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第百三話 「二人の鍛錬」

うぅー。なかなか、話が浮かばない。書きたいのに……投稿です。


あれから二か月近くが経過して、ほぼ毎日繰り返し日常と化した超長距離マラソンを終えて、山の開けた場所にある天然の鍛錬場で私はシルバーと刃を潰した模擬剣を構えて互いに相対する。


(まずは、小手調べ!)


そう決めると、私は距離を詰めるために、この二か月の間で剣と同じ以上に練習をし、今では自然に発動することができるようになった身体強化魔法ボディエンチャントを発動させ、わずか一歩で神速へと到達して距離を詰めると、剣を振るう。


「はぁっ!」


「っと!」


スピードと身体強化魔法ボディエンチャントを強化した全身の力を剣に乗せた一撃は、巨石をいとも粉砕するほどの威力を持つ、けれどシルバーは軽々と受け切りる。


「……」


「‥‥」


僅かな鍔ぜりの後、シルバーはごく自然に一歩後ろへと下がり、それよって私の剣は流され、態勢を崩す。


「くっ!」


態勢を崩した私は咄嗟に片手を剣から離して地面につき、体をひねるようにしてシルバーに蹴りを叩き込む。


「っ!」


確かな隙をついた蹴り。けれどシルバーは回避してしまうけれどそれによって生まれた時間で私はシルバーから距離をとることができ、状況はまた振り出しへと戻る。


「ったく、まさか蹴りを入れてくるとは…スカートじゃないから良かったが、そうじゃなかったら見えてるところだぞ?」


「大丈夫よ。その為のたとえスカートでも見せるつもりはないから」


予想外の私の一手を驚きながらも対処したシルバーの反応速度に改めて舌を巻きながらも、そんな他愛のない話をしながらも相手の付け入る意識の隙を探す。けれど、この二か月でそれが如何に困難なことなのかを、身をもって知っていた。


(シルバーって、ほんと隙がないんだよねぇ・・・・)


今も、会話をしながらも隙ができれば攻めようと考えているけれど、困ったことにシルバーはそんな隙がそもそも絶無ではないけれど皆無と呼ぶほどに少なく、今ここで隙をついて攻めたとしてもそれはシルバーの罠であると、私は理解していた。


(こりゃぁ、正面から行くしかないかなぁ)


正直、シルバーを圧倒できる技を私はこの二か月で形に出来つつある。それは体へのあらゆる負担を無視した魔力で体を操る身体強化魔法ボディエンチャントの上位互換版で、シルバーはそれを身体超過魔法(オーバードライブ)と名付けた。それを使えば、私は魔力が切れるまでの間、シルバーを圧倒することが出来る。けれどそれだけのことをすればその代償も凄まじく使用する時間が長ければ長いほど、解除後の肉体への負荷は酷いものになる。当たり前だ。体の負担を全部無視するのだから。

だからこそ、シルバーにも使ったとしても十の内の四までしか使うなと警告もされていたりする。

しかし、今の場面、正面からシルバーに挑み、勝つには身体超過魔法オーバー・ドライブしかないかと思いかけた時だった。


「いいのか、戦いは一人に勝って終わるものじゃないんだぞ?」


「な、なんのことかな・・?」


まるで、私の心の内を読んだかのようなシルバーの言葉に、私は思わず声に動揺が混じってしまい、その声を聞いたシルバーは軽くため息を吐く。


「あのな。確かに勝ちに行くのを止めはしない。けどな、それで全てが終わるかと言われれば、決してそうじゃない。それに、まず切り札を切るんじゃなく、必要な時に使うものだろ?」


「・・・・そうだけど」


「そもそも、今の状態で使えば操作を誤って間違いなく自爆する。なら、その前段階の基礎を磨いたほうが俺はいいと思うがな」


「……確かに、そうね」


諭すようなシルバーの言葉に私は、否定することが出来なかった。確かにシルバーを一時的とはいえ圧倒できる技が形になって以降、シルバーに勝つために私はそれを使えるようになろうと、知らず知らずに躍起になっていたのかもしれなかった。でもそれは間違いだと、改めて自覚した。


(何事も、積み重ね、ね)


積み重ね、実際にそれを体現している人物を見て、戦法を決めた。


(行けっ!)


私は前へと踏み出した。



(身体超過魔法じゃなく、身体強化魔法か。いい判断だ)


俺の言葉が聞いたのか。今も意識のかく乱が目的なのかが動き回っている意図は不明。だが現在ティアが発動させている魔法が身体超過魔法ではなく、身体強化魔法であることに気づくことが出来た。しかしそれは俺からすれば、決して嬉しいことではない。何せ身体超過魔法によるごり押しであれば対処は容易となる。


だが身体強化魔法を併用しての純粋な剣の技量ではティアは俺を上回り、しかし身体強化魔法の技量では俺が上回っていると考えれば、ティアは否定するだろうが勝負が五分だろうと俺は思っていた。


(さて。どうやって攻めてくる?)


すでに、ティアは五人ほどに増え、更に常に動いているので足音からどこに居るかを割り出せない俺はティアが攻めてくるのを待っていた時だった。


(これは、魔法を解除した?)


無意識に、魔法を解除したことを知覚し、そちらへと目を向けた直後。


(!)


直感的に、俺は背後へと剣を振るうと、硬いもの同士がぶつかりあいそこには、剣を振り下ろす途中で動きを止めたティアの姿があった。


「あちゃ~・・・・今のは決まったと思ったんだけどな~」


「ああ、俺もそう思うよ!」


ティアを弾き飛ばし、俺は身体強化魔法を発動させティアへと距離を詰め、逃げられないと判断したティアも着地すると前へと踏み込み剣を振るい、縦横無尽に動き回りつつ幾度となく剣を交えたが、あの後、体力を消耗していたティアの動きが鈍ったタイミングで俺は猛攻を仕掛け、剣を弾き飛ばすことで勝利し、ティアは悔しそうな表情を浮かべながらもそれ以上は限界だと自覚していたのか、ティアからの提案でその日のティアとの朝の鍛錬は終わりを迎えたのだった。

現在、完全な虚無状態です。本当に話が浮かばない。更新を待たれている方々、本当に申し訳ありません。

現状、最悪現在の3.5章である夏期休暇編を削除して、第四章を執筆するかを考え中です。もし、削除し第四章へとなった場合ですが、後々に幕間として書き出します。それを次回の投稿までに決めたいと思いますので、突然のことですが、ご理解の程を宜しくお願いします。

現状の状態で、私自身、身の回りが忙しくかなり厳しい状態ではありますが、どうにか進めて参りますので、どうか、宜しくお願いします。

次話は出来れば二週間後の投稿を目指していきます。またお待たせするかもしれませんが、どうか、宜しくお願いします。

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