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えっ、私がこの世界を守るの?  作者: 藤崎七奈
第三部 【不変と誠実】

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我儘

「だよね!そうそう!」

「それ、分かりますオリビア様!」

「でしょ!」


午後になりオリビアの部屋にモルガが来ていて、ソファーに座りながら2人で仲良くお喋りをしていました。


「今日もいるかな?」

「ですね、いるかもしれませんね」

「じゃあ今日は、向こうに行くのはやめようかな」

「そうですね、それが1番イイですね」

「さすがにもう私やだ」

「私もさすがに嫌です」


すると部屋のドアを叩く音がしました。

オリビアがドアを開けると、そこにはレオナルドが立っていました。


「レオ、入って。モルガも来てるよ」

「知ってる、声聞こえた」

「そうだ、オリビア様!」

「なに?モルガ」


レオナルドがオリビアの部屋の中に入ると、さっそくモルガが話し出しました。


「ここはレオナルドさんに偵察に行ってもらいましょう!」

「あっ、それいいかも」

「偵察?」

「大聖堂に行きたくても行けないって話てたの。まだ団長さん達いたら昨日みたいに捕まるって」

「そうなんです!レオナルドさんなら、そこらへん上手くやれるかなって。ねっ、オリビア様?」

「そうそう」

「そんなの俺だって嫌だし、モルガが行けよ」

「えぇ〜、よし!ここは皆んなで、じゃんけんしましょう!恨みっこなしです!」


「なんで私が…、行けばいいんでしょ!行けば!もう!」


3人でじゃんけんをした結果、モルガが大聖堂へ見に行くことになりました。


モルガが大聖堂へ行ってからしばらく経ちましたが、全く戻って来る気配がありません。


「モルガ、戻って来ないわね」

「だな、いたんじゃないか?」

「そうかもね」


オリビアとレオナルドは別々にソファーに座り、話していました。


「オリビア」

「なに〜?」

「昨日の事、本当に覚えてないのか?」

「覚えてない」

「ホントか?」

「本当だけど?」

「俺、お前の顔見ればだいたい分かるんだけど?」

「何が?」

「後から思い出したんだろ?」

「何で分かるの?」

「分かるよ、何年お前の顔見てると思ってる」

「もういいでしょ、その話は」

「はぁ?何でいいんだよ、俺はよくない」

「恥ずかしいからしたくない」

「何だ、そっちかよ」


レオナルドはオリビアの座っていた長いソファーの隣に座りました。


「何で寄ってくるの…」

「俺は嫌じゃなかったよ。オリビアは?恥ずかしがんな」

「嫌ならしない…」

「そうか、お前からだもんな。初めてがオリビアからで嬉しかったよ」

「…そう」

「オリビアも初めて何だよな?違うのか?おい!」


レオナルドは黙ってしまったオリビアに、興奮した感じで言いました。


「私、モルガ見てくる」

「はっ?」


するとオリビアはその場から逃げようと立ち上がろうとしましたが、すぐに隣りにいたレオナルドに捕まり座らされました。


「オリビア、相手は誰だ?」


レオナルドはオリビアの両肩を掴みながら聞いてきました。


「いつした?ここに来てからだよな?まさか…、ブライアンか?そうなんだな?いつどこでしたんだ?オリビア、オリビア!」

「そうやって怒ると思ったから言わなかったの…」

「ってことは向こうからしてきたんだな?」

「…ぅん」

「あの野郎…。いつだ?いつした?」

「何でそこまでレオに言わなきゃいけないの…」

「はぁ?好きなやつの事いろいろ聞いてなにが悪い。こっち向け」

「いや」

「オリビア、悪かったよ。そんな顔するな。俺はお前に嫌われたくない」


複雑な表情をし目を合わせようとしないオリビアを、レオナルドが抱き寄せました。


「ブライアンに嫉妬した。だからお前を責めたわけじゃない。ごめんオリビア。全部俺が悪い。ごめん…」

「うん、分かった」

「俺を嫌いになったか?」

「なってない」

「本当か?」


レオナルドは少しだけオリビアを離して顔を覗きました。


「あのねレオ。レオが私の側にずっといたように、私もレオの側に幼い頃からずっといたのよ?レオが嫉妬深いことくらい、とっくに分かってるわよ」

「何だそれ、俺は子供かよ」

「そうね、私から言わせれば我がままな子供ね」

「なら、我がまま1つ言っていいか?」

「やだ」

「何でだよ、俺は我がままな子供なんだろ?」

「そうだけど…」

「ならいいだろ」


レオナルドはキスをしようとしましたが、オリビアが近付いてきたレオナルドの顔を手で抑えて止めました。


