2人の意思
オリビアは隣に座ったレオナルドの肩にもたれかかりました。
「あのね、レオ…」
「どうした?オリビア」
レオナルドはどこか様子のおかしい、自身にもたれてきたオリビアの肩を抱きました。
「ブライアンに宮殿から帰ってくる前、好きだって言われた」
「ふ〜ん、そうか。それで、オリビアは何て答えた?」
「私はレオが好きだからって、断った」
「そうか、よく言ったな」
それを聞いたレオナルドは微笑みながら、オリビアの髪に『チュッ』っとキスをし頭を優しく撫でました。
「でもブライアンの事は凄く大事だと思ってるからって言ったんだけど、そんな気休めいらないって言われちゃって…」
「そうか」
「私、ブライアンを傷付けたかな?」
「そうかもしれないけど、オリビアは間違ってない」
「本当?」
「あぁ、本当だ。これで良かったんだ、あいつのためにも」
「それならいいんだけど…」
「なら、言わない方が良かったと思うか?」
「ううん、思わない」
「だろ?だからよかったんだよ、これで」
「そうだね。何かレオに話たらちょっとスッキリした」
「そうか、なら良かった」
オリビアはレオナルドの肩から頭を離しました。
するとすぐに抱き寄せられ、深く口付けられました。
「レオのキス、いつも長いし濃厚なんだけど」
「いいだろ?元気出たろ?」
「うん、まぁ、出たけどさ。そろそろ、着替えようかな」
「あぁ、俺も着替えてくる」
「ねぇレオ、ドレスってどうやって脱ぐの?」
オリビアは着ているドレスを見ながら言いました。
「ならっ、脱ぐの俺が手伝ってやる」
「結構です。モルガに手伝ってもらうから。聞く相手間違えた」
「遠慮すんなって」
「してない、ニヤけてないで早く出てって」
オリビアはモルガに手伝ってもらいながら、着替えている最中に思っていました。
『まさかジュリアスさん私のために、レオをここへ?まさかね』
「モルガ、ありがとう助かったわ」
「オリビア様、何かあったんですか?」
「えっ?」
「少し元気なさそうですよ」
「うん、まぁね…」
「まぁ、今日はいいです。レオナルドさんに甘えて下さい。その後に聞きますんで」
「ありがとう、モルガ」
オリビアはモルガに、レオナルドとの事をだいたいは話していました。
と言うか聞いてくるので仕方なく話していました。
そしてその後ソファーに座ると、軍装を脱ぎ着替えてきたレオナルドもソファーに座り、オリビアは今日の事を責められていました。
「今日オリビア足、出してたよな?」
「だってあのままじゃ、動きづらかったんだもん」
「だからって人前で破るかよ」
「見てたの?」
「見えたんだよ」
「あぁ、そうなんだ…」
「よその男の目の前で堂々と破りやがって、このっ」
「いだいっ」
レオナルドはオリビアの、ほっぺをつねりました。
「上着も普通に脱ぐし、お前誰の女か分かってんのか?」
「ごめんなさい…、だってたまたま近くにジュリアスさんがいたから」
「ジュリアスさんはお前を狙ってんだよ、たまたまじゃねぇ」
「それは流石にないと思うけど」
「あるよ、たくっほんと天然だな」
「それはレオの考えすぎだよ」
「その後もオリビアにマント被せたろ?」
「まぁ、確かに」
「ジュリアスさんの事、好きになってねーだろうな」
「なってないよ、何言ってるの?」
「あぁ、ダメだイライラする」
レオナルドはそう言うと突然オリビアをソファーに押し倒し、覆い被さると深く口付けました。
口を塞がれ、息が苦しくなったオリビアは離れようと肩を押しましたが、レオナルドはそれを許さず、さらに深く舌を絡めてきました。
その後もレオナルドはオリビアに覆い被さったまま首筋に舌を這わせ、オリビアは声にならない吐息を漏らしました。
「んっ…、やっ…、レ…オっ」
「そんな声出しても、今日はまだ許さない」
「いじわる…、ひゃっ…」
するとレオナルドはオリビアの耳を、下から上へゆっくりと舐めました。
「うぅ…、もうやめて…」
「何で?まだこれからだろ?」
「もう身が持たない…」
「そういうの逆に煽ってんだよ」
「レオ、嫌いになるよ」
「何だよそれ…」
それを聞いたレオナルドは、オリビアから離れソファーに座り直しました。
オリビアも起き上がると、レオナルドの肩に手を置かながら首筋を「ペロッ」っとひと舐めしました。
「お前…」
「ふふっ、仕返し(笑)」
レオナルドは隣に座ったオリビアを抱き寄せました。
「わざと嫌いって言ったな?」
「嫌いって言ってない、なるよって言っただけ」
「同じ事だろ」
