自動翻訳へのリスペクトが止まらない
せっかくなので時事ネタをもうひとつ。
少し前に異世界言語論争がありました。
私は異世界言語がなぜ日本語なのかについては、以下のように解釈しています。
作者が日本語で脳内物語をつくる
⇓(異世界言語に脳内で翻訳されたとみなす)
異世界言語
⇓(翻訳コンニャクで読者が日本語で読めるように)
日本語
この解釈に基づくと、この文章変だよ! ってなるケースは、最初に書いた日本語の脳内物語をそのまま書いていて、それが異世界の世界背景上、類似語が存在しうる概念か検証していないってことなんだと思います。
でもよく考えるとこれ、異世界じゃなくて、外国を書いた場合でも似たようなことってあると思うんですよね。アフリカの物語を書いていて、現地の人が「ぴえん」とか言い出したりする感じで。
こういう場合、どうするのがいいか考えたんですが、自動翻訳機を使う、というのはいかがでしょうか?
つまり、まず日本語の文があって、それを適当な言語に変換したうえでもう一度日本語になおす。
意味が通じていれば、上で書いた脳内他国言語翻訳と翻訳コンニャクが両方うまく働いているってことです。
変な表現だったら、他国言語に翻訳したときに違和感があるはずです。違和感があるかどうかはもう一度日本語に直さないとわからないですが(笑)。
というわけで、話題の「DeepL」を使って実験。ポーランド語で行きましょう!
まずは、「サンドイッチがうまい」から
サンドイッチがうまい
⇒ To dobra kanapka.
⇒ 美味しいサンドイッチです。
意味が通じるので、ポーランドにはサンドイッチライクな食べ物が存在しているということです。
次に、「お寿司食べたい」をやってみましょう
お寿司食べたい
⇒ Chcę sushi.
⇒ お寿司が食べたい
これ、一見うまくいっていますが、ポーランド語訳を見ると、「Sushi」がそのまま入っていますね。
これはポーランドに「Sushi」の概念を広めていないと通じません。つまり、一昔前のポーランド小説にいきなり寿司の話をしだす人がいたら変ってことです。
最後に、「お陀仏間違いなし。アーメンってことだ」をやってみましょう。
お陀仏間違いなし。アーメンってことだ
⇒Jesteś trupem. Amen do tego.
⇒お前は死んだんだ アーメン
悪くない気もしますが、意味が変わってしまっています。これはポーランド語に変換する際に間違えてると考えられるので、そもそも日本語があまり一般的でなかったということになります。
「お前は死んだんだ アーメン」はなんかかっこいい表現ですね。
昔は英語を書く際には、同様の格調の文章(例えば論文なら論文)に類似の表現が存在するかどうかグーグル先生を使いながら調べたものでした。今はその辺の作業がある程度自動翻訳で補えるので便利な世の中になったと思います。
なので、今回はここ数年大きく発展した自動翻訳をリスペクト!