「ダメ」

「俺の我がまま少しは聞け」


レオナルドはオリビアの手を払い除け、もう片方の腕で抱き寄せるとキスをしました。


「んっ…」


レオナルドは軽く口付けて離しました。


「口開けろ」

「嫌だ」


レオナルドはオリビアの顎を下に引き、口を開けさせると再び唇を重ねてきました。


「んんっ!」


舌を絡ませてきたレオナルドにオリビアは驚き離れようとしましたが、レオナルドがそれを許しませんでした。


「ブライアンとここまでしたか?」


レオナルドにそう聞かれたオリビアは首を横に振りました。


「そうか。俺は我がままな子供でいい。だから俺を怒らせたくなかったらブライアンを遠ざけろ。いいな?返事は?」

「そんなこと言われたって…」

「言われたって何だよ?ブライアンが好きなのか?」

「そういうわけじゃないけど…、ブライアンは友達って言うか仲間みたいな感じだから遠ざけれない」

「仲間ならキスさせんのかよ?」

「それを言うならレオもでしょ」

「俺はブライアンと同じかよ…」


レオナルドはオリビアの両肩に手を添えながら、顔を覗いてきました。


「ねぇ、レオはどうしてこんなに私の中にズカズカ入ってくるの?私は最初から誰も選ばないって決めてたのに…」

「お前はそんなこと考えてたのかよ?」

「そうだよ。だから聖職者になったんじゃん」

「お前は本当に世話が焼けるな」

「どうして?」

「人の気持ちなんて、どうなるか分かんないんだよ。オリビアがそう決めててもいつか変わるかもしれないんだ」

「そんな事…」

「ないって言えるか?答えられないだろ?それが答えだ」

「でも…」

「誰も未来は分からないんないんだ。神さえもな。全くお前は本当に…」


レオナルドはオリビアを抱きしめながら話しかけました。


「俺、お前が選んでくれるような男になるから。お前を俺でいっぱいにしてやる。絶対にオリビアを1人にしない。そんな誰も選ばないとか言わせないからな」

「レオ…」

「それにまだ俺にも脈ありそうだしな。俺のこと嫌じゃないだろ?抱き締められても抵抗もしないしな」

「嫌い、レオなんて嫌い」

「本当は?」


レオナルドはオリビアの身体を少し離し、顎を持ち上げて目を合わせました。


「顔赤いぞオリビア」

「赤くない」

「赤い」

「赤くなんてない」

「オリビア、好きだ。ほらっ、また赤くなった」

「なってない」


レオナルドはそのままオリビアの頬に手を添えました。


「その気持ち消えないようにするからな。いつまでもそのまま俺を思ってろ。いつか俺を好きだと言わせてやる」

「どうしてそんなに…」

「好きだからに決まってんだろ、馬鹿かお前は」

「もう出てって」

「嫌だね、せっかくオリビアの気持ち分かったのに出ていくかよ」

「レオの事は好きじゃない、これからも好きにならない」

「意地っ張りだな、それって好きだって言ってるようなもんだぞ?」

「もういい、私が出ていく」


オリビアはすぐにソファーから立ち上がり、捕まる前に素早く部屋を出ようとしました。


「待てって」

「離して!」


レオナルドは逃げられそうになり、慌ててオリビアの腕を掴みました。


オリビアはその手を振り払おうとしましたが、レオナルドが自身へ引き寄せオリビアを抱きしめました。


「離してっ!」

「嫌だ、絶対離さない」

「我がままな子供…」

「どっちがだよ」

「もう…、分かったわよ」

「何が?」


レオナルドは抱き締めていた手を緩め、オリビアの顔を覗きました。


「はぁ…、レオの事を好きになったら、好きだって言えばいいんでしょ?」

「…今なんて言った?!」

「好きになったら、好きだって言うって言ったの」

「オリビア!」


レオナルドは嬉しくなりオリビアを強く抱き締めました。


「レオ、痛いってば…」

「悪い…、嬉しすぎて、つい」


レオナルドはまた少しだけオリビアを離し、2人は顔を見つめ合いました。


「こんなんで嬉しいの?」

「あぁ、嬉しいオリビア」

「一生、言わないかもしれないよ?」

「えっ…、それは困る…」

「私に好きだって言わせられるの?」

「あぁ、言わせる。絶対に言わせる」


オリビアはレオナルドの自身へ近付いてきた顔を、とっさに手で抑えました。


「何?」

「キスしようかなって」

「さっきしたでしょ?もうダメ」

「何で?少しくらいいいだろ」

「よくない、てかもう離して」

「俺を好きだと言え、そしたら離す」

「脅して言わせるの?」

「言った事に変わりはない」

「本当、我がままな子供」

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