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えっ、私がこの世界を守るの?  作者: 藤崎七奈
番外編 〜シルフ〜

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もしもの世界 ―風Ver.5― 

そして月日は巡り、オリーブは中等部を卒業しシンシアでの留学が終了しヘイデンへと戻ってきましたが、シンシアに残された3人はオリーブと離れたくない一心でヘイデンへと留学を決め、ヘイデン城でオリーブと共に暮らすことになりました。


ヘイデン城へ戻ったオリーブは、魔物が侵入しないよう結界を張るため、城の中庭へと向かいました。


中庭へと着くとすぐに魔法へと取りかかりました。


オリーブは目の前に細くて長い竜巻を起こすと、竜巻はどんどん大きくなり上空へと昇りやがて雲へと変わりました。


ヘイデン王国は分厚い雲に覆われ、昼間だというのに薄暗くなりました。


すると雲の隙間から暖かな日の光が差し込み、地上に降り注ぎました。

それは『天使の梯子はしご』と呼ばれるとても神秘的な現象でした。


「さすがオリーブ、風の魔法をここまで使いこなすとは」

「当たり前だろ、俺達のご主人様なんだから」

「そうですね雷樺」


シルフと雷樺はオリーブを見ながら2人でそんな事を話していました。


その後4人(※オリーブ、アリシア、ウォルター、アイザック)はヘイデンの高等部へと入学しました。


入学してから数ヶ月後、この日は学校が休みでまだ早朝ということもありオリーブは1人部屋でのんびり過ごしていましたが、結界を張ったにもかかわらず魔物の気配を感じすぐに雷樺に乗り向かいました。


