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えっ、私がこの世界を守るの?  作者: 藤崎七奈
第三部 【不変と誠実】

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お詫びに

その夜、ベッドに入ったオリビアはクタクタになっていました。


「レオもう無理」

「分かった、こっち向け」


オリビアはレオナルドに背中を向けていましたが、振り返りレオナルドの方に向き直りました。


レオナルドはこちらを向いたオリビアを自身に抱き寄せ、深く口付けると唇を離していいました。


「やっと帰ってきた気する、長かった」

「そうだね。お帰り、待ってたよ」


今度はオリビアの方から、レオナルドに軽く触れるだけのキスをしました。


「もう終わり?」

「はいはい」


オリビアは再びレオナルドに口付け舌を絡めました。


「足らない、もっと」

「さっきもいっぱいしたじゃない」

「オリビアからがいい」

「もうレオは…」


オリビアはレオナルドの頬に手を添えながら、先程よりも長めに口付け舌を絡ませました。


「今日いろいろありすぎて疲れた。すぐ寝れそうな気する」

「そう、じゃあゆっくり休んで」


オリビアは目の前にいる、少し疲れた様子のレオナルドの頭を撫でてあげました。


「俺の方が体力なさそう」

「それはないから安心して」

「そうか?」

「どう考えても、そうです」

「本当か?」

「そうでしょ、あんだけいろいろ…」

「いろいろ?」

「言わせないで」

「はいはい」

「ほらっ、もう寝なさい」

「は〜い」

「おやすみレオ」

「おやすみオリビア」


2人は寝る前のキスを軽くすると、寄り添いながら眠りにつきました。



翌日になり出掛ける支度をすませたオリビアとレオナルドは、宮殿へ向かいました。


2人は馬車の中で寄り添いながら座り、話をしていました。


「やっぱ昨日の事かな?」

「だろうな」

「やっぱ、そうだよね」

「たくっ、休みの日に何で好き好んで男の顔なんか見に行かなきゃ、なんねんだよ」

「まぁ、今日は仕方ないよ」

「オリビアと2人でいる時間減るじゃんか」

「そうね」


レオナルドはオリビアと2人きりで休みを過ごしたかったようで、オリビアの腰を抱き寄せ頭をくっつけながら拗ねた様子でブツブツ言っていました。


宮殿へと馬車が着き、2人でブライアンの部屋へと向かうとジュリアスもいました。


4人で席に着くと、まずブライアンから話し始めました。

(※オリビアとレオナルドが隣同士に座り、オリビアの向かいにジュリアス、その隣にブライアンが座った)


