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えっ、私がこの世界を守るの?  作者: 藤崎七奈
番外編 〜シルフ〜

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もしもの世界 ―風Ver.3― 

オリーブとカインは初等部へ入学し、エルフの里では毎年夏恒例の野営訓練にも参加し、オリーブはあっという間に10歳になりました。


城でオリーブの誕生日パーティーが開かれた翌日、ヘイデン王国の王妃クレアが男の子を出産、しかしクレアは産後の術後がよくなく生死を彷徨い続けその後息を引き取りました。


そして悲劇は続き、何とポール王も妻クレアの死のショックから立ち直れず、精神を病み床に伏せそのまま眠るように息を引き取りました。


ヘイデン王国は王と王妃を同時に失い悲しみに暮れました。


そんな中、弟のカーティスが王へ妻ナディアが王妃へと即位し、オリーブは沢山の悲しみを知りました。


「シルフ、回復魔法を教えて」

「いいよ。でもどうしてだい?」

「私は今回何も出来なかった。だからせめて心の傷は癒せなくても、身体の傷は癒やしてあげたいの」

「そうかオリーブ、風は攻撃だけじゃないんだ。人に安らぎを与える事も出来るんだよ」


オリーブはシルフから回復魔法を教わり、剣術の訓練にもなお一層鍛錬していきました。


エルフの里の夏の野営訓練にも2夜参加し、オリーブの実力は一国の騎士団にも劣らないほどになっていました。



そして時は過ぎ、春から隣国シンシア王国へ留学し中等部へと入学が決まりました。


シンシア王国はヘイデン王国よりも北に位置し、水の精霊女王ウンディーネが住むと言われる場所で、水魔法を得意とする者が多くいる国です。


オリーブはシンシア王国の城の中に部屋をもらい、シンシアの王族達と共に暮らすことになりました。


そこにはシンシア王国の王子2人がおり、1つ年上の少しキザで気さくなウォーター王子、同い年でぶっきら棒だが根は優しいアイザック王子と共に中等部へと入学しました。


ですがオリーブがシンシアへやってきたその日、城で歓迎パーティーが行われている最中に事件は起きました。

何と城の回りに複数の魔物が出たのです。


パーティーは即座に中止となりオリーブは部屋へと戻りました。


「シルフ、これって私のせい?」

「そうだね、オリーブを狙っている可能性は高い」

「…なら、私がやるべきね」


オリーブはエルフへと変装し雷樺と共に魔物退治へと向かいました。


オリーブが魔物退治をしている間、従者のアイリがオリーブの影武者をし、するとそこへウォーターが様子をオリーブの様子を見に部屋へ訪れました。


「不安な思いをさせてすまない。わが国の騎士は訓練を受けている。きっと大丈夫だ」

「えぇ、分かっていますわ」

「オリーブは強いんだな。パーティーも中止になってしまって申し訳ない」


その様子を部屋の入り口から見ていたアイザックは、何か違和感を覚えましたがそれが何か分かりませんでした。



その後オリーブは中等部へと入学、学校は城から少し離れた高台にありアイザックとは同じクラスでした。


新入生はさっそく実力を測るため校庭に集められ、まずは剣の模擬戦をすることになり、男女にそれぞれ別れ勝ち抜き戦をし最後に勝ち残った者同士で、決勝戦をすることになりました。


