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恋愛ゲームのような世界  作者: うらく
3/7

出会い

「よう、俺は朝日蓮、よろしくな」

真っ先に話しかけてきたのは、なんというか自信に溢れたようなヤツだった。

イケメンとは言い難いが、溢れる自信からそう見えなくもない。そんな感じだ。

「俺は佐藤健、女の子のことなら俺に任せろよな」

「もちろん嘘だから気にするなよ。俺は南方隆二、よろしくな」

メガネのいかにもガリ勉そうな佐藤に、イケメンスポーツマンって感じの南方、そして

「あんた達、神野君が困ってるじゃない。こんな奴ら相手にしなくていいのよ。問題児3人組だから」

「そんな言い方ないっしょ!!」

佐藤がツッコミ、南方がはははと笑い、朝日がやれやれと言った顔をする。

「自己紹介がまだだったわね。私の名前は錦戸一果、クラス委員なの。困ったことがあったらなんでも言って。なんなら学校の案内をしてあげよっか」

そう言いながら頭にオレンジの髪留めを付けたいかにも活発そうな美少女が俺に握手を求めてきた。

「ありがとう。助かる」

どうにもキャラの濃いメンツだ。

まるで恋愛ゲームのような世界だ。

ただまあ、飽きない学生生活が始まるなと思いながら彼らのやり取りを眺めていたら朝日が

「そういや神野はなんで転校してきたんだ?」

と流れを変えるように聞いてきた。

「ああ、じいちゃんが倒れてな。しばらく一緒にいてやれって親が」

「それって神野仁博士?」

「そうだけど、よく知ってるな」

「まあ、以前、お世話になったからな」

「へえ、そうなんだ」

俺のじいちゃんは大学の教授で詳しくは知らないが脳科学を研究している。

「それはそうと神野はゆりかごって知ってるか」

「赤ちゃんが入るやつか。それがどうかしたのか?」

「いや、なんでもない」

朝日は気にするなと言わんばかりに手を振った。そのタイミングで、佐藤が

「何話してるんだよ〜。女の子か〜、俺のオススメわなぁ」

と割って入ったのでそのまま女の子の話になり、朝日とじいちゃんの関係については聞きそびれてしまった。

まあ、ぶっちゃけどうでもいいからいいか。

そして一限が始まるまで佐藤の学校の美少女について延々と聞かされた。



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