「そうかなぁ?」
「最近俺の扱い方、覚えたろ?」
「教えな〜い」
「少し一緒にいすぎたな…」
「じゃあ離れるの?」
「離れるわけねーだろ」
「よかった」
オリビアはレオナルドの肩に寄りかかり、2人は手を繋ぎました。
「俺、ほんと嫉妬深いよな」
「そうだね」
「俺このままじゃ、いつかオリビアに嫌われるんじゃないかって不安だ」
「嫌いに何てならないわよ」
「本当か?」
「本当よ、私にはレオしかいないんだから」
「いや、いるよ。オリビアにはいろいろと…」
「もう、本当にレオは」
オリビアは繋いでいた手を離し、レオナルドの頬に両手を添え目を合わせました。
「今日私はブライアンを振ったのよ。レオが好きだからって言って」
「そうだったな」
「私の何が不安?」
「オリビアは可愛いし、優しいし、綺麗だし、明るいし皆んなオリビアを好きになる。だから取られそうで怖い」
「私はレオが好きなの。他の人なんて見てないわ」
「そうだよな…」
「そうよ、こうやって自分の部屋に入れて、手を繋いだり、キスをしたり、一緒に寝たり、それはレオだからしてるのよ?他の人だったらしてないわ」
「あぁ、そうだな」
「レオは私のこと信じてないの?私はずっとレオと一緒にいたいのに。レオは違うの?」
「何で泣くんだ?」
「だって…」
レオナルドは泣いてしまったオリビアを抱き締めました。
「ごめんオリビア、俺もずっと一緒にいたい。ずっと離さないからな」
「うん…」
「本当ごめん、これからはオリビアを信じるから」
「本当に信じる?」
「あぁ、信じる。だから泣くな」
「うん、分かった…」
「泣き止んだか?」
「うん…」
レオナルドは抱き締めていた手を緩めオリビアの顔を覗きました。
「まだ泣いてんじゃん…」
レオナルドはオリビアの頬を伝う涙を手で拭いました。
「すぐには止まらないの」
「泣いてても可愛いな、オリビアは」
「何それ」
「そのままの意味だ」
その後、泣き止んだオリビアをレオナルドは自身へ抱き寄せ、また互いの手を繋ぎました。
「もう人前で足出すなよ?」
「分かった」
「ジュリアスさんにも必要以上に近付くな、いいな?」
「分かりました」
「お前は俺の何だからな?」
「うん、分かってる」
「本当に分かってんだろうな?」
「ふふっ(笑)」
「何笑ってる?」
「そう言うのも全部、好きだよレオ」
「おう…」
「私はレオから絶対離れないから、安心して」
「あぁ、分かった」
「もうブライアンにも膝枕しないから」
オリビアは繋いでいた手を持ち上げ、レオナルドの手の甲にキスをしました。
「誘ってんの?」
「えっ?そう言うんじゃ…」
「なら、キスして」
「えっ、キス?」
「オリビアからして」
「うん…」
オリビアはレオナルドにキスをしました。
すぐ離れようとしましたが、レオナルドにしっかり捕まり、深く口付けされてしまいました。
その後ベッドへと2人は入り、隣で眠る愛しいオリビアをレオナルドはまた見ていました。
『オリビア泣かせて悪かった。だけどお前が俺に本気だって伝わった。ブライアンともケジメつけたんだな。なら、俺もそれに答えるよ』
レオナルドはそう思いながらオリビアを抱き締め、オデコにキスをしながら眠りにつきました。
翌朝、まだ眠い目をこすりオリビアが体を起こすと、レオナルドがオリビアの腰のあたりから手を伸ばし捕まえました。
「まだ起きんなって」
「えっ、でも」
「いいから、こっちこい」
レオナルドは腕を横にのばし、自分の腕に寝ろとオリビアに合図をしました。
「少しだけだよ」
「あぁ」
オリビアはレオナルドの顔を見ながら横向きに、頭を腕に置きました。
「オリビア好きだぞ」
レオナルドはそう言いながらオリビアの頬をもう片方の手で撫でたとき、突然部屋のドアが開きモルガが入ってきました。
「レオナルドさん、騎士団に戻ってて騎士の人が来ましたよ」
「邪魔すんなモルガ」
「仕方ないでしょ、言われたんだから」
「モルガ、おはよう」
「おはようございます、オリビア様」
オリビアはさっさとベッドから起き上がると、鏡台の前に座りました。
「俺、今日休みだって言われたから来たんだけど」
「よく分かんないですけど、昨日の事いろいろ聞きたいそうです」
「あ〜!うっぜぇな!」
レオナルドはベッドから起き上がり、すぐに身支度を整えると騎士団へと行ってしまいました。
「何だかんだ言って、ちゃんとすぐ行きましたねレオナルドさん」
「そうね、モルガ」
「でっ、昨日なにがあったんですか?オリビア様」