「今回の事、私に責任がある。すまなかった」

「いえ、私の家の事です。私の方に責任があります。すみませんでした」 

「お2人共いいですから、気にしないで下さい」

「まっ、全部ブライアンが悪いな。あんな使用人よこすし」

「いえ、あの使用人は私の弟が、どうやら最初から仕込んでいたようです。ですのでやはり私に責任があります」

「それも全て私が手配した事に義務がある。私が悪い」

「もう誰が悪いとかやめませんか?私は無事でしたし」


ブライアンとジュリアスは互いに自分の方が悪いといい、オリビアがそんな2人を止めました。


「そうだ、もういい」

「オリビア、ありがとう」

「いいのよ、ブライアン」

「それでですね、今日お呼びしたのはもう1つあるんです」

「何ですか?ジュリアスさん」


するとジュリアスが急に改まった感じでレオナルドの方を向き言いました。


「レオナルド」

「はい」


レオナルドも空気が変わったのを感じ背筋を伸ばしました。


「お前にクリスタルの団長を譲ろうと思う」

「はっ?」

「えっ?」


それを聞いたレオナルドとオリビアは急な申し出に固まってしまい、それを見たブライアンが話を切り出しました。


「今回の事の責任を感じてるんだジュリアスは。それで団長を降りると言い出して。止めたんだがこの通り全く聞かないんだよ…」

「あの、なぜ俺なんですか?」


レオナルドはなぜ次の団長が自分なのかとジュリアスに聞きました。


「お前は飲み込みがいい。腕はまだまだだが、見込みがある。お前しか他に団長は考えられない。引き受けてくれないか?」

「待ってください」


すると側で聞いていたオリビアが話に割って入りました。


「その話、お断りします」

「オリビア様…」

「なっ…」

「えっ…」

「ジュリアスさん、レオの腕はまだまだと言いましたね?ならそんな人に団長を任せて、皆は付いてきてくれるのでしょうか?」

「それは…」

「レオはどう思うの?」


オリビアは団長の話を断り、隣に座るレオナルドの方を向き、どう思うのかと聞きました。


「えっ、あぁ、まぁ、オリビアの言う通りだな」


レオナルドの発言を聞き、また目の前に座るジュリアスと目を合わせオリビアは話を続けました。


「本人もこう言っています。つまりまだ心構えも出来ていません。そんな人に任せるほど、クリスタルの団長は甘いのですか?」

「私もサポートしますので…」

「サポート?サポートされなければ出来ないような方に任せるのですか?」

「しかし他に誰も…」

「ジュリアスさんが続ければいいじゃないですか。あなたがこの国で1番強い。続けても誰も文句を言いません」

「オリビア様には負けますね…」

「騎士団の中でもクリスタルは最上位、その中の団長となると国の象徴となります。それを今のレオナルドに務まるとは私は思えません」

「分かりました。オリビア様がそこまで言うのであれば諦めます。しかし彼には才能があります。オリビア様なら分かるのでは?」

「えぇ、もちろん。きっとレオはそう遠くない未来で、あなたを超えます。ジュリアスさん」

「少しだけあなたの心が分かった気がします。オリビア様」

「それは良かった」

「本当に惜しい方ですね、オリビア様は…」

「惜しい?」


するとジュリアスは真剣な表情になり、オリビアを真っ直ぐに見つめ話し出しました。


「オリビア様、今からでも私と一緒になる気はありませんか?」

「はっ?」

「えっ?」

「一緒とは?」

「その隣にいる男をやめて、私の所へ来ませんか?絶対に後悔させませんので」

「えぇっと…」

「それはダメだ!」

「あぁダメだ、ジュリアス。さっきから何を言っている?」


何とジュリアスがオリビアに求婚し、それを慌てた様子でレオナルドとブライアンが止めに入りました。


「私は本気ですオリビア様。あなた様の様な方を私は他に知りません。その隣のガサツな男よりも、きっと幸せにしてみせます。どうか私との事を今一度、考えてみてくれませんでしょうか?」

「お断りします。私は今が幸せなので」

「では今でなければ良いのですね?」

「しつこいんですけど、ジュリアスさん」

「お前に聞いてない、レオナルド」


オリビアは苦笑いしながら答えました。


「これからもジュリアスさんとは、ないと思います」

「そうですか…、残念です…、ですが諦めません。その男に飽きたらでいいので、私との事を考えて下さい」

「飽きないと思いますが…」

「そうだ!さっきからしつこいぞ!」

「うるさい、お前に言っていないレオナルド」


するとレオナルドとジュリアスの言い合いが始まりました。


「嫁が目の前で口説かれてるんだ、言わないわけないだろ!」

「これだからガサツだと言っているんだ、少しは落ち着いたと思っていたが…」

「普段は頑張って抑えてんだよ!」

「ならそのまま抑える事を覚えろ」

「普段は抑えてるよ!」

「今も抑えろと言っている、出来ないのか?」

「出来るよ!」

「ならやってみろ」


オリビアとブライアンは席を外し、2人で話し始めました。


「もう勝手にやってちょうだい」

「そうだね、このまま放っておこう」

「えぇ、もう好きにして」

「それにしても、2人は息が合うな」

「確かに似てるわね、こうして聞いてるとまるで兄弟喧嘩ね」

「そうだね、外見や話し方も全く違うのに」

「お互いの内側に持っている物が似てるのかも。熱いところって言うか、負けず嫌いって言うか」

「それはオリビアもじゃないの?」

「えぇ〜、そうかしら?」

「そうだよ。そうだ、オリビア」

「なに?ブライアン」

「今回の事で君に迷惑をかけたから、お詫びに私とジュリアスからプレゼントを贈るよ」

「プレゼント?」

「あぁ」

「いいわよそんなの、気にしなくて」

「そんなわけにはいかない。さっそく明日から行けるように手配しといたから」

「明日?行けるように?」

「あぁ、だから2人で楽しんでくるといい」

「よく分からないけど、ありがとうブライアン」

「いいえ、どう致しまして」

「では詳しくオリビアに説明するね。まだ向こうは言い合ってるから」

「そうね、分かったわ」


オリビアとブライアンは2人から離れ別のテーブルの席に向かい合って座り、お茶をしながら楽しくお喋りしていました。


「楽しそうだな、オリビア」

「えぇ、本当に」


レオナルドとジュリアスの言い合いが終わり、2人はこちらの席へ近づいてきました。


「やっと終わったの?レオ」

「長かったな、ジュリアス」


レオナルドはオリビアの隣に座り、オリビアの飲んでいたティーカップを取りお茶を飲み干しました。


「疲れた、ジュリアスさん全然折れねーし」

「ジュリアス、あの事オリビアに話しておいた」

「あぁ、あれですね。分かりました」

「何だよ、あれって」

「後で話すわ。じゃあさっそく帰って準備しなきゃ!」

「その方がいい、楽しんできて」

「ありがとうブライアン、ジュリアスさん。ほらっ、レオ帰るわよ」

「えっ?あぁ…」

「オリビア様、いい旅を」

「はい、それじゃあ」


オリビアはレオナルドを連れ、すぐに帰って行きました。


ブライアンの部屋に残された2人は、話をしていました。


「お前の説得は、これからオリビアにさせる事にするよ」

「それは断れなくなりそうですね…」

「負かされたジュリアス初めてみたな(笑)」

「そうですか…」

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