょ!」



季節は春。今日は快晴で雲一つない絶好のポカポカ日和だ。こんな日には、窓を閉め、遮光カーテンを引きながら二度寝に限る。



「ちょっと、何でカーテン引くの。あんたまさかはるばるこっちまで親が来てるっていうのに二度寝する気じゃないでしょうね!?」



「わかってるって。ちょっと横になるだけじゃん…。今日は体調悪いんだよ。頭痛がひどい」



しかし、どうしたものか…よりにもよってこんなに部屋が散らかってる時に来やがって…何なんだよ毎回その鋭い嗅覚は。…まさか、どっかに監視カメラでも付いてるんじゃないか?たまったもんじゃない。



「またあんたは嘘ばっかり。そんなんだから留年するんでしょ!誰のお金だと思ってるの!絶対社会に出たら全額返してもらうからね!?」



「それについては仰る通りです。誠に申し訳ない。不甲斐ない息子で…」



「まったく…」



いやー、そうなんだよな。マジでどうしよう。留年って。こんなのになるなんて思ってなかったわ。実際。



俺は、某県にある全国的に有名な大学に四年間通っていた。しかし、まさかまさかの必要単位不足でもう一年(正確には半年)通うことになってしまった…それもこれも俺が悪いんだが。しかし一つ言い訳を述べるならば、俺は人助けをして試験に遅れたんだ…決して寝坊などではない。



そこは、まあ今はいいとして、問題は目の前の母親だ。はぁ憂鬱だ…。とりあえず二度寝はやめておくか。んでもって母さんにも出てってもらうか。



「いや、実はさ〜今日昼から友達来て飯奢るかわりに部屋の片付け一緒にやるっていう約束しててさ〜。断るのも悪いし母さんは夕方頃にまた来てよ。せっかく来てくれたんだし。ほら、キレイになった部屋母さんにみせたいからさ〜。頼むよ〜」



「あんた!また嘘ついて!そんな約束してないでしょ!顔見たら分かる!それに、よそ様の家の子に掃除させるってあんた何言ってるか分かってんの!?それに、親が来てるって言うんだからあんたの友達には悪いけど親を優先しなさい!ほら!布団から出る!早く!」



…やっぱ母さんには効かないよな。散々嘘ついて来たし。ついてるし。…それにしても試験の件だけは信じて欲しいんだけどな〜。…はあ。やっぱ嘘なんてつくもんじゃないよなぁ…なんで直らないんだろうなぁ〜。その場しのぎの嘘なんて一個も得ないのにな。




「大体あんた!そんな意味のない嘘ばっかりついてるから大学卒業出来なかったんでしょ!?そんな嘘つくのはやめなさい!大体あんたは小さい頃からいっつも、いっつも…いい加減にしなさい!それに異世界だなんだの冒険だなんだのゼ○使のル○ズだの小さい頃から喚き散らしてーーー」



…うっさいなぁ…



「…誰のせいだよ」




「ッッッ…!……そう、ね。ごめんなさい。…今日は母さん言いすぎたわね。ごめんなさい。そんなつもりじゃなかったのよ…?ほんとよ…ごめんね。お母さんおかしかったもん、ね。ごめんね。開。お母さん酷かったよね…。ごめんなさい…ごめんね…開…」



…やばい…やってしまった。こんなこと言うつもりなかったんだがな…。絶対後悔するって分かってるだろ。俺。なんでこんなこと言っちゃうかな…。…よし!決めた!俺もうその場しのぎの嘘つくのやめよう!んでもって母さんに今までのこと謝ろう!そうすれば変われる気がしてきた!


「…母さん、聞いてくれ。俺、さ。一人暮らしして自分がどれだけ恵まれてるのか思い知ったんだ…。確かに勉強はちょっと辛かったかもだけど、それでも、お釣りがくるくらい恵まれてたんだ…。昔は、さ。それが分かんなくて変な癇癪起こしちゃって母さんと父さん苦しめたけどさ、今はもう、大丈夫だよ!母さんも父さんも本当に俺のこと好きなんだって分かってる!それがお互い変な方向に行っちゃっただけだから…さ。母さん。俺、もう変な嘘ついて逃げようとするの絶対しないから!ちゃんと向き合う!だから母さんも俺のことみててーーー」



『あー、それ、まだ続くカンジですかァ?そろそろトリップしてないでこっち見てくださいよォ』



……………え?



『だからァ、今あなたに見せた過去の記憶。ていうかぶッちャけ死因。それをいま特別にお見せしてたんですケド…聞いてますゥ?』




……は?…え?……………ん?……あっ……



「うぼッッッ!!!!げェッッッ!!うボゲェェッッッ!」



『あー…面倒いし一旦リセットするかァ…ッたく慈善事業じャあねェんだぞッ…ッッ!とォ!』



…こうして、俺の地獄は始まった…

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