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第五十二話 「光と闇の攻防」

取り敢えず、出来たので、投稿。今回の連続投稿は偶然です。(場合によっては増量するかもです……)

9/22に少しですが増量しました。内容も一部ですが改稿しました。

「‥…ッくぅ!‥‥‥あぁ‥‥‥‥はぁ、はぁ‥…」


「レティス、頑張って絶対にシンが、貴方を助けてくれるから」


シンが魔力の塊である精神体となりをレティスの魔力の深奥へと入り込んで、凡そ十分程が経過していた。

レティスはベットの上で時折苦し気な声がレティスの口から漏れでる中で、エルはただそれを見ているだけだった。いやエルが今出来る事は、この四変六陣を、レティスを助けるために、シンがレティスが下地を作りエルが形成し道を作りそれを維持する、それがシンが治療に専念できるようにする事だけだった。故にレティスが幾ら苦しんでいたとしても幾らエルが助けようと思っていたとしても、今はただシンが成功させることを祈る事できない。


「シン、お願い。レティスを助けて‥…」


陣を維持しながら、レティスを助けるためにレティスの深奥へと潜っているシンへと祈るのだった。



「グオオオオオォォォォォンンンン!!!!!!」


「くそ、こいつ、声にまで闇のオーラが混じっていやがるのかよ!?」


黒いドラゴンが咆哮を上げ、ただの咆哮かと思っていると俺が纏っていた【陽】のオーラが揺らぎ、侵食せんとばかりに衝撃波と黒いオーラが纏わり付きかけたので俺は咄嗟に【陽】の光のオーラを一瞬、閃光の様に発光させることによって纏わり付いていたオーラを消し飛ばす。


「流石に自分の住処だから好きに出来て当たり前か」


距離を取りつつ俺は思わず愚痴を口にする。恐らく俺が居る今の場所こそ、レティスの魔力、いや生命の根源と言うべき場所なのだろう。そしてこの黒いオーラを纏うドラゴンこそ、レティスの体を蝕む【陰】の力が具現化したものと言えるだろう。そしてそんなもの(黒いドラゴン)が支配していたのが、この空間なのだろう。


(気を付けてください。奴の力は私自信を贄に力の一部を封印してもなお、主の生命力を喰らって力を増しています)


それ位分かるよ、と愚痴りながらも俺は噛みちぎろうとしている黒いドラゴンの顎を回避し、更に距離を取る。今の俺は丸腰の状態で、愛刀の【天叢雲劔】もジュワユースも無い状態だった。そして追い打ちとばかりに魔法も満足に使えない状態で、今使用できそうな魔法と言えば身体強化魔法【ボディエンチャント】位のものだった。何故【ボディエンチャント】は使えるのか、それは身体能力を強化する【ボディエンチャント】は魔力を放出することなく、内部で魔力を消費し、その結果身体能力が強化されるのだ。だが少しでも余剰の魔力が漏れてしまえばそれは、魔法と同じで、故に使用には繊細な魔力操作が要求させるのだ。


そして、如何に【ボディエンチャント】を使う事が出来ても神経をすり減らしてしまい決定的な隙を与えてしまう可能性も否定できず、俺は身体強化魔法すら使用しない素の肉体の力だけで回避を迫られていた。だが、それでも今の所傷を負う事が無く回避出来ているのは、一重に剣や魔法だけではなく、それらを抜いた、一切頼らない、単純な自分自身の肉体を鍛えていた結果(おかげ)だろう。そのお陰で今、こうして今も無傷の状態で黒いオーラが具現化したドラゴンと対峙出来ているのだから。


「グルルルッ」


「だが悪いな、生憎と体自体は元々鍛えていたんだよ」


恐らく、奴は無意識の内に俺が魔法を使えない、いやこの肉体の主の為に使う訳にはいかない事に感づいており、故に容易く俺を捕食できるだろうと思っていたのだろうが、所が、そう簡単には問屋は卸さない。俺は【教会】の人間と戦う可能性を念頭に、相手が俺の魔法を封じに来る可能性も考慮し、肉体を鍛えていたのが功を奏した形だった。

一方の彼方としては俺が魔法なしにこれほど動けるというのは予想外だったのだろう、今は襲い掛かるのではなく、俺の動きを警戒し、観察しているようにも見えた。


(さて、一体全体、どうやってあいつを倒すか‥…それが問題だ)


今の俺には武器は無く、今ここに在るのは俺の肉体と言うよりは意識と共に潜った精神体のみ。そして一応切り札として使えそうな手段は【ボディエンチャント】で肉体を強化し、致命傷を与える。その方法も確かにあるが、それは確実に決める、至近距離でなければならない。出来れば相手に最も接近した時。それ以外でもし手を明かせばあのドラゴンは俺が接近させまいと警戒してしまう。


(‥‥チャンスは一度だけ。奴の動きが隙を晒した、その瞬間だ)


