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第百十一話 「王都へ」

お、お久し振りです…((( ;゜Д゜)))

遅くなり、誠に申し訳ありませんでした(土下座

どうにか、落ち着きと精神の不安定が落ち着きましたので、久々にPCで話を書きましたが、設定が頭から幾分か抜けてしまっている箇所があり、現在、思い出し+ノートへの書き出し中です。

そんなへっぽこ状態で書きましたので、おかしな箇所などございましたら、本当に申し訳ありません。

 学院へと向かうと決めた俺は、仮眠を取り、朝日が昇り待って家を出発した。

 メンバーは家に戻ってきた時と同じく俺、エル、リリィ、ルヴィ、レティス、ティア、フェイの計七人で、現在は馬車は使わず、全身強化ベルガを発動させて街道ではなく、俺を先頭に道なき道を一直線に突き進んでいた。


(これなら、割と早く着きそうだな)


 本心では、夜明けを待たずに出発したかったが、母さんに諭されて夜明けまで仮眠を取り、その後朝食を摂り、朝日が昇ってから出発したとはいえ、王都への道なき道を一直線に、更に時速百キロに到達する速さで走った結果、全行程の三分の二を走破していた。


 そして、当たり前だがティアとフェイが全身強化ベルガを発動したとしてもついていける速さではなく、そもそも木々が一定の間隔で生えていない、道なき道を進むのはそもそも不可能だ。故にティアとフェイの二人はルヴィとレティスにそれぞれ背負われており最初こそ困惑していたが、二人とも慣れたのかその表情は何処となく楽しそうだった。


「よし。もう少し先まで進んだら、一旦休憩を取るぞ」


「うん」


「分かりました!」


 俺の隣を並走していたエルとリリィは頷き。


「了解です! ティアさんもいいですか?」


「うん、いいよ!」


「分かりました。フェイさんもいいですか?」


「あ、はい!」


 後方の四人からも返事が聞こえてきたので、俺はそのまま足を止めることなく更に走り続けていると、

 少し先。風を視る者(テンペスタ)で開けており、木があまりない場所が視えた。


(あそこで一休みするか)


 そこで休憩することにして、俺は周りに聞こえるように声を掛ける。


「少し先に、開けている場所がある。そこで休憩するぞ!」


 そう言って、俺は意図的にスピードを落とし、エル達も同様にスピードを落とし始め、やがてやや速足ほどの速さになった時に、先ほど確認した開けた場所へと到着し、ルヴィとレティスはそれぞれ背負っていた二人を地面へと下ろす。


「ありがと!」


「いえいえ!」


「すみません、長い時間背負っていただいて」


「いえ、気にしないでください」


 そんな四人の様子を見つつ、俺は風神の天廻に魔力を流し込みコルクによって栓がされた金属製の筒を手に、人数分のコップも取り出し作り出した風でコップを浮かせると、筒の中に入っていた飲み物を注ぎ込むと、風を操作してコップをそれぞれの元へと移動させ、風神の天廻に筒を戻し自分の分のコップを手に取る。


「砂糖と塩を入れて少し酸味を強くした果実水だ。ちゃんと飲めよ?」


「わあ、ありがとう!」


「飲む」


 そう言ってリリィとエルはコップを手に取ると飲み始めるのを確認して、ルヴィ達の方へも果実水を注いだまま浮かせていたカップを移動させる。


「ほら、抱えていたんだ。ちゃんと水分を摂らないとな。もちろん抱えてもらっていたとはいえ、二人もだからな?」


「ありがとうございます!」


「飲ませていただきます」


「「‥‥‥」」


 ルヴィとレティスはごく自然に浮かんできた果実水の入ったコップを受け取り、受け取りこそしたが目の前でごく自然になされた微細な魔力のコントロールに、ティアとフェイは少しの間呆然としていたが、コップから伝わる冷たさに気が付き、一気とはいかないがそれでも、一息で半分程度を飲み、俺も喉が渇いていたので一息に飲むと酸味と冷たさが全身に染みわたっていくように感じた。


「…はぁ~。五臓六腑に染みわたる…」


「爺臭いですよ?」


「いや、なんとなくな?」


「まあ、分からなくはないですけど。気を付けてくださいね?」


「はい…」


 リリィに思わずジト目で注意され、俺は素直に返事をするとリリィは手に持っていたコップにもう一度口を付け、俺は残っていた果実水を飲み干すと、空になったコップを風神の天廻の中へと収納すると、魔力の残量を確認する。


