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えっ、私がこの世界を守るの?  作者: 藤崎七奈
第三部 【不変と誠実】

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新たな出来事

オリビア達も16歳になった頃、レオナルドは騎士団の遠征に行き、オリビアから遠く離れた場所でとても寂しい思いをしていました。


「オリビア…、まだまだ帰れそうにない…、早く会いたい…」


遠征先の宿舎の部屋でレオナルドは、1人オリビアにもらったネックレスを握りしめ眠りにつきました。


* * *


『そんなに私に会いたい?』

『わぁ!!!』


すると突然オリビアが目の前に現れ、レオナルドは驚きのあまり尻もちをつきました。


『ふふっ(笑)驚いた?レオ』

『あぁ、ビックリした』


レオナルドはその場ですぐに立ち上がり、あたりを見渡しました。


『ここは何処だ?それに何でオリビアがいるんだ?』


気付くとレオナルドは、何処までも真っ白な世界が続く不思議な空間にいました。


『さぁ?どこだろうね』

『オリビア!』


レオナルドは目の前にいたオリビアを、思わず抱き締めました。


『そんなに私が好きなの?レオ』

『あぁ、好きだオリビア』

『ありがとう、とても嬉しいわ』


* * *


朝になり、レオナルドは目を覚ましました。


「なんだ夢か…、会いたくて夢まで見てしまった。オリビア…」


レオナルドはネックレスの先端を手の平に乗せ、見ながら呟いていました。


そしてその夜レオナルドが眠りにつくと、またその不思議な空間に来ていました。


* * *


『レオ!また来たの?そんな簡単には、ここへは来れないはずなのに』

『オリビア!何で1人でこんな所にいるんだ?ここは何処なんだ?』

『私は、あなたの知ってるオリビアじゃないわ』

『そんなはずはない、お前はオリビアだ』


レオナルドはオリビアの側まで歩み寄ると、抱き締め片方の手を頬に添えながらキスをしました。


『ほらやっぱり、この唇はオリビアだ。何でそんな嘘を付く?俺には通用しないぞ』

『そんなの当たり前でしょ、私はオリビアの一部なんだから』

『オリビアの一部?』

『分身って言えば分かりやすいかな?』

『お前はオリビアの分身なのか?』

『そう、私はここにいるオリビアの分身よ』


そう言った分身のオリビアは、レオナルドが付けていたネックレスを指差しました。


『ここはネックレスの中なの。全く普通はここへはそう簡単には来れないのよ。レオは私を強く思いすぎよ。思ってくれるのは別に嬉しいけれど、ここへはもう来ちゃダメ』

『どうして来ちゃダメなんだ?』

『どうしてって、私は本物のオリビアじゃないからよ。こんなに会ってはいけないの。だからもうサヨナラよ』


* * *


そして朝になりレオナルドは目を覚ましました。


「オリビアの分身…」


それから2ヶ月くらいが経ち、レオナルドが遠征から帰ってきました。


「オリビア!」

「あっ、レオお帰り〜」


帰ってきたレオナルドは、次の日さっそく大聖堂へ訪れました。


「遠征どうだった?疲れた?」

「あぁ、遠いし疲れた」

「そう」

「今日休みもらったからブライアンの部屋使うぞ」

「うん、いいよ」


その夜、オリビアの部屋で寛ぐレオナルドの姿がありました。


2人はソファーへ腰掛け、レオナルドはオリビアの肩を抱き自身へ寄せていました。

(※オリビアの本心がレオナルドにバレ、2人の距離は以前よりも近付いていた。というかレオナルドの押しに、オリビアが負けていた)


