第11話 ウォーノとハロハゴミー
ウォーノ「なんだぁ? お前らは」
小さな駅に現れたのは、アシュロンだ!
アスベル「世界一の強さを目指すデントラーチームだ‼︎ すげぇだろ」
ウォーノ「へっ。しつこい奴らだぜ。そっちの2人はさっきはいなかったな」
ウォーノはアスベルとミィテの顔を順に見た。
ハロハゴミー「ヒーローの真似事かい。ふん、弱っちい見た目してるな」
ハロハゴミーは袖をまくって鍛え抜かれた筋肉を見せつけてきた。
ウォーノ「筋肉自慢はもういいよ。暑苦しい」
ハロハゴミー「この中でオレが一番いい体してるぜ。ウォーノ、嫉妬するなよ」
ウォーノ「してねーよ」
クレイブル「真似事なんかじゃない。本当の正義さ。それに、人を見た目で判断するな」
シャペン「つーか、弱くねぇし」
ジェピット「悪巧みもここまでだ」
アスベル「それはアンドファンの相棒だ。これ以上壊すな」
アンドファン「アスベルとミィテ…。アシュロン……」
アンドファンは、床に落ちていたサングラスを拾った。
ミィテ「アンドファン、すごいケガ」
ウォーノ「オレたちの邪魔をするんなら倒させてもらうぜ」
ピュイッ‼︎
ウォーノは指を口に当て息を吹いた。馬の足音が聞こえてきた。線路をまたいで走ってきた馬にウォーノは飛び乗った。
アスベルは剣を抜いた。ミィテはミニウェポンからサーベルを、ジェピットたちはそれぞれミニウェポンを取り出し、ジェピットはブーメラン、シャペンは剣、クレイブルは槍を握った。
馬が向かってきた。ウォーノは剣を振り上げた。
アスベル「よけろ、みんな‼︎」
アスベルたちは二手に分かれて馬を避けた。
アスベル「数はこっちの方が上手だ。普通に戦えばこんな奴……」
ウォーノ「油断したな」
ウォーノはムチで馬を叩くと、 とんぼ返りで戻ってきた。
ウォーノ「オレの騎乗レベルを舐められちゃ困るぜ。くらえ、ホーススマッシュ‼︎」
ヒヒーン‼︎
ウォーノの周りにたくさんの馬の姿が浮かび上がり、ウォーノはその馬たちを操るように剣を振り、斬りかかった。まるで合戦だ。
ズバババッ‼︎
シャペン「うわあっ」
クレイブル「くそっ」
ミィテ「きゃああっ」
シャペンとクレイブルとミィテは、ホームの外に吹っ飛んだ。
クレイブル「まるで大群にやられたみたいだ…。威力が高いだけじゃなく、攻撃範囲がでかい。あれを避け切るには……」
クレイブルは体を起こした。
シャペン「つべこべ言わずに反撃だ」
シャペンは剣を握り直した。
シャペン「こっちまで来てみろよ、バカ騎馬」
ウォーノを煽り始めた。
ウォーノ「あ? オレがバカぁ?」
ウォーノはシャペンを睨みつけた。
シャペン「そうだ。バカとはお前のことだ」
ウォーノ「な、ん、だ、と、てめぇ‼︎」
ジェピット「よし、オレも。こっちまで来やがれ! バカ騎馬!」
ジェピットも煽りに参戦し、速い走りでウォーノを通り越してホームの外へ走っていった。どんどん駅から離れて行く。
クレイブル「そうか、奴を駅から離すために。オレも行こう」
ミィテ「敵を煽るなんて、アシュロンの人っておもしろいわね。じゃ、あたしは電車を守りに行くわ」
クレイブルとミィテは逆方向に走った。ミィテはアシュロンに協力することに乗り気になっている。
ハロハゴミー「ウォーノがあいつらを相手してる間に、オレは車両を持っていくとするか。うおりゃああ‼︎」
ハロハゴミーは、横転した先頭車両を馬鹿力で持ち上げ始めた。
アンドファン「そうはさせねぇ!」
アンドファンは外れたドアに、ガラスで傷だらけの腕をひっかけてよじ登り、傾いた車両の上に立った。
バキッ‼︎
飛び降りてハロハゴミーの左頬に蹴りを入れた。ハロハゴミーは持ち上げかけていた車両から手を離した。
ハロハゴミー「てめえ、まだチョロチョロと動くか‼︎」
アスベル「おい。これ以上壊すなって言っただろ」
車両の前には仁王立ちしたアスベルが。
ジェピット「ようし、ここまで来りゃいいだろ」
シャペン「思いっきりかかるぞ。ファイアソード!」
シャペンは剣に炎を宿すと、飛んで斬りかかった。防御を貫通したその一撃は、ウォーノの脇腹に火傷を負わせ、激しい痛みを食らわせた。
ウォーノ「ちっ……」
馬は大きくジャンプし、シャペンの前に立ち塞がった。背後は山の斜面、逃げ場がない。
ドビシュッ‼︎
鋭い斬撃だ。
シャペン「ぐわっ」
ジェピット「シャペン、大丈夫か⁉︎ バカ騎馬、こっちだ! ショックブーム‼︎」
ジェピットが飛ばしたブーメランは、ジャンプで避けようと飛んだ馬に脚に当たった。
ヒヒィーン‼︎
馬はよろけた。
ウォーノ「グズグズするんじゃねぇ、走れ、この!」
ウォーノはムチで何度も叩き、馬を走らせた。
シャペン「あれじゃ馬が可哀想だぜ……」
地面に寝転がるシャペンが言った。
ウォーノ「鬱陶しいな。一気に片付けてやる。ホース……‼︎」
追いついたクレイブルは、ウォーノの前に立ちはだかり、
クレイブル「そうはさせるか! ダブルスピアー‼︎」
ドスッ‼︎ ドスッ‼︎
素早い動きで槍を二度、連続で突き刺した。攻撃を食らったウォーノは馬から落ちて地面に倒れた。
ジェピット「やったぞ! いいとどめだ、クレイブル」
ジェピットは親指を立てた。
クレイブル「ああ。オレたちも駅へ戻ろう。シャペン、立てるか?」
クレイブルはシャペンに肩を貸した。
シャペン「なんとかな。……あの筋肉バカが残ってる。アスベルたちでなんとかなってたらいいんだけどな」




