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デントラー  作者: 山石木一ろき
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第31話 イガッツ伯爵

 ウェゼデの港。ソルガファーンの現状を知るために手分けして住民に聞き込みをしているリレイズと部下たち。


中年男「行方不明のガミフェル王は、国民のことを第一に考えるとても立派な王だった。王なくしたソルガファーンの今後が不安だ。フォートベル王妃と、シャピー王女2人だけの力では、この国を治めるのはむずかしいだろう」


リレイズ「フォートベル王妃と、シャピー王女...か...」


 中年男は長話を聞いてくれた礼にと、ミスリルソードをくれた。


 ゼイエンとウィリップは2人で聞き込みをしていた。


次男「あんたら、さっきのデントレインに乗ってきた奴らか!」


ゼイエン「まあな」


長男「メガクリープブリッジから来たのか。我が国に何の用だよ? ソルガファーンは今、内乱で大変なんだ。こんな時に遊びに来るなんて」


ウィリップ「内乱か。ていうか、遊びに来たわけでも邪魔しにきたわけでもないぞ」


三男「兄貴ぃ、この果物、変な色してる。腐ってるのかな。捨てていい?」


 変わった色の果物だ。


ゼイエン「戦の果実だ、それ! 捨てるんなら俺たちにくれよ」


 戦の果実をもらった。戦の果実は、食すだけで武器をさらにうまく使いこなせるようになる魔法のような果実だ。修行とかけ合わせるとパワーアップが期待できる。


ゼイエン「ウィリップ! 俺は、あそこでたむろってる船乗りたちに話聞いてくるぜ!」


ウィリップ「俺はあっちの民家をまわるぜ。また後で合流しよう!」


ゼイエン「ちょっと聞きたいことがあってさ」


暑苦しい船乗り「よぉ、にいちゃん。 船乗りの心得を聞きに来たんか?」


ゼイエン「いや、俺はソルガファーンの現状を...」


筋肉バカの船乗り「船乗りってのはな......‼︎」


ゼイエン「人の話聞けよ!」


プロテイン好きの船乗り「俺らが若い頃はな......‼︎」


 船乗りたちの長話か始まった!


暑苦しい船乗り「......これで心得は全て話した。にいちゃんは海をよく知る強い男だ。海の戦士の称号を与えよう」


ゼイエン「む、むさくるしいっつーの......」






 そのころ...。追手がシャピーたちに追いつこうとしていた。


イガッツ「のんきに缶コーヒーなど飲みおって。王女はまだ見つからんのか、レイコーギー」


 イガッツは、ソルガファーンの王の代理をつとめている男だ。


レイコーギー「イガッツ様もいかがです」


 レイコーギーは、ソルガファーンGブロックの隊長だ。好物のアイスコーヒーを飲むと勘が冴える。レイコーギーは新しい缶コーヒーを差し出した。


イガッツ「いらん! 悠長に飲んどる場合じゃないわ。それに缶コーヒーなど安物、まずくて飲めたもんじゃない」


 イガッツはレイコーギーの手を振り払った。


レイコーギー「ご安心を。目星はついております。この海岸を護衛とともに走っていく姿を目撃しています」


イガッツ「ならさっさと捕まえて城に連れ戻せ。どこまでも逃げよって、こしゃくな」


レイコーギー「近衛騎士の方は? 牢にでも閉じ込めますか?」


イガッツ「私を困らせた罪は重い。殺せ」


レイコーギー「イエス、サー」


イガッツ「王女を連れ戻せさえすれば、あとは私の思い通りだ......‼︎」


 イガッツはニタっと不気味に笑った。






そのころ...。話を聞き終わったリレイズたち。


ゼイエン「住民の話によると、王の代理のイガッツ伯爵って奴に困らされてるらしい。高い税金を払わされるんだ。払えなかったら働かされたり、家ごと持って行かれたり。愚痴を聞いた礼に皮の盾をもらった」


ラストドン「こっちはおっさんの話を聞いた礼に、命のおまもりをもらったぜ」


アネッカ「隣のフルブランドの領主クーハリドー伯爵はいい人らしいわよ。イガッツと比べたら月とスッポンらしいわ」


リレイズ「フォートベル王妃が、代理の王をイガッツにまかせたんだろ? 普通そんな性格の悪い奴に頼むか...?」


 イカリフとジャソも戻ってきた。


イカリフ「武器屋で鉄の剣と鉄の弓を買ったぞ」


ジャソ「おらよ。おばはんに薬草をもらってきた」


 リレイズたちは跳ね橋へ向かった。


ニズワトル「跳ね橋が下りてるぞ。わたるぞ」


リレイズ「なにやら海岸がさわがしいな」






シャピーたちはソルガファーンGブロックの兵士たちに追いつかれていた。


ペント「はああっ‼︎」


 ズバババッ‼︎


 ペントの振るう剣は、兵士を次々と切り裂いた!


ペント「マカ! 後方を頼むわよ!」


マカ「兵士、俺とケンカしようぜ」


 ドォンッ ドォンッ‼︎


 マカは大きな弾丸を発射した! マカは大砲使いのプロだ。兵士はボーリングのピンのように倒れた。


マカ「もっとケンカしようぜ!」


兵士「隊長。あの護衛たち、予想以上に実力を持っています」


イガッツ「レイコーギー! どこが『ご安心を』だ! 手こずっておるではないか!」


オルチマン「力を貸そうか」


レイコーギー「! フィンストンKブロックの......」


オルチマン「こちらは今手が空いておる。王女を捕らえればよいのだな。私の部隊にまかせろ」






 そのころ、アシュロンは...。


アンドファン「ソルガファーンの海岸だ」


 デメトロンの言う通りにドラグーン号を運転するアンドファン。


ジェピット「早くアスベルを助けに行くぞ」


 ジェピットはやる気満々だ。


デメトロン「俺が指揮をとるって言っただろ?」


ソロフィー「アスベルはたしかにマルヴォーフ城へ連れて行かれたのね?」


 ソロフィーはアスベルに念を押すように聞いた。


ホルシロ「うん。地獄耳だからイレータっていう将軍の会話、聞こえちゃったよ」


ユーレイラ「見て! あの3人、兵士と戦っとるよ!」


 ユーレイラは窓の外を指差した!

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