「そういえば、このネックレス凄いな」

「えっ?ネックレス?」

「あぁ、オリビアの加護がしてあるからなのかもしれないが、本当に怪我しない」


レオナルドはそう言いながら、付けていたネックレスに触れました。


「そう、なら良かった」

「後オリビアの分身にも会ったぞ」

「私の分身?」

「何かこのネックレスの中に、自分はいるとか言ってた」

「へぇ〜、本当にそんなこと言ってたの?」

「本当だって、嘘言ってどうする」

「まぁ、確かに。ならきっとその子がレオを守ってるんだね」

「そうなのかもな」

「そういえばそのネックレス渡してから、何か最近レオが近くに感じるかも」

「ほらっ、今が好きだと言うチャンスだぞ?」

「何よそれ」

「なぁ、オリビア」

「んっ?」

「久しぶりに会ったし、キスしてもいいか?」

「嫌、もうしないって前に言った」

「ちゃんと手加減するから」

「嫌です」

「本当にもうしてくれないのか?」

「うん、しない」

「はぁ、そうかよ…」

「そんなにしたいの?」

「したい、していいのか?」

「ダメ」

「何だよ、期待もたせんなよ」

「ごめん」

「ごめん言うなら、させろ」


「んんっ!」


レオナルドはオリビアの頬に手を添えキスをしました。

舌を絡ませ吸ってきたレオナルドにオリビアは驚き離れました。


「もういいでしょ…」

「ダメだ、期待させた罰」

「えっ?いたっ!」


レオナルドは次にオリビアの首筋に吸い付き、キスマークを付けました。


「消すなよ、消したらまた付けるからな」

「レオのいじわる…」

「オリビア可愛いすぎ」


レオナルドはソファーから立ち上がりオリビアの手を引くと、ベッドへと誘導しました。


「今日は疲れたから、もう寝よう」

「うっ、うん」

「何かして欲しいの?」

「違います、違います」


オリビアはそう言いながら、首を横に振りました。


「そんな拒否るかよ」


オリビアがベッドへ入ると、一緒に入ってきたレオナルドがすぐに腕枕をしてきました。


「痛いか?」

「ううん痛くはないけど、レオの方が痛いんじゃない?」

「平気だ」

「そう」


そして2人はそのまま深い眠りへとつきました。


「オリビア様〜、おはようございます!」

「し〜!」

「えっ?」

「レオ、まだ寝てるから起こさないで」

「あっ、ごめんなさい。オリビア様」


朝になるとモルガがオリビアの部屋へとやってきました。


レオナルドはオリビアが起きても、モルガが声を出しても全く起きませんでした。


「レオナルドさん、疲れてるんですね」

「えぇ、全然起きないの」

「オリビア様に会いたくて、飛んできたんでしょうね」

「どうなのかしら」

「絶対そうです」


その時です。


「んっ?」

「オリビア様?」

「ブライアンに呼ばれたわ。ちょっと宮殿へ行ってくる」

「分かりました」

「何だか様子がおかしいわ」

「ブライアン様がですか?」

「えぇ、急いで行かなきゃ」

「気を付けて行ってきてくださいね」

「分かったわ」


オリビアはブライアンに精霊を使い呼ばれたので、急いで宮殿へと向かいました。


「ブライアン!どうしたの?」


宮殿へ着くなり、オリビアはすぐにブライアンの部屋へと向かいました。


「オリビア、待ってたよ。ちょっと一緒に来てくれないか?」

「いいわよブライアン。あっ、ジュリアスさんお久しぶりです」

「お久しぶりです、オリビア様。急にお呼び立てして申し訳ございません」

「いえ、気にしないで下さい」

「行こう、オリビア」

「ええ」


ブライアンの部屋には、オリビアが来るのを待っていたかのようにジュリアスも一緒にいました。


そしてブライアンとジュリアスと共に部屋を出てオリビアが向ったのは、何と宮殿の地下にある牢獄でした。


「凄い、こんな所があったのね」

「こんな所に君を連れてくるつもりはなかったんだけど、どうしても君に見てもらわないと行けなくて」

「大丈夫よ、気にしないでブライアン」

「私が側におります、安心してお進み下さい」

「ありがとうございます、心強いですジュリアスさん」


先頭にブライアン次にオリビア後ろにジュリアスという順番で進みました。


「まだ先だから移動しながら説明するよ、オリビア」

「分かったわ」

「前に言ったと思うけれど、私の父サルテ王にかつて恋人がいたと言っただろ?」

「えぇ、聞いたわ」

「その人との間に子供が1人いた。その子供が君の名誉を汚し、私の失脚を狙っていたと言ったね?」

「えぇ、言っていたわ」

「そいつを捕らえていたんだけど…」

「どうかしたの?」

「これを見て」


ブライアンが言った先には誰もいない牢がありました。


「まさか、ここにいたって事?」

「あぁ、今朝見たらいなくなってた」

「そんな?!んっ?これって…」


オリビアは何かを感じ取り、その牢に近付きました。


「これは、精霊の気配だわ…」

「やはりそうか。ノエルが反応したから、もしかしたらと思って君を呼んだんだ」

「そう、ノエルが。でも、これは…」

「どうかしたの?」

「私が知っている精霊じゃないわ。そうだ前にその人、イグナシオ王国と繋がってたって言ってなかった?」

「あぁ、イグナシオ王国が裏で手引していたらしい」

「ならもしかしたらこの精霊は、イグナシオ王国の精霊かもしれないわ」

「何だって!」

「私はこの国の精霊なら分かるわ、なのにここにいた精霊の気配は知らない」

「分かった、ありがとうオリビア。後はこちらで調べるよ」

「本当はもっと分かればいいんだけど私の知らない精霊だから、私もこれ以上は分からないわ…」

「いや、この国の者ではない事が分かっただけで良かったよ、ありがとうオリビア」

「そう言ってもらえるならいいけど…」

「本当にもう君は気にしなくていい、後は任せてオリビア」

「えぇ…」

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