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デントラー  作者: 山石木一ろき
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第12話 無人駅の接戦

 ここは小さな無人駅…。


ハロハゴミー「どれ、相手してやるか」


 ハロハゴミーは斧を肩にかけて、ゆっくり近づいてきた。


ハロハゴミー「首吹っ飛ばしてやる。どりゃあああ‼︎」


 ブゥン‼︎


 アスベルの頭めがけて斧が飛んできた!


アスベル「あぶねぇぞ、アスベル!」


 アンドファンは叫んだ。


 さっ!


 アスベルは歩きながら斧をスルッと交わして、ハロハゴミーを通り越した。


ハロハゴミー「おりょっ」


 ハロハゴミーは空振りした斧の重さでバランスを崩し、前方へ倒れた。アスベルは無視している。


ハロハゴミー「貴様ぁ! このオレが見えとらんのかぁ‼︎」


 ハロハゴミーはガバッと起き上がった。アスベルは知らん顔して、ホームに散らばる外された電車の部品を一箇所に集めた。


アスベル「おい、アンドファン。もぎ取られた部品はこれで全部か?」


 アンドファンは驚きと安堵した表情だ。


アンドファン「あ、ああ。だが……車両がこの有様だ」


アスベル「粉々になってないんだし、整備士に頼んだら直せるんじゃねーか?」

 

アンドファン(修理……)


 アンドファンの胸の奥が痛んだ。


ハロハゴミー「オレを無視して何喋ってやがる。うりゃあ‼︎」


 ハロハゴミーは柄の下の方を持ち、遠心力を活かして斧を振り回した。


 ガキィィンッ‼︎


 アスベルは剣で斧を受け止めた! そして斧を振り払った。そこに駅の外から戻ってきたミィテが、


ミィテ「いい加減改心しなさい! バックサーベル‼︎」


 ガッ‼︎ ガッ‼︎


 背中を二度斬りつけられた勢いで、ハロハゴミーはホームの壁にぶつかった。


ミィテ「しつこいこいつらをどう反省させる? アシュロンのリーダーさん」


 アスベルに言った。


ハロハゴミー「揃いも揃って頭きたぞ……」


 ハロハゴミーは落ちている電車のドアを拾い上げ、こちらに向かって思い切り放り投げた! アスベルはガードの構えをとった。


アスベル「ドラゴニオン......‼︎ あ‼︎」


 アスベルはチャージするのをやめた。ドアを受け止める体勢をとろうとしたが間に合わず、ドアは3人に直撃した!


 アンドファンは床に倒れ、アスベルとミィテはドアとホームの壁に挟まれた。


ミィテ「くっ……もうっ、どうしてチャージをやめたのよ!」


アスベル「ドアを壊しちまうだろ」


ミィテ「あ……そうね」


 ドアは壁に食い込み、両手を動かせないアスベルとミィテが立ち往生している間に、ハロハゴミーは先頭車両を再び担ぎ始めた。連結器をへし折って、せっせと運ぼうとしている。


アンドファン「すまん、オレの電車に気使わせて」


アスベル「いいから早くあいつを止めに行け」


アンドファン「……おう」


 アンドファンはダッシュした。


アンドファン「うおおおおっ‼︎」


 ホームの下に降りて、ハロハゴミーの背中にタックルした!


ハロハゴミー「うおっ! ああ? 離せ、この野郎」


 ゲシッ‼︎


 ハロハゴミーはアンドファンに蹴りを入れた。足の速いジェピットがホームに戻ってきた。


ジェピット「アンドファン! チームの武器、余ってるんだ。使え!」


 ヒュッ!


 ジェピットは腰に付けていた物を投げた!


ミィテ「あれはハンマーのミニウェポンね」


 ミニウェポンは空中でみるみる本物のハンマーへと変化し、アンドファンは柄を掴んだ。


アンドファン「ありがとう。使わせてもらう」


 アンドファンはハンマーを振り上げ、


アンドファン「ハンマーなんて使ったことないけど……な‼︎」


 ゴチィィン‼︎


 ハンマーはハロハゴミーの頭にヒットした! ハロハゴミーは頭を押さえた。


ハロハゴミー「ち、ちくしょう」


シャペン「アンドファン、ハンマー使う才能あるんじゃないか?」


 シャペンたちも戻ってきた。クレイブルはケガを負っているシャペンに肩を貸している。


 アスベルとミィテが外したドアを床に置いたその時!


「ホーススマッシュ‼︎」


 ズドォォォン‼︎


 駅が接している山の斜面が崩れ始めた!


 ドドドドドドドッ‼︎


 簡素な造りだった駅は土砂に耐えれるはずもなく潰れた。


 先日の豪雨の影響で、斜面に亀裂が入ったり、水が湧き出したりと崩壊しやすくなっていた。


ウォーノ「腹が立つからこうしてやったぜ」


 ウォーノは向こうに立っていた。怒った顔をしている。


ハロハゴミー「グフッ。ゲホッ。ペッペッペッ」


 ハロハゴミーは自分の体に乗っかっている大木を投げ飛ばして、口に入った砂利を吐いた。


ハロハゴミー「……ウォーノ。オレまで巻き込むとはひどいことしてくれるじゃねえか。踏んだり蹴ったりの仕打ちだ。くそっ、腕が動かんぞ」


 ハロハゴミーは右腕をケガしている。


ハロハゴミー「おい、電車はどうすんだ」


ウォーノ「もういい。……他に良い方法が浮かんだぜ」


 ウォーノは不気味な笑みを浮かべた。







 アスベルは砂を払いのけた。


アスベル「あぶねぇなあ。…あれ?」


 木や岩の間から人間の手足の先がはみ出て見えている!


アスベル「お前ら‼︎」


 土砂の下敷きになっているみんなの元に駆け寄った。

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