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第百話 「帰宅」

今話は、色々ありましたので、少しばかり短いです。申し訳ないです。それでも少しでも、シルバーの物語を楽しんで貰えると幸いです。

 イシュラとの話し合いを終えた俺は少しばかり寄り道はしたが、それ以降は寄り道するとなく馬繋場へと一直線に戻ったが、早かったのか、エルたちの姿は無く、馬を繋いだりしたが戻ってくる様子は無かったので、俺は御者台に座るとここに戻るまでに寄り道した青果店で買ってきた一房のバリナから一本手に取り、皮をむくと齧る。


「…うん、変わらない味だ」


 以前食べたのは【ヘーパイストス】に【天叢雲剣】を取りに行く時で、外見と匂いはバナナ、触感と味はリンゴのシャキシャキ触感と音がする甘い果物「バリナ」の味は変わらず美味しかった。

 そして、バリナを食べながら何も考えずただ空を眺めていると、近づいて来る足音が聞こえ、視線を前に戻すとエル達がこちらへと歩いて来ている所だった。


「お帰り。登録は出来たか?」


「うん。ちょっとしたことはあったけど問題なく」


「そうか」


 俺とエルが話している間に他の皆は馬車へと乗り込み、エルも乗り込むために御者台のすぐ横を通り過ぎようとした時だった。


「エル」


「なに?」


「ほれ」


 俺はまだ六本残っていたバリナをエルへと投げると、エルは難なく受け取る。


「ん…これって、バリナ?」


「ああ。ここに戻って来る時に売っててな。買っておいたんだ。馬車で皆と食べてくれ」


「分かった。皆と一緒に食べる。ありがとう」


 お礼を言うとエルはそのまま馬車へと乗り込み、それを確認して俺は手綱を手にした時、馬車から女子達の嬉しそうな声を微かに聞きながら俺は手綱を振るい、馬車は冒険者斡旋所(冒険者ギルド)を出発し、本来の目的地である俺の実家へと向けて動き始めた。



 それからは特に何もなく御者台で一人、馬を操り、揺られながら馬車から時折聞こえる会話に耳を傾けてながら道を進んでいると、辺りが徐々に整地された状態へと変わって行き、それから十分ほど過ぎた時、まだ距離はあるが屋敷が、俺の実家であるシュトゥルム邸が見え始め、馬車が屋敷へと到着したのは、それから更に十分ほど経過した時だった。そして、驚くことが一つあった。それは、連絡を一切していないはずなのに、まるで予想していたとばかりに、家で働く従者全員が俺達を出迎えた事だった。


「おかえりなさいませ、皆様」


「「「「お帰りなさいませ」」」」


「た、ただいま‥‥」


 メイド長であるシュメルさんが挨拶を言うと僅かな時間差で後ろの従者全員が馬車から降りた俺達に言い、その様子にエルを除いた全員が驚いていた。因みにいつの間に着替え移動したのか、従者たちの中にルヴィとレティスがしっかりと入っていたのだが、目の前の事に驚いてとてもそこまで気が回らなかず、返事を返すのが精々だった。

 その後、荷物を運ぶと言ってくれた従者の人を断り、玄関で俺達はそれぞれ荷物を持って自分の部屋に、来客であるティアとフェイは来客用の部屋へと向かった。


「…懐かしいな」


 学院に行くまで過ごした自分の部屋に戻ると気持ちは自然と落ち着き、半年しか経ってないのに懐かしさを感じながら、荷物を解いていく。

 そして荷物をほどき終えると、俺はそのまま動きやすい服装へと着替えると、帰ってまだ十分と立ってないが、再び外へと出るとそこには俺と同様に動きやすい服装に着替えたルヴィとレティス以外の全員が既に待っていた。


「よし、全員そろっているな。それじゃあ、帰ってきて早々、ティア達は来て早々悪いがここに来るまでに話していた通り、このまま日が傾くまで鍛錬をする!」


「「「お~!」」」


「けど、その前に準備運動だ。体を動かすから念入りにな」


 俺の宣言に、エル以外の全員が手を上げ、その様子を微笑ましく思いながらもその笑顔がいつまで続くのかと同時に考えもしたがその事はもちろん表には一切出さず、俺達はアキレス腱を伸ばしたり、上半身と下半身を動かしたりと入念に準備を終えると、ティアとフェイが尋ねてきた。


「それで、シルバー。この後はどうするの? 取り敢えず言われた通り準備運動は念入りにしておいたけど?」


「ああ。それは僕も気になっていたんだよ。念入りに準備運動をさせるって事は何をさせる気なのかな?」


「ああ、やる事は簡単だ。あそこまで走って行くんだ」


 俺が指差した先にあったのは、ここから遥かに離れた場所にある、何度もみんなで鍛錬を行った山で、俺の指さした先にある山を見たティアとフェイは山と俺を冗談でしょ? といった感じで二度見した。


「ああ、ティア達はもちろん最初から素じゃあキツイだろうから、身体強化魔法(ボディエンチャント)を使っていいからな」


「「‥‥‥」」


「よし、それじゃあ行くぞ」


「お~」


「はい!」


 俺の言葉から間違いでは無かったという事を理解したティア達は絶望的な表情を浮かべるが、俺は構わずに最後に念入りにアキレス腱を伸ばし終えると俺達は走り始める。


「‥‥もう!シルバーの馬鹿ぁぁっ!!」


「あはは…」


 そんな俺に対する悪口を言いながらも二人は、もはや我武者羅と言った感じで走り始め、俺達は仲良く目的の山へと超長距離ランニングを始めたのだった。

皆様、投稿が遅れてしまい申し訳ありませんでした。



(以下は長文、私情混じりととなりますので、無理に読まれなくても構いません)



今回の投稿が遅れましたのは、私のとても親しい友人が先月の末に突然、本当にいきなり、亡くなった、と友人から電話がありました。

そして、そのまま葬式などとドタバタと忙しさのなかで、その現実を受け入れたくないと同時に、葬式で顔を見た瞬間に現実だと認識して悲しみと空虚感などで話を考える余裕が無くなってしまったからです。今回はどうにか、と書けましたが、正直、今も悲しみと虚脱感がいっぱいです。

この話を嘘だと思われるのは、個人の勝手ですので別に構いません。

そして、昨今は自殺が多いです。その理由の中には楽になれるからと言った理由で自殺を考えたりするかもしれません。ですが、本当に止めてください。貴方(女)は死んで楽になれるかもしれませんが、確かに悲しむ人がいて、その人を傷つける事になることを、忘れないでください。そして、一人で抱え込まず、誰でも話せる人が居ればそれでも、いなくても言葉にまたは、ノートに書くだけでも良いので溜め込まず吐き出してください。そして、出来れば自殺を願望とするのではなくそれ以外、別の願望を見つけるように頑張って下さい。お願いします。

…長文を失礼しました。

今回はここまでです。次話は少しずつ書き進めて二週間を維持していけるように努めますので、皆様、どうか。宜しくお願いします。(読者の皆様、私情混じりの語りになり、本当に申し訳ありませんでした。また投稿が遅くなり、ごめんなさい)

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