もちろん女子の勝者はオリーブで、男子の勝者はアイザックでした。

オリーブは他国の王子に勝ってしまうのは良くないと思い、アイザックに上手く負けました。


そして次は魔法です。魔法は勝ち抜きではなくただ模擬戦をやると言う事でした。


するとそこへ1つ年上の上級生アリシアが現れ、オリーブと戦いと言ってきました。

彼女アリシア=スニァシオは、シンシア王国の侯爵令嬢で何と光の魔法を保持していました。


そして合図と共にオリーブは『風の鎖』でアリシアを拘束、アリシアは身動きがとれずあっという間にオリーブが勝利しました。


ですがアリシアは納得出来ず、戦いが終わり後ろを振り返ったオリーブ目掛け『光の矢』を放ちました。


オリーブの側で身を潜めていた雷樺が危険を察知し姿を現し、光の矢を弾くとアリシアへ向けて怒り叫びました。


「貴様!何をする!」


アリシアは突然現れた大きな精霊獣に驚き腰を抜かしてしまいました。


その後、先生が次の模擬戦へと移行しその場は収まりましたが、オリーブには大きな精霊獣のお供がいたと噂が広まってしまいした。


授業が終わり城の部屋へ戻ったオリーブはシルフに話しかけました。


「あのアリシアって子に、何かいた気がするわ」

「そうだね、あの子の魔法は光。と言うことは恐らくあれはミエール」

「ミエール?」

「ミエールは光の精霊女王さ」

「光の精霊女王?!」

「だがどうやらミエールは、力を貸していないようだね」

「それはどうして?」

「う~ん、あのアリシアって子の心が複雑なようだから、力を貸したくないんじゃないかな」

「そうなんだ」

「昔から複雑だったわけではないだろうがね」

「何だ、アリシアはいい子なのね」

「オリーブの方がいい子だよ」

「ありがとう、シルフ」


次の日の朝オリーブは学校の屋上へ行きました。

そこからはシンシアの街並み、山々あらゆるものが遠くまで見えました。


その後、屋上で寝ていたアイザックと共に教室へ入り授業が進んだ頃、オリーブは魔物の気配を感じ取り教室から慌てて飛び出しました。


下で待機していたアイリを連れ出し、空いていた教室へ駆け込みました。


オリーブはすぐにエルフへと変装し雷樺と共に消え、アイリはオリーブへと変装し教室へ向かいました。


するとオリーブを心配し追いかけてきたアイザックと会い、共に教室へと戻りました。

ですがそのよそよそしい雰囲気のオリーブが、アイザックは何かとても気になりました。


そして授業が終わり城へと帰ってきたアイザックは、兄のウォーターと共に馬に乗り草原へ行きました。

そこは2人でよく鍛錬をする場所でした。


しかし草原へつくと魔物が複数現れていて、狼と一緒に戦っている者がいました。


2人はすぐに手伝いに入り大きな魔物に2人で挑みましたが、魔物はとても強くすぐに倒されてしまい、深手を負った王子2人に魔物は容赦なく止めを刺そうとしました。


『やられる!』2人が同時にそう思った時、奥で戦っていた者が間に入り2人を庇い魔物にふっ飛ばされました。


ですがその者はすぐに立ち上がり持っていた短剣を構えましたが、先程の衝撃で刃が折れてしまっていました。


それを見たウォーターはすぐに自分の剣を力を込めその者に投げ、剣を受けとったその者は素早い動きであっという間に魔物を倒しました。


その者は草原にいた全ての魔物をなぎ倒し2人の方へ歩いてきました。

近付いてきたその者の顔ををよく見ると、それは同い年くらいのエルフの少女でした。


「ありがとう」そう言ってウォーターの側に剣を置いたエルフの少女は、傷付き動けない2人に両手をかざし「ヒール」と唱えました。

すると2人を優しい風が包み込み、完全回復しました。


その後エルフの少女は狼の背に乗り何処かへと消えて行きました。


王子2人はあっけにとられ無言で城へと帰り、それぞれの部屋へと入りました。


そして王子2人は助けに入ったつもりが逆に庇われ、自分の実力不足でエルフの少女が目の前でふっ飛ばされ何も出来なかった事を悔やみました。


次の日の夕暮れ、オリーブは魔物の気配に気付き雷樺と共に城を出ました。

しばらく経ち、おお方魔物を倒した頃あたりは既に真っ暗になっていました。


そんな夜道を走る1つの馬車が魔物に襲われ立ち往生していました。

オリーブはすぐに魔物を倒し、馬車に乗っていた人と御者を回復し消えました。


翌日オリーブが学校へ着くとアリシアが現れ、手を引き校舎の裏の誰も来ないような所へオリーブを連れて行きました。

すると突然アリシアはお礼を言ってきました。


昨日の夜、馬車で魔物に襲われていたのはどうやらアリシアだったようで、助けてくれたのがオリーブだとすぐに気付いたようです。

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