「グルルル、グギャオオオオオンンン!」


その時、拮抗を崩すかのように黒いドラゴンは咆哮と共に漆黒の、光をも飲み込むと思わせるブレスを吐いてきた。しかしその前にだが、初めて僅かに発生した風に気が付いてた俺は既に回避へと動き始めていた。

そして俺が避けた、先ほどまで立っていた場所を漆黒のブレスが白い地面を抉り取って行った。


「にしても、一体どれだけの威力なんだよ!」


(恐らく、外であれほどの攻撃を受ければ小さな町一つは壊滅出来る威力でしょう)


「へえ、たった一人の人間に対して過剰な攻撃だな!」


(それを事前に察知できる貴方も大概ですがね‥‥)


まあ、確かに風の発生した瞬間にブレスが来ることを察知する事は出来たが、正直ここに入った時から一切の風が無く、また精神体である為に権能ともいえる能力「風を視る者(シュトゥム)」が使えるのかが不明だったので、さっきのブレスを吐く直前に発生した僅かな風が発生、ブレスの予兆を知ることが出来たのは俺にとっては貴重な武器が増えた事がこの状況では何よりもうれしい情報だった。


(出来れば、相手に攻撃できる類の方法はないものか‥‥)


確かに、事前にある程度察知出来る事で回避が幾分か容易になったとしても、攻め手が欠けている事に変わりはない。攻め手が無いという事は相手が隙を晒すタイミングでしか詰め寄るしかなく、または牽制する方法が無いという事だ。


(ならば、貴方が纏う【陽】のオーラを撃ちだせばいいのではないか?)


「あ、確かに」


すっかり魔法が使えないという事に縛られていた俺は、盲点だったとばかりに思わず手を叩いてしまった。

確かに、今まで俺はこの【陽】オーラを纏う、つまり防御にしか使っていなかったが、【陽】の力は【陰】とは正反対、故に互いがぶつかり合えば相殺できる。だが問題があった。


「【陽】のオーラをどうやって撃ち出すかなんだよな」


そう、魔法の時はイメージで、そこに詠唱を加える事で更にイメージを強化し、事象を改変した(今は難しい魔法も詠唱なしにイメージだけで魔法を発動できるようになった)がそれと同じようにして出来るのかどうかなのだが、俺は試しに右手の親指立て、人差し指と中指を揃えてを伸ばし、他のを指は曲げる。それは前世での小さな子供なら誰でもやったことがある手で作る事が出来る銃。その分類の中で俺が選ぶのは引き金を引き、自動的に次弾が装填される、中でも複数の、六発の弾丸を装填できる、唯一作りを大まかに知っているベーシックなつくりの大型の回転式拳銃(リボルバー)だった。


「弾丸形成」


そして右手の折り曲げた手の中に【陽】のオーラを集中、そこに六発の弾丸をイメージ、言葉にする事で更にイメージを強固にし、形作る。その時黒いドラゴンが複数に別れる散弾のように散る黒い炎を吐き出してきたが、俺はそれを【陽】のオーラを纏うことで防ぎ、相殺する。恐らく相手(ドラゴン)も俺が何をしようとしているのかは理解はできずとも、身の危険を感じるなにかがあったのだろう。それが今の妨害だろうと予想は付いたが俺の意識は再び作り出そうとしている銃へと向く。


「弾倉解放」


すると右手の手の中にオーラが収束、そこに合計六発の弾丸が形成され、弾倉へと装填される。そして俺は撃鉄に手を掛ける。その弾丸(オーラ)は闇を払う破魔の弾丸と、レティスを助ける光となる事を願い、籠め、引き金を引く。


「暗き闇を裂き、疾く走る、流星よ、弾丸となりて闇を穿て【空を疾く走りし陽の弾(メテオール・ブリッツ)】!」


その時、空に、一筋の陽の輝きを灯した一筋の軌跡を残しながら一直線に、黒い【陰】の力が具現化した黒いドラゴンへと空間を裂きながら突き進んでいく。その姿はまさに人が願いを掛ける一筋の流星のようで居ながら、闇を払う光の象徴である太陽のような光を放っていた。


だが、自らとは真逆の力による、明確な攻撃に対して、黒のドラゴンもただやられる事は無い。その中で回避は不可能だと既に分かっているのか、回避する素振りは見せない。だが代わりに先ほど以上に濃縮された暗闇と言って相応しいブレスを放ってきた。

先程の妨害以降、妨害をしてこなかったのは、このブレスの為だったのだろうと予想できる。

そして、最初の、初手のブレスの範囲が広かったのだが、今のブレスは広がる事は無く、広がることなく、一点に集中していた。


「どうやら、相手も同じ考えのようだな……」


そうこうしている内に、【陽】の弾丸と【陰】のブレスが互いに衝突し、辺り一体に暴風が発生した。それでもなお、【陽】と【陰】の衝突は、徐々にだが 【空を疾く走りし陽の弾(メテオール・ブリッツ)】 が押され、飲み込まれ始め、それを見たドラゴンが微かに笑ったかのように俺は見えたが、俺は寧ろ勝利を確信した笑みを浮かべ、次弾に手を掛ける。