(予想はしていたけど、だいぶ魔力を消費したな…)


 分かっていた事だが、全身強化ベルガは魔力の消耗が激しい魔法で、俺は全魔力の内の三割ほど消耗していた。そして恐らくエルも俺と同様の魔力を消耗したはずだ。


 常人であればここにたどり着く以前に道半ばで魔力が枯渇してもおかしくないが、そこは幸いにしてティアとフェイを除いた全員が俺とエル程ではないが膨大ともいえる魔力を保有しているからできた強引なショートカットといえた。


 とはいえ、長時間の全身強化ベルガの維持によって規格外といえる魔力保有量の俺とエルでも三割という事は、そろそろリリィ達も限界が近い事を示してもいた。

 故に、尋ねることにした。


「悪い、休みながらでいいから、この後の方針について意見を聞きたいんだ」


 俺がそう言うと皆が俺に視線を向けてきたので、俺は全員へと尋ねる。


「取り敢えず、現在地は恐らく王都に限りなく近い場所だと思う。だからここでもう少しの休憩を取りつつ魔力の回復を待つか、それとも一息に王都へと向かうかのどっちかなんだが、どっちがいいと思う?」


「私は、シンに任せる」


「う~ん。正直そろそろ魔力が枯渇しそうだけど、私は一息で行っていいと思うかな? ルヴィは?」


「私も全然行けます!」


「ですが、到着して戦闘が全くないとは言い切れませんので、私としては一旦休息を取り万全の状態がいいと思います」


 エルとリリィ、ルヴィにレティスにそれぞれの意見を言い、それを聞いた俺は残っていた二人にも問いかけた。


「フェイとティアは、どう思う?」


「「えっ?」」


「正直、ここまで連れてきて今更だが、本当にいいのか?この後、二人も戦わなければいけなくなるかもしれない。最悪、命のやり取りがあるかもしれない。だからこそ聞くが、本当に、いいのか?」


「「‥‥‥‥‥」」


 本当に、今更な事を口にしているなぁ~。そんな事を思いながらも俺は二人に尋ねる。

 エルとリリィ。ルヴィとレティスは既に実戦を経験しているからその辺りの問題は無い。だがフェイとティアに関しては、家に向かっている最中に魔物を殺すことはあったが、それ以外は全く経験していない、素人だ。もちろん訓練などではなく、実戦で人に武器を向ける。命のやり取りをする覚悟も持ち合わせていないはずだ。


 故に、本当にいいのかを俺は知りたかった。そして、そんな俺の言葉によって改めて目の前にある事実に二人は少し口を閉じる。


「…正直、私はまだそんな覚悟は全然ないかな。でも、それでも私でも出来ることは、力になれることがある。今は戦えなくても、出来ることがあると思うんだ。だから、私は行く!それと、私は一息に行っていいと思う!」


「ティアが言っちゃっいましたけど、私もティアと同じ気持ちです。今はまだ出来ないことがある。けど出来ることもある。だから、迷惑じゃなければ、僕も行きます! あ、僕は一旦休憩をする方で」


 ティアの言葉に触発されたのかは分からないが、フェイの言葉に迷いはなく、また二人の意見を聞いたので、これ以上いう事は無く、今後の行動指針も決まった。


「分かった。ティアとフェイが付いてくるなら一息に行こう」


 休憩をする側の意見を却下するようだが、俺はそう決めた。元々、二人が嫌だと言えば引き返すとかを含めて一時休息も必要だと考えていたが、二人が来るのであれば、事態が悪化する前に到着してレオンと合流したかった。そして、数分後。


「よし、それじゃあ王都の近くまでこのまま行くぞ!」


 短い休憩を終えた俺たちは、王都目指して鬱蒼と多い茂る森を再び走り始めた。


ど、どうでしたでしょうか?(冷や汗)

シルヴァ達の話を今話は書き出したのですが、次は合流といった感じの話しにしていければと思っています。

久方ぶりで、設定を一部とはいえ忘れてしまった作者ですが、僅かでも読んで楽しまれているのであれば幸いです。長くなりましたが、また次話を楽しみにしていただけると幸いです。(二、三週間ほどで次話を投稿できたらなぁと思います)

それでは読者の皆様、また次話で。

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