すると、城の門へと向かってくる禍々しいオーラを放った者がいました。


「怒りに飲み込まれてる。シルフどうしたらあの人を救える?」

「あのくらいなら、オリーブの癒しで救えるよ」

「分かったわ」


オリーブはシルフに言われた通りに目を閉じ「あの者に、風の癒やしを」と唱えました。


すると人型くらいの風の精霊が姿を現し、両手を広げるような形でその者へ向かっていき優しく包み込むと風の精霊は消えました。


魔物は一瞬で消え去りその者は倒れました。

オリーブは急ぎカーティスの下へと向かい、先程の事を説明しました。


事情を聞いたカーティスは、顔つきを変えながらオリーブにある事を尋ねました。

風の精霊王シルフに魔物の事、世界で何が起きているのかを聞いてほしいと言ってきたのです。


オリーブはカーティスにシルフから聞いたことを説明しました。

この世界に魔物を出現させ人間を消そうとしている者がいると言うことを…


後日、オリーブ達一行はケツァール皇国へと向かっていました。


シルフからの話を聞き、世界の危機が迫っていると感じたカーティスは各国での連携を図るため、オリーブに使者としての役目を任せました。


ケツァール皇国はヘイデン王国よりも南に位置し、広大なセト砂漠を抜けた先にあります。


しかし砂漠へ入った途端砂嵐にあい、オリーブ達一行は身動きが取れなくなってしまいました。


オリーブ達は複数のテントを張りその中で過ごしていました。


朝になりアリシアと一緒のテントで寝ていたオリーブは目を覚ますと、枕元に赤い綺麗なトカゲがいる事に気付きました。


オリーブは起き上がり、トカゲを手の平の上へ乗せるとトカゲはオリーブの手の平をひと舐めし、消えてしまいました。


「今のは一体…」

「やはり来たか」

「えっ、何が?シルフ」


「オリーブ…、どうかしたの?」

「アリシア起こしちゃってゴメン」


オリーブの話し声で隣に寝ていたアリシアは起きてしまいました。


その後テントを出ると昨日までの砂嵐が嘘のように収まっていました。


こうしてようやく砂漠を進みケツァール皇国へと到着したオリーブ達は、さっそく皇帝と謁見することになりました。


扉が開き中へと通されると、八角形の大きな台座がありその上に豪華な玉座がありました。


そして、その玉座に座っていたのは何とオリーブと同い年くらいの少女でした。


「よく参られたヘイデン王国の方々、私がケツァール皇国皇帝メアリー=グレフラムです」

「メアリー陛下、私はヘイデン王国から参りました、オリーブ=ゼラファーガです。お会い出来とても光栄です」


「オリーブ!待っていたよ!」


するとメアリーの隣に立っていた日焼けした肌の似合う男性が、オリーブに近づいてきました。


「えっと…、どちら様ですか?」

「これは失礼、私は火の精霊王サラマンダー。ようこそ、わがケツァール皇国へ」


オリーブにサラマンダーが挨拶をすると、シルフが皆に見えるように姿を現しサラマンダーに話しかけました。


「サラマンダー、いきなり近付いて失礼じゃないか?」

「やぁ、シルフ元気そうだな」

「あぁ、サラマンダーも」

「お前に負けたこと忘れてないからな」

「あー、そうですかー、根に持たれて怖いですねー」

「今から続きしてもいいんだぞ?」

「また負けるよ?サラマンダー」


そんな2人の精霊王をその場にいた皆が驚いて見ていました。


「えっ!いきなり精霊王2人ってどういうこと?ウォルター!」

「私に聞かれてもアリシア…」

「本当に精霊王なのか?こいつら」

「どうなんでしょう…?アイザック」


皆が驚いている中、当の2人はそんな事を気にする素振りもなくオリーブを挟み話していました。


が、サラマンダーがオリーブの手を引き連れ出し扉から出て行ってしまいました。


「姫!ケツァールを案内してあげるよ!」

「えっ、ちょっと…」

「乗って!」


サラマンダーは人間の姿から大きなドラゴンへと姿を変え、オリーブを背に乗せようとしました。


「シルフお前はここにいろ、男を背に乗せる趣味はない」

「はいはい、私もだよサラマンダー」

「えっ?シルフ?」

「オリーブ、サラマンダーは危害を加えるような奴じゃない。楽しんでくるといい」

「えっ?えぇ…」


オリーブは戸惑いながらもサラマンダーの背に乗りました。


サラマンダーは高速で回転しながらとても高く飛び、オリーブは以外にも楽しんでいました。


「凄い!こんなに高く飛べるのね!」

「シルフじゃこんなに高くは飛べないだろ?」

「とても楽しいわ!」


ジェットコースターのような空中散歩の後、サラマンダーは宮殿の自身の部屋へとオリーブを案内しました。


そこでオリーブはサラマンダーが自分を依り代にしようとしたが、同じように依り代にしようとしていたシルフと戦いになり負けた事を聞きました。


「サラマンダーは魔力量は多いけれど、真正面からしか攻撃して来ない分かりやすい男なんだよ、オリーブ」

「真正面から攻撃して何が悪い、シルフ」

「これだから僕に負けるんだよ(笑)」

「クソッ!姫、こんな男やめて今からでも俺を選ぶんだ!」

「何を言っている、依り代は変えられないよ?サラマンダー(笑)」

「お前、性格の悪さ滲み出てるぞ」


シルフは気心の知れたサラマンダーと話し、思わずオリーブの前だということを忘れてしまいました。


「あっ…、オリーブ僕を嫌いにならないでね?」

「ふふっ、嫌いに何てならないわシルフ(笑)」

「シルフは私と話すと性格変わるんだよな」

「君の性格が悪いから、ついつられてしまうだけだよ」

「あー、はいはい、そうですねー」



その後、ケツァールでの日々を過ごしたオリーブ達は明日帰国することとなり、その夜宮殿ではパーティーが開かれました。


皇帝メアリーの開会の合図で、ダンスパーティーが始まり、するとすぐにサラマンダーがオリーブを誘いました。


「姫、とても綺麗だよ」

「ありがとう、サラマンダー」

「姫に私の矢印つけたし、今度会いに行くからね」

「矢印?」

「前にトカゲを見ただろ?あれは私の分身さ。その時、姫に私の魔法を入れたんだ」

「そうだったのね」

「火の魔法の者がいないと砂漠は抜けられないからね。どうやら抜けられなくて困ってたようだったから」

「それはありがとう、サラマンダー」

「どういたしまして」


サラマンダーとのダンスが終わるとシルフに誘われました。


「オリーブ、とても素敵だよ」

「ありがとう、シルフ」

「本当はオリーブに、サラマンダーと会ってほしくなかったんだ」

「それはどうして?」

「サラマンダーは真っ直ぐな奴だろ?だから皆サラマンダーを好きになるんだ。それが凄く怖かった」

「確かに真っ直ぐね。でも私はシルフのそういう優しい所が好きよ」

「オリーブは人の気持ちを掴むのが上手なようだね」


ダンスが終わるとシルフは姿を消し、オリーブ以外の人間には見えなくなりました。


その後メアリーのダンスショーが始まりました。

メアリーは踊りながら炎の鳥を出し、炎の鳥は会場を一周すると消えてしまいました。

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