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第九十二話 「信頼と成すべきこと」

…構想が出来て仕事が忙しくてやる気はあるのに書けない……そして、どうにかこうにかで…投稿です。

そして、短くて、申し訳ありません。

「…ここは…?」


「レオン!」


「レオン!気が付いたか!」


目が覚めて、光に慣れてきて最初に見えたのは、少し涙を浮かべたティアと声が聞こえて視線を少し動かすとフェイがいて二人の様子に困惑しながらも俺は体を起こす。


「俺は、一体…?」


「もう、いきなり倒れて目を覚まさないからびっくりしたわよ!」


「‥‥そうなのか?」


「ああ、君が倒れてからもう五分は経っている」


「マジか…」


に言われて思い出してみると確か残っている最後の記憶はここに戻って来た辺りで途切れている事に気が付き、フェイが嘘を言っている様には見えなかった。そして何より驚いたのがティア俺に膝枕をしてくれていた事が口にはしないが何よりの驚きだった。


(って、そんな事より気絶していた間に見たアレは、なんだったんだ?)


俺が思い出すのは、明らかに自分のモノとは思えなず、むしろ夢ではなく本当にあった出来事かの様に思えるアレが何だったのかが俺の中に引っ掛かりがあるが、それを思い出す事が今は出来なかった。それよりも今がどういう状況なのかを思い出したからだった。


「そうだ、シルバーは、それにあの龍はどうなったんだ!」


気絶する前に俺は龍のブレスによる攻撃を鎧を着込むイメージで発動させた身体強化魔法で防ぎきってここに下がって来て、気絶したのだった。なら時間が経っている今がどうなっているか、それを尋ねた時何か硬い物同士がぶつかる甲高い音が辺りに響き、何か地面を擦るような音がして何かが近づいて来て、音がした方を見ると、そこにはつい今ほど話題に上がったシルバーが膝を付いた状態で居た。


「シルバー!」


「…よぉ、レオン。どうやら目を覚ましたみたいだな…」


「シルバー!ってお前、大丈夫なのか!?」


「ああ…魔力を使い過ぎて魔力不足になりかけているだけだ…にしても」


俺の声に気づいて振り向いたその顔には疲労が色濃く出ており、更に見た事も無い服装も所々がボロボロに加え出血もしている状態から俺が眠っていた五分ほどの間に壮絶な戦いがあったのは想像に難しくなかった。

そしてシルバーが押されてきた方を見るとそこには最後の夢で見たあの龍が立っていたが、その全身至る所にシルバーが与えたと思われる十分に重症と言えるほどの傷があり、それは全てシルバーが奮戦して付けた傷という事は分かったがその傷は見ていると徐々に塞がりつつある、俺と同様にそれが見えているシルバーは苦笑いを浮かべていた。


「ち、天叢雲剣(こいつ)でのつけた傷に対しても時間は掛かるが回復するのは、やっぱり厄介だな…せいぜい時間稼ぎが精一杯か」


シルバーから聞こえた独り言から、それだけあの龍、グレンデルは厄介な存在だという事を俺は再認識しつつ、俺は夢で見て使える気がしているあの龍に通じる技に関して話すことにした。


「…なあ、シルバー。あいつへの攻撃を、俺に任せてもらえないか?」


俺からの唐突な提案にシルバーは俺の真意を探るをかのように俺を見た後、口を開く。


「…まさかと思うが、あの時みたく何も考えず突貫しようしてるんじゃないんだろうな?」


「ああ。突貫じゃねえ。俺も死にたくないからなそれに関しては安心してくれ」


影で、シルバーの何も考えずの辺りで小さく噴き出したティアに対して腹は立ったが今はそれどころではないので無視をする事にした。


「そうか。なら一応聞かせてもらおう。駄目だと判断したらやらせないからな」


「ああ。分かった」


突拍子も無いことは言っていることは俺自身も自覚しているが、シルバーに俺は自身が見た夢(?)の中で、俺ではない誰かがグレンデルに対して使った技とその説明をしている間なにも言わずに聞いてくれた。


「…なるほど。確かにそれならあいつ確実なダメージが入るだろう。だが今のお前の状態でその技は何回使える?」


「‥…一回だ」


「分の悪い賭けだな」


「‥‥‥」


あの夢の中での感触を覚えている今なら完全に再現する事は難しい。けどそれでも半分以上は再現する事が出来るという自信はあった。けど何より問題なのはその威力を出す為には俺の残りの魔力全てを身体強化魔法にまわし全身を強化し尚且つその威力全てを透す必要があった。そして練習もなくの一発勝負で確実にあの龍に攻撃を当て、尚且つ傷を与えるにはかなり分の悪い賭けだという事は提案した俺自身も理解していた。


「…いや、もしかしたら‥……レオン」


「え?」


「やるぞ」


最後まで聞き取ることは出来なかったが、言葉短くそう言ったシルバーを見るとその表情は確かな覚悟があり、逆にそれが俺を困惑させる。


「え、やるって、本気か? 正直提案した俺自身もどうかと思う方法だぞ!?」


「ああ。だが俺の予想が合っていればお前の攻撃が当たれば奴は退くはずだ。だからやるかやらないかはお前次第だ。まあ無理なら多少危険が伴うが俺がどうにかするが、どうする?」


シルバーはそう言った後まっすぐに俺を見てきて、それを聞いてティアは何か言おうとしていたがフェイが制止しそれに気が付いているだろうシルバーは何も言わずしかし、少しの間に俺の答えは決まっていた。


「‥やるさ。負けっぱなしは嫌だからな」


「…そうか、ならお前は周りの事は一切気にせず技に集中しろ。露払いは俺に任せろ」


「ああ、頼む…っと」


そう言って立ち上がるシルバーに合わせて俺も魔力があんまりなく力が入らず虚脱感すらある体に気合と力を籠めて立ち上がる。そして隣には先ほどまであの龍を抑えていて俺以上に魔力を消耗してボロボロの状態ながらも横から見えた眼に確かな戦意が宿っていてそれを確認した瞬間、俺自身も良く分からないが頼もしさからか疲れた体に力が漲るような気がして来て、ついでに気合を入れ直す意味を込めて顔を叩くとパァンという快音と共に痛みもあったが逆にそれがより気合いが入った気がした。


「よし。それじゃあシルバー、頼む」


「ああ。任せておけ!」


そう言うとシルバーは身体強化魔法(ボディエンチャント)を発動させると疾風のように龍へと向けて距離を詰めて行き、その背中を見ながら俺もなけなしの魔力で身体強化魔法(ボディエンチャント)全身にムラなく発動させると全神経を集中させる為に浅い呼吸を繰り返しつつ夢の中の男の動きを頭の中で何度も、何度も反復練習を繰り返す。確実にあの龍に一撃を加える為に。

そして眼を閉じているとより一層に戦闘の音が聞こえてくる事によって焦りが生まれると思っていたのだが、そんな事は言い換えればそれはまだ付き合いは長くはないがシルバーの強さを信頼していたお陰か俺は不思議なほどに落ち着いて自分のやるべき事に集中した。

今回のレオン視点の書き出しなのですが、後悔するレベルで書くのに苦慮しました。

本当に久方ぶりに続きが出てこず四苦八苦の果てに投稿出来ました。ですが今後見返した際に改稿をする可能性があります。その際はどうか宜しくお願いします。

取り敢えず次話は主人公の視点に戻るので幾分かは書きやすいと思いますので、ペースを上げれたらと思っています。

長くなりましたが今回はこれにて失礼します。また誤字報告をしてくださった方、この場を借りてお礼を。

ありがとうございます。

では、失礼します。どうか、また次話を楽しみに待って頂けると幸いです。

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