「【二の弾(ツヴァイ)】より【五の弾(フィフス)】|を【六の弾(ゼクスト)】へ圧縮融合」


二の弾から五の弾、全てを一つの【六の弾(ゼクスト)】弾丸として、圧縮、融合させる。

今、俺が作り出そうとしているのは、四発の弾を最後の一つ、六発目の弾丸に全てを圧縮融合させることだった。そして、先程のがゴルフボール程だとするならば、指に形成される弾丸は凡そ二十倍に当たる大きさで、小さな太陽であった。


発射(シュート)


そして、圧縮、融合を終えた最後の弾丸を俺は、撃ち出し、その弾丸はやがて押されている一の弾(エインス)と融合し、更に光を増し、黒いブレスを押し返して行く。黒いドラゴンも抗うが、徐々にその距離は無くなっていき、やがて小さな太陽へと飲み込まれて行く。


「グキャアアアッ!!!」


「光に呑まれ、消え失せろ。そして願わくばレティスの力となる事を願おう‥‥」


黒いドラゴンの最後の咆哮を最後にあげ、その身は全て光に呑みこまれ、役目を終えた光も淡い光を放ち、消滅し、やがて残ったのは俺と檻の中にいた黄金のドラゴンだけとなった。


「‥‥‥さて、取り敢えず、【陰】の具現化していた奴は倒したが‥‥これでいいのか?」


それは思わず倒してしまったが影響はないかと言う確認でもあったのだが、黄金のドラゴンは問題は無いと頭を振る。


(ああ、これで【陽】である私と【陰】である奴の力は対等となり、【陰】の力による暴走で宿主の寿命を削られる事は無く、今後は徐々に回復していくだろう)


「そうか‥‥」


俺がそうつぶやくと同時に体全体が淡い温かい光に包まれ始めた。


(どうやら、お別れの時間のようだな)


「ああ、そうらしいな」


そう言っている間も俺の体は足から徐々に光に包み飲まれ始めていた。後は時間の問題と思っていたその時、俺は気になっていた事を黄金のドラゴンへと尋ねることにした。


「なあ、気になっていたんだが、レティスには―――――――は居るか?」


(ああ、―――――――――なら、確かにいるぞ?)


俺の問いに黄金のドラゴンはすぐに答えてきて、帰ってきた答えは、俺が感じていたことが間違いではないではないという事だった。それはレティスに尋ねて見るのが確実だが、少しばかり聞き辛いと思っていたのでそれが確認できたのは確かな収穫だった。

そして、そうしている内に体を包む光が一段と強くなった。恐らくあと数秒で俺は元の体に戻り目を覚ますのだろう。


「それじゃあな」


(ああ、我が宿主をよろしく頼む。私の未来の旦那様)


まるで親の様にレティスの事を心配する黄金のドラゴンに対して任せろと言葉を返すと一層光が強くなり俺は光に呑まれ、気が付くと深奥へと向かう前の姿勢で俺は目を覚ました。

そして同じく目を覚ましていたレティスに俺はある事を確信をもって、やや悪戯っぽい笑みを浮かべながら尋ねた。


「なあ。レティス。あの黄金のドラゴン。お前だったんじゃないか?」


「‥‥どうして?」


「だって、普通、未来の旦那様なんて、知っていても言わないだろ。それを言うのは本当に相手の事を好いている相手にしか‥‥うむっ!?」


と。俺の問いに対してのレティスの返答は、ただ何も言わず、俺の頬へのキスだった。それが何を意味するキスなのか、何となくは分かったが、それ以上に命の危機から解放されたばかりのレティスに対して俺は拒否することなく、そっとレティスを抱きしめそっと頭を撫で、エルはそれを見てやれやれとばかりに苦笑を浮かべながらも、温かい目で二人を見ていたのだった。

そうして、今夜の夜はある意味でドタバタだったがそれから時間たちにようやく落ち着いたレティスの口から語られたのは、


「私の命を狙っているニクスの本当の名前はアルテシア・フォン・リーズベルト。アルテシアは、私の腹違いの妹なんです。」


どうやら、容易く流して寝る訳にはいかない内容だった。



ふう、どうにか短いですが戦闘シーンを書き出せました。取り敢えず、これでレティスの体を蝕んでいた力が具現化したドラゴンの退治、討伐は終了しました。

次は……思い付いたら書き出しますので、未定です。ですが次回も楽しみにしていただけると嬉しいです。それと私事ですが、1日でPVが二千五百以上だったことに素直に驚き、同時に見てもらたのだと感謝の念を抱きました。本当に有難うございます。楽しんで頂けると、シウとしても嬉しいです。

次回の投稿ですが、取り敢えず二週間程で投稿できればと想っています。どうか、よろしくお願いします。それでは長くなりましたがこれで。また次話で。


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