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えっ、私がこの世界を守るの?  作者: 藤崎七奈
第二部 【真実】

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魔王

私は魔王ハディシス。

元々私は人間だった。だが親の顔も知らぬ、貧しいそこらへんの道端にいた子供だ。


そして幼少期を過ぎた頃から、少しずつ自分の見栄えの良い容姿を使い、私に群がってくる金持ちの化け物共を相手にしていた。


初めたきっかけは、あえて言う必要もないだろうが、まぁ恐らく今お前が想像しているような感じだ。(※年齢は小学生中学年くらい)


男でも見た目が良いというだけで、少し我慢すれば大金(※口止め料込み)が入る。


こんなにいい商売はない。何故か客が尽きる事もなく、まだまだ子供だった私には良い仕事だった。


そして成長していくにつれ、出来る仕事も増えた事をきっかけに足を洗った。(※年齢は高校生くらい)


だが大人というのは面倒だ。


見つけられないよう居場所を変えても、金を使って探される。

私はこの時点でこの世界にうんざりしていた。


私はある常連の男に追いかけられ、あっという間に見つけられると、その男の家の地下に監禁された。


満足に食事も与えてもられず、程なくして私は死んだ。


その後私は気付くと冥界にいた。私はここで絶望してしまった。


希望も夢も何もなく、何のために生まれてきたのかも分からないまま、ただ死んだという事実だけが現実にそこに存在していたからだ。


私は正気を失い、冥界にいた魂を喰い漁った。ただ無我夢中で喰いまくった。


そして全てを食べたきった頃、私の目の前に1人の悪魔が現れた。


「私達の王になりませんか?」

「王?何の?」

「悪魔の王、魔王です」


私は神話に伝わる冥界の神、ハデスから名を借りハディシスと名を改め、冥界並びに悪魔や魔物を統べる者、魔王としてここに城を作った。


地上で死んだ地獄行きの魂は、ここ冥界へ下りてくる。

それを私は食べ続け、そして闇の魔力を蓄えていった。


いつかこの星の人間共の上に君臨し、支配するそのためだけに…


私は魔物を徐々に地上へと送り出し、人間共に恐怖を与え続けた。


だが200年前、少しばかり出しすぎた事があった。


どうやら人間の中には魔物を引き寄せやすい奴がいるようで、あわや壊滅状態に近くなってしまった。


このままでは私の威厳を味わわせられないまま、人間がいなくなってしまう。

しばらく様子を見て、人間を増やさねばならなかった。


そんな中、人間だった1人の男が悪魔になり残り僅かだった魔物を全て倒した。


この悪魔を私の配下にしてやろうと思ったが、どうやらまだ世界に未練があるらしい。私はその悪魔をそっとしといてやることにした。


だが気になったのでこの悪魔を見張ることにした。

どうやら目覚めたと思ったらすぐに女が出来ているようだ。


魔王になってから人間に興味などなかったが、さすが私が目を付けた悪魔だ。


その女は私も気になるほどに美しい目をしていた。


その目は私とはまるで正反対な生き方、考え方をしている、そう感じさせられた。


この目を私で支配してやったら、いったいどんな景色が映るだろうそう思った。


だが私が目をつけてやった悪魔の女だ、横から奪うなど子供がすることだ。

しかし私は忘れていた。人間は愚かだということを。


そうか女、お前も私と同じように感じたんだな、人間は身勝手だと。

ならここへ来るといい、共に人間を支配しよう。


近くで見たその女の目は絶望を感じてはいたが、真っ直ぐに私を捉えていた。


何故そんなに真っ直ぐな目をしている。なぜ霞まない?その目が欲しい…


気付くと私は魔物を倒し終え、疲れきった女を抱きかかえベッドへと寝かせていた。

まさかこんなに早く、すぐに手に入るとはな。


私はこの城で1番いい部屋をこの女の部屋にしてやった。


部屋はこの城の最上階にあり、窓からは海の中が見えるようになっている。

もちろん私の部屋は隣だ。


女に触れるなどいつぶりだろう…

人間の頃からだから…、えっと250年くらいか…?

妃になってもらうからには、大事にしないとな…

どうしよう妃になりたくないって言われたら…!(汗)

大丈夫だ、私は魔王だ、怖いものなど何もない!


目覚めた女は思った以上に明るく、これまでに会ったことがない女だった。

どうやら目だけではなく心も真っ直ぐなようだ。


私は初めて自分よりも美しいものにその時出逢ったと思った。

これが恋というものなのかもしれない…


それから案の定、妃も断られた。

そしてどうやら下手に触れられないらしい。

さっきは思わず口づけでもしてやろうと思ったが…


ここから出ては行かないようなので、とりあえずは一安心だ。

これから大切に扱い妃になってもらえるように、私なりのやり方で接していこうと思う。


ちなみに私がいつもグラスで飲んでいる黒い飲み物は、冥界にきた魂である。


配下の悪魔に飲みやすいよう液状にしてもらっている。昔のように貪るようなことはしない。


これで少しずつだが闇の魔力を増やしている。

だがアルテミアにこれはあまり勧めたくはない。


なぜなら、とてつもなく不味